大分障害年金総合相談所
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◆ 障 害 に 関 す る 一 覧 表 ◆( 参 考 )
障 害 | 傷 病 名 | 等 級 | 備 考 そ の 他 |
眼 | 視力・まぶた欠損・視野障害 調節機能、輻輳機能の障害 | 1級〜手当金 | 視力は両眼の矯正視力の和で認定する。 なお、各障害の併合認定が可能。 |
聴 覚 | 両耳・片耳の聴力障害 | 1級〜手当金 | 片耳の障害の対象は手当金のみ。 平衡機能障害との併合認定が可能。 |
鼻 腔 機 能 | 鼻軟骨の欠損・呼吸障害 | 手当金のみ | 嗅覚脱失は認定対象にならない |
平 衡 機 能 | 起立、立位保持の不能 著しいよろめきなど | 2級〜手当金 | 1級はない。 |
そしゃく・嚥下 | 食物摂取が困難・誤飲の危険性 | 2級〜手当金 | そしゃくと嚥下の障害は併合できない。 |
言 語 機 能 | 日常会話の困難 | 2級〜手当金 | そしゃく・嚥下との併合認定ができる。 |
肢 体 | 指・関節からの欠損または 機能全廃・体幹、脊柱障害 | 1級〜手当金 | 上肢・下肢、体幹・脊柱は手当金あり。 肢体の機能障害は手当金なし。 |
精 神 | 統合失調症・器質性精神障害 てんかん・知的障害・発達障害 | 1級〜3級 | 器質性精神障害以外は手当金なし。 |
神 経 系 統 | 疼痛を原因とする神経痛や 悪性新生物の発症など | 1級〜手当金 | |
呼吸器疾患 | 肺結核・じん肺・呼吸不全 | 1級〜3級 | |
心 疾 患 | 弁疾患・心筋梗塞・狭心症 不整脈・大動脈疾患など | 1級〜3級 | 初診日の確認に注意! |
腎 疾 患 | 慢性腎不全 | 1級〜3級 | 初診日の確認に注意! |
肝 疾 患 | 肝硬変・静脈瘤・肝がん | 1級〜3級 | 初診日の確認に注意! |
血液・造血器疾患 | めまい・息切れ・頭痛・易疲労感 | 1級〜3級 | |
代 謝 疾 患 | 糖尿病・脂質代謝など | 1級〜3級 | 糖尿病が圧倒的に多い。 |
悪性新生物 | 各臓器のがん | 1級〜3級 | 症状が様々である。 |
高 血 圧 症 | 高血圧症による脳障害や 心疾患・腎疾患など | 1級〜3級 | 単に高血圧症だけでは対象にならない。 |
その他の疾患 | ヒト免疫不全ウィルス感染症 ※脳脊髄液減少症 臓器移植・その他難病 | 1級〜3級 | |
重 複 障 害 | 身体と精神の障害の重複 | 1級〜手当金 |
・眼:視力障害については、矯正した両眼の視力の和で判定するので、ハードルが高いと言えます。 ・聴覚:手当金以外は両耳に障害があることが前提とされ、補聴器なしの状態で、3級で両耳の平均聴力 レベルが70デシベル以上、これは40センチメートル以上の距離では通常の会話ができない状 態を指します。2級は聴力が90デシベル以上で、日常生活にかなりの制限を受ける状態を指し ます。 ・鼻腔:障害としての等級が低く、手当金のみが対象になります。そのため、1回の受給で終わりとなり ます。 ・精神:昨今の新聞記事で、大分県の認定基準レベルが5段階で「3」、他県では「2」であるため、受給 基準にバラツキがあると指摘されていました。しかし、精神疾患は判定自体が難しいと考えられる ため、当然、医師による見立ても千差万別だと考えられます。精神疾患においては、申立書の内容 を細かく丁寧に記載し、日常生活の状況を理解してもらうことが大事だと言えます。 ・腎・肝臓疾患:初診日の確認に気をつけてください。これらの場合、初診日が10年以上遡及することは ザラで、20年以上遡ることも考えれます。初診日を勘違いしたために、診断書などの提 出書類は整えたのに、請求自体ができなかったということもありえます。初診日の確認は 慎重に行ってください。なお、腎疾患で人工透析を受けている方は2級に認定されます。 ・高血圧症:これは高血圧により、脳障害や慢性腎不全など引き起こされた場合に認定されます。単に高血 圧であるだけでは対象になりません。ちなみに、高血圧症の基準数値は、降圧薬を服用しない 状態で、最大血圧が140mmHg、最小血圧が90mmHg以上を指します。 ※ ヒト免疫不全ウィルス感染症 いわゆるウィルスの感染により、体の各所に障害が生じる原因となる傷病ですが、これが手足の四肢麻 痺や内蔵の疾患など多岐にわたり、精神疾患などを誘発させる場合もあります。原因はウィルスにある ことはもちろんですが、ウィルス増殖を抑えるための薬剤の副作用が絡んでくる場合もあります。その ため障害認定においては、原疾患と薬剤の副作用による疾患を勘案して併合認定する必要があります。 診断書作成に際しては、この点をしっかりと肝に銘じておく必要があります。