第44回きき酒会 2002年2月2日(土)



会場 ろばた焼はしもと
大分市中央町 2−6−24 Tel. 097−536−4597
会費 5500円
開会 19時00分

テーマ・「第44回IZAKAYAきき酒

     〜 新年第一回はやっぱり「新酒」だ 〜

参加者 17人

今回のお酒一覧

銘柄(飲んだ順) 種類 蔵名 入手価格
五代目鷹来屋  純米 無濾過生原酒 大分県・浜嶋酒造 1800ml \2500
蒼田   純米 無濾過生原酒 福岡県・喜多屋 1800ml \2500
美丈夫・麗  うすにごり吟醸発泡酒 高知県・浜乃鶴酒造 1800ml \2230
松の司    純米吟醸あらばしり 滋賀県・松瀬酒造 1800ml \3300
琵琶のさざ浪 純米 しぼりたて生原酒 埼玉県・麻原酒造 720ml \1500
手取川    あらばしり大吟醸生酒 石川県・吉田酒造店 1800ml \3100
飛露喜  特別純米 無濾過生原酒 福島県・廣木酒造 1800ml \2430
阿部勘  しぼりたて純米吟醸福露搾り 宮城県・阿部勘酒造店 1800ml \3000
(すべて2001年12月から2002年1月のものです)

 選酒のポイント、ひとことご紹介

「五代目鷹来屋」

  「鷹来屋」は、このところきき酒会のリファレンスになっているのですが、今回はこの純米を入れるべきかどうか迷いました。内容的に評価の難しい酒だと思ったからです。しかし大分県産酒としては水準以上と思われるこの酒がどのようなものか、他の銘柄と比較してみることにしました。

「蒼田」 

  この銘柄は初登場です。八女の喜多屋さんのお酒ですが、以前からなかなかいいお酒を造っていると思います。今回は九州のお酒を入れたくて、この蒼田を選びました。度数17〜18度。

「美丈夫」

  この「麗」は吟醸なのですが、2230円という信じられない価格です。しかも気をつけないと豪快に吹きこぼれてしまう発酵進行中の発泡酒。炭酸ガスを含んだ味が爽やかで、以前から人気があります。

「松の司」

  何をとってもはずれのない「松の司」はいつも人気ですが、この純米吟醸のあらばしりも実にすぐれた酒です。山田錦55パーセント精米でアルコール度数は16度台。飲みやすくすっきりした純米吟醸の新酒。

「琵琶のさざ浪」

  この銘柄も初登場です。これは大分では入手が難しいと思っていましたが、たまたま立ち寄った大分市内の酒店の店頭で見つけたものです。このため、在庫の関係で4合瓶しか入手できませんでした。またキャップの打栓が緩かったのか、瓶を寝かせている間にこぼれていました。酒質に若干の影響があったかもしれません。

「手取川」

  手取川自体はいぜんにも登場しているのですが、こういう大吟醸表示の生酒というのは初めてです。もともと石川県の中でも淡麗で辛口指向の酒質ですが、今回はどうなのでしょうか。個人的には、見学させて貰ってその真摯な酒造りの姿勢には好感を持っています。度数は16〜17度。

「飛露喜」

  あっという間に全国的に有名になってしまって、とうとうプレミア価格がついてしまっているのですね。この価格でこの酒質なら当然かもしれませんが、入手しづらくなってしまうかもしれませんね。

「阿部勘」

  このお酒も初登場です。今回もっとも北のほうのお酒ですが、地味ながらすっきりきれいなお酒です。こういうお酒が好みの人も多いので、飛露喜などとの対比の意味もあって入れてみました。

という観点から選んだ酒でした。


というわけで、今回の44回きき酒リポートは・・・

今回は、お仲間の「N」さんの感想と私のそれと、問答形式で構成してみたいと思います。
「基本的に熟成酒が好きな私としては、新酒は苦手ではあるんですが・・」というNさんです。

鷹来屋

Nさん

わたし

大分の蔵元が遂にここまで・・・という気概を感じつつ、とても楽しみに利かせていただきました。 
・・・が、何かいけてない!
というか、もう少し、寝かせたら良くなるのか。
そうですね。やはり重たいと思います。決して悪くは無くてそれが個性と思うのですが・・。
というか、酒質自体はとてもしっかりしたもので好感が持てます。でも、C/Pという点ではどうしても点が辛くなる・・・。
これが2200〜2300円なら、間違いなくぐっと評価は上がると思います。
一番最初の特別純米酒のCPの高さに惚れて、鷹来屋のファンになった私(もちろん義侠が一番好きですが)としては、相当残念なイメージがありました。 酒質自体は、少しづつでも向上していることは間違いないです。安定して、良い意味での洗練の方向へ向かっているかと・・・。
でも、もっともっとC/Pの高い酒が造れると思うのですが・・・・。

蒼田

Nさん

わたし

う〜ん!?という感じでした。

そうでんなあ・・、いや「蒼田」ですが、私はまあそこそこのレベルかなあと思った。
ただ、やっぱりちょっとし重たいですね。もう少しきりっとした感じが欲しいです。
(付記)
この酒は事前に試飲していたのですが、味が違うように思いました。試飲した方がまだすっきりしていました。同じラベルなのですが、よく見たら試飲した方の日本酒度の方がずっとプラスだったのです。

美丈夫

Nさん

わたし

この新酒は、呑んでないので分かりません。

全体にやや重たい生原酒が多かったせいか、この酒はとても新鮮に感じました。
やっぱり、しゅわーっと泡を吹くのを見ながら飲みたい酒ですね。
2230円の価格はC/P最高レベルかと思います。

松の司

Nさん

わたし

美味しいですね (*^_^*)
生なのに重たくなく、キレがいい新酒ですね。あとはC/P勝負ですかね。
アルコール度数が16〜17度と、今回の中では低い方のせいかもしれません。
価格はもっとも高い3300円なので、いい評価は当然かもしれませんが。

琵琶のさざ浪

Nさん

わたし

このお酒は前から知っていましたが、生原酒はちょっとイメージが違っていました。
もっと言うと、以前呑んだもう一つの方が良かった記憶があります。
たしかに、生原酒でない方がいいのかもしれません。
今回の酒はやや重たくてキレが無かったですね。
価格は、1升2550円のはずですが・・。(今回は4合瓶で、やや高かったが・・)
でもなかなか素性のいい酒だと感じました。

手取川

Nさん

わたし

やっぱり、旨いと言わせる何かがありますね。ただ、残念なのは、奥深さが無いことです。
温度が上がるごとに物足りなさを感じます(って今日が始めてではないものですから)。
これって、私はそれなりに気に入った方に入るのかもしれません。
ただまあ、へえーこれでもやっぱり手取川なのか?という感じ。飲んでいるとやや薄っぺらになりました。
3100円と言う価格をどう考えるかです。

飛露喜

Nさん

わたし

これは、CP高いですねって、値段は覚えていなかったのですが、やっぱり美味しいですよ。
含んだときのまろやかさといい、それでいて、さっぱりした味わいといい、造りの良さを感じます。
でも、私の好みではないんですけど・・・。

しっかり旨味がありますが、以前にくらべるととてもおだやかできれいです。
酒質レベルは高くダントツのC/Pと思いますが、あとは好き好きというレベルと思います。
2430円という価格レベルの酒とは、まったく思えない内容です。間違いなく3000円以上クラス。

阿部勘

Nさん

わたし

うすにごり状態で、私には、パーン?という感じで、インパクトはあるが、後を引く味わいに乏しい感じがしました。
まったく同感です。でもこういう微炭酸にごりの酒ってそれなりに楽しいですね。3000円ですが、私は率直に言って少し高いと感じた。

C/Pも考慮しての私の感想としては、上位3つが、

1・飛露喜
2・美丈夫
3・松の司

というところだと思います。


参加者のアンケートから

 今回のアンケートは特に順位をつけるようなものではなかったし、皆さんよほど飲む方に忙しかったのか回収率が極端に悪いので集計もしませんが、高い評価はやはり「松の司」「飛露喜」「美丈夫」の3銘柄に集中していました。

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