第27回利き酒会 1997年8月22日(金)


会場 三姿郎 
会費 6000円

「対決・義侠か千羽鶴か」


対象酒



小樽港・吟醸 ・北海道 美山錦50%
黒龍・吟醸 ・福井県   
天法・吟醸 ・長野県   
夏雫・大吟醸 大分県・亀の井酒造 湯布院・草土舎 
千羽鶴 ・大吟醸 大分県・佐藤酒造 山田錦40%
義侠・生40・純米大吟醸  山忠本家酒造・愛知県     
東一・純米大吟醸  五町田酒造・佐賀県   

計7銘柄



出席者

guest/中川さん
guest/後藤さん
00021/友田 哲郎 /友サン
00054/久保木 真人 /mast )さん
00097/後藤 幸彦 /YUKI
00511/結城孝一郎   /有機酸 )さん
01084/松村 亮司 /弟デス
01361/石田 洋子 /マダム
01580/田中 幸治   /セカンド )さん
01581/石田 孝一 /
01716/橋本 吉彦 /ハッシー 02529/江藤 邦雄 /920 )
01966/津田 紀芳   /田染の荘 さん
03450/山野 英幸   /はかり屋 さん

計13名


私の利き酒リポート


「義侠」は、やっぱりすごい酒だと思いました。
独特のクセがあって、必ずしも万人向きではありませんが、濃淳ななかにすっきりした個性の主張があります。
いっぽう「千羽鶴」は、個性の勝負ではちょっと分が悪いかも知れないけど、全体にうまい酒でやっぱり私は好きですね。

今回の勝負に限っていえば、私は「千羽鶴」をとります。
ちょっと身びいきという感じではありますが・・・・・


では私の独断と偏見による評価の順です。


1・千羽鶴
H8年4月の酒と言うことで、1年以上寝かせていたわけですが、そのせいか丸みのあるすっきりした味でした。柔らかくて、むしろ「千羽鶴」らしくない感じさえありました。もちろん千羽鶴独特の、
いろんな味が複雑に組み合わさったような深い味わいはその通りです。これはいいな、やっぱり好きだなと納得の酒です。

2・義侠
かなり好みの分かれる味付けだと思いました。しかしさすが義侠というか、さっぱりした口当たりなのにじわーっと濃淳な味が広がり、奥行きのある深い味わいで、香り味共にさすがーという酒。本当はこの酒の方が今回のナンバーワンかもしれません。

3・東一
これも好みの分かれる味。九州の酒の共通の傾向なのでしょうか、かなりこってり気味の味傾向で、人によってはくどいと感じるかも・・。いわゆる淡麗傾向とは正反対と思える酒で、しかしこの個性は評価できます。以上3者は、どれをとってもすばらしいお酒です。

4・黒龍
すっきりしていてキレのいい味で喉ごしのいい酒という印象です。もちろん辛口のやや淡麗傾向と感じましたが、味はしっかりしていて決して薄っぺらではありません。妙なクセもなくのみ飽きない酒だと感じました。こういう酒が日常飲めれば文句ありません。

5・夏雫
度数が高いせいか、力強い味という印象の酒。全体にやや甘口で、味もこってりのり気味と、いかにも亀の井の大吟という感じです。多少バランスが悪いかなと言う気もしますが、個性のはっきりしたいい酒だと思います。ただ少ししつこくて、何杯も飲むと飽きそうだ。

6・天法 
口に含むとぱっと広がる華やかな香りが第一印象。味はやや甘口で、とにかく全体にハデな感じの造りですが、味に奥行きが無く物足りぬ感じ。このへんは好みだし、そう悪くはない酒だと思いますが、どうも私の好みの範囲内ではないと感じました。

7・小樽港
辛口のやや淡麗傾向・・と思いましたが、思ったより濃いめというか、しっかりと味がのっています。ただ、やや渋みというか、エグ味があるように感じたのは米の精白度の関係でしょうか? 全体にやや平板でふくらみの薄い感じですが、印象としては決して悪くはなく、物足りぬ印象は「義侠」なんかの個性の強い大吟クラスと比較するからであって、全国的にはむしろ好まれるほうではないかと思います。





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