第39回IZAKAYAきき酒会兼忘年会

〜 「燗あがり」のいい純米酒を探せ! 〜


20世紀最後のきき酒会は燗酒で

 20世紀最後のIZAKAYAきき酒会は忘年会を兼ねての開催。といっても別にふだんと変わることはないけど・・・・。

 会場は通い慣れた?大分市内の居酒屋「ろばた焼きはしもと」二階に設定して刺身に焼き魚、ちゃんこ鍋といういかにも和食路線となりました。

 今回の参加者は22人、うち女性が8人という顔ぶれです。
 今回のテーマとしては、「燗上がり」のいい純米酒を探せ!と、ちょっと大仰なタイトルですが、要するにカンをつけて楽しんでみようと・・・。

 このため、卓上レンジに大鍋、燗瓶やぐい飲みも用意するという、やや大がかりなものとなりました。左の写真の「酒かん計」や棒温度計も用意しました。

 「燗上がり」・・「燗映え」ともいいますが、とにかく燗をつけるとうまくなることをいうようです。

第39回のきき酒対象酒

 左の写真が今回のお酒。

 義侠の「慶」や東一、群馬泉、鷹来屋といったあたりは一升瓶なので、一応燗瓶に小分けして・・・。それ以外は4合瓶だったので写真のようにそのまま鍋につけたのですが、この手間が想像以上に大変だった。

 飲む方にしてみれば、10銘柄をまず冷やで飲んで、次に燗して飲んで・・・。つまりぐい飲み20杯ぶんは最低飲むことになるので・・・あっというまにできあがっちゃう。
 今回のお燗番の津田さんと江藤さん。

 最初は丁寧に細かく温度を見ながらつけていたんですが、そうすると自分たちが飲むヒマもない・・・・。ひとわたり回ったところで、残った一升瓶は小分けせずにそのままつけちゃえ。

 かくて義侠の「慶」も燗鍋の中へ・・・。しかし実際には冷やで飲んだ人が多くて、あまり残っていなかった。

 で、「慶」の燗酒を飲んだ人は・・「冷やがいい」と、当たり前かも。
 

(お酒の詳細などはこちら、39回テキスト版を見て下さい)


 この「はしもと」では刺身などがいいのですが、とにかく毎回「ちゃんこ鍋」が好評で、あっというまに無くなってしまいます。

 あっさりした味付けで、お酒にあうみたい。あったかいちゃんこ鍋と燗酒ですから、いつも以上にアルコールのまわりが早いようで、わっと座が盛り上がりました。
 いつもよく食べよく飲むのは常連の女性たちですが、開会30分で男性たちの多くが顔が真っ赤になって来たのに対して、女性たちは例外なく平気な顔で、カメラに向かって「まだ飲めるぞ〜」と。

 経験上、このきき酒会常連の女性たちの必要量は概ね男性のそれを20パーセント程度は上回るようなので、今回もそのあたりで酒量を計算したのですが、結果的には見事に足りませんでした。

 結局、ひとり4合は飲んでしまっている・・・・。
 「吟醸酒は燗に向かない」とよく言われますが、私はけっしてそうは思っていません。

 造る側にもそういう先入観があるのか、吟醸酒以上には燗を不適と記載しているものもあります。ところが、そういう酒を燗してみるとむしろ燗上がりがよかったりする。

 杜氏や蔵元がほんとにいろんな温度設定で飲んでみたのだろうか?なんて思いますが、そこまではやってないというのが実状でしょう。
 終りごろになって、やっとゆったりと食って飲んでができるようになった津田さん、疲れたーとひとこと。

 おかげでこちらは楽しめました。

 たぶん、こんな手間のかかることはもうやらないと思いますが、もしかしてまたやるときはお燗番をやといましょうね。

 しかし・・・・いるかな?
 なんか・・もしかして、おびえてません?
 右側が私なんですけど、なんかやたら嬉しそうですね。いったい何があったんだろう?

 どうも、顔も赤いしできあがっちゃってる感じですね。

 燗酒ということもあってよくまわったのでしょうが、量的にはむしろ少な目だったはずなのですが・・・・。
 「はしもと」のマスターです。

 毎回、この店オリジナルの一升瓶を抱えて乱入してくれるのですが、今回もまた登場してくれました。

 このお店は持ち込みいっさい無料の、ありがたいお店なのです。感謝感謝。

 みなさんにおすすめのお店です。
 これが、はしもとのオリジナル純米大吟醸、生酒です。

 メーカーは久住の千羽鶴。つまり千羽鶴の純米大吟醸であるわけですが、商品としては生は出していないので、これはここでしか飲めない・・・みたい。

 ラベルは、「鶴千羽舞う幻」と読むんだそうです。左下に「高見」とあるのがマスターの名前です。

 ひところ妙に辛口指向に感じていたのですが、これはまた昔の旨口に戻りつつある感じ。

アンケート結果や今回の酒の評価など、詳細は39回テキスト版をご覧下さい。

 毎回幹事として会場手配、会計と裏方を務めていただいています佐々木さん。

 酔っぱらう前にと、会費の勘定中。津田さん、江藤さんとともにこの会に欠かせない裏方です。

 感謝。
 さて、今回の評価は厳密には取っていませんが、「鷹来屋・純米吟醸」がまたも冷や・燗上がりとも平均して高い評価でした。

 あと「東一」も評価はよかったのですが、燗上がりという点ではどうか。
 「群馬泉」や「福乃友」は燗上がりが比較的よいという評価と思います。

 なかなか面白いテーマだったと思っています。

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