IZAKAYA-2 第21回(通算81回)きき酒会

〜 九州・山口の「ひやおろし」を飲む 〜


IZAKAYA−2 第21回(通算81回)きき酒会リポート

日時 2012年10月27日(土)18時30分開会
会場 蕎麦 よし松 大分市大手町1-1-11 Tel. 097-538-0640
会費 6000円 

テーマ 蕎麦屋で九州・山口の「ひやおろし」を飲む会です  
参加者 12人 


今回のコンセプトは、「蕎麦屋の女将さんとコラボ」というサブタイトルがついていまして、大分市の知る人ぞ知る蕎麦屋の「よし松」で九州・山口地区のひやおろしを飲もう・・・・という会です。

この会場となった「よし松」はもともと日本酒についても見識があり、今や大分のトップクラスと思われる旨い蕎麦と日本酒を楽しめるお店なのですが、お店のキャパシティもあってなかなか酒の会は開きにくいのです。

きちんと対応すねには8人が限度というところをムリをお願いして、今回は12人を定員(席数はもっとあるのだけれど)としましたがすぐに満席となり、キャンセル待ちの2人はついに参加することができずに(酒で無く)涙を飲みました。
古伊万里 前 繁枡 東洋美人 三井の寿 鷹来屋 鍋島 豊潤 万齢

今回の選酒はメンバーのEさん・・・と思っていたら、どうやらよし松の女将さんに丸投げしたような?
しかし、それはそれでなかなかユニークなひやおろしのお酒が揃いました。

私個人で言えば、銘柄的には佐賀の「古伊万里」という蔵は初めてです。蔵についての予備知識もなく、伊万里であれば、佐賀でもやや長崎よりに位置するので有明海側よりは多少辛口であろうかと想像した程度です。「鍋島」のハーベストムーンも経験ありですが、「三井の寿」のポルチーニは初めて。「東洋美人」もこのラベルの物は初めてです。あと、「貴」の雄町も初めてだったと思います。あとはだいたい経験ありかな。

全体としては、ひやおろしの中でもかなり辛口に寄ったという印象ですが、結果としてはいずれもアルコール度数が15度台から16度までと比較的低めということもあるのか、蕎麦料理になかなかよく合った酒が多かったと思います。

今回のお酒の詳細一覧

    銘柄 特定名称 使用米・精米歩合 その他
古伊万里 前 純米吟醸 山田錦 50% 古伊万里酒造 佐賀 さき
繁枡 特別純米 夢一献 59% 高橋商店 福岡  
東洋美人 純米吟醸 山田錦 55% 澄川酒造場 山口  
三井の寿 純米吟醸 吟のさと 60% 井上合名 福岡 ポルチーニ
鷹来屋 特別純米 山田錦50%・日本晴55% 浜嶋酒造 大分  
鍋島 純米 山田錦65% 富久千代酒造 佐賀 +10
豊潤 特別純米 山田錦60% 小松酒造場 大分 +8
万齢 特別純米 山田錦・雄町55% 小松酒造 佐賀 山田錦2割
特別純米 雄町60% 永山本家酒造場 山口  


第20回IZAKAYA−2きき酒会リポート

蕎麦がおいしかった

蕎麦屋でおいしい日本酒を飲みたい・・・というのは酒飲み共通の願いのようで、今回も募集開始からあっという間に定員が埋まってしまいました。

大手町の通りから少し引っ込んだ店構えのために、初めての人はたいてい前を通り過ぎて迷子になるようです。

それはともかく、気合いの入った料理は酒飲みには嬉しい物で、もちろん暖かい汁蕎麦もおいしいものでした。

一番人気は「貴」

「ひやおろし」の場合、一般にあまり冷やしすぎない方が良いと言われていますが、今回もだいたいそのようでした。

早めに冷蔵庫から出して頂き、開栓して並べておいたのですが、それで正解だったと思います。
最初はちょっとおとなしめだったのが、温度が上がるにつれて味が出てくるのです。燗も良さそうでした。

で、今回の皆さんの一番人気は「貴」でした。やや甘口で万人向けの味は親しみやすいです。

初登場「古伊万里」も人気

今回初登場の「古伊万里」の「前」は「さき」と読みます。やや辛口かと予想したのですが、飲んでみるとやや甘口傾向で、比較的人気のあるほうでした。

さて「東洋美人」は味のほうはなかなか個性的で、好みによるなあ・・という声もあったのですが、さらに個性的なのはこのラベルデザインで、何これ?、最初は誰も読めませんでした。
よくよく見れば、あ東洋美人だ。

今回も鷹来屋なかなか健闘

それよりも個性的と驚かれたのは、「三井の寿」ポルチーニで、みんな一斉に「えー?!」というラベルデザイン。

ポルチーニってスパゲティなどでもおなじみの、ヨーロッパの松茸とか言われるキノコですよね。何の関係が?
なるほど味もけっこう個性的で、いささか独特の香りもありました。それでポルチーニ?
ポルチーニ本来の香り知らないので何とも言えません。

いよいよ辛口の万齢

佐賀の「万齢」は「超辛口」との表示ですが、日本酒度プラス8は今時まあふつうの辛口と言っても良いくらい。
万齢には鍾馗とかいう超辛口があるのですが、それとは違うのですかね?

この万齢の辛口は何かあえて旨味をそぎ落としたような鋭い辛口と感じました。私はこの手の辛口はちょっと苦手で、万齢はどうも昔の方が好きだな・・・。


さて、それぞれのお酒についての私の独断的・個人的感想をひとことだけ
(「全」は皆さんの評価による順位、「私」は私のつけた評価の順位です)

銘柄 わたしのひとこと
古伊万里 やや甘口 若干香りあり クセ無し 少し腰弱いがそこそこ飲める
繁枡 やや辛口 香り乏しい 特に個性無しふつう 苦味残るのが気になる
東洋美人 やや辛口 独特の香りあり やや個性的なクセは好みによるだろう
三井の寿 クセ無く飲みやすいが主張弱い やや独特の香りあるのは好みによる
鷹来屋 香り控えめ のど越し良し クセ無くすっきり 個性乏しいが安心できる
鍋島 ユニークな辛口は好み分かれる これは「鍋島」ではないが、悪くはない
豊潤 しっかりした酸味あり 燗してみたい これならまあまあ飲める
万齢 辛口は良いが味まで無いのはどうか? これはどうしたことか
やや甘口 すっきりして飲みやすい おだやか万人向けという印象
要するに、1位・2位・3位については皆さんの評価と私の評価は同じと言うことです。

私は鷹来屋を2位、豊潤を4位という評価は、ちょっと甘いかなあ・・・と思わなくもないのですが、まあこれは心情において仕方がないかと・・・ということでご理解を。



次は忘年会です



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