IZAKAYA-2 第19回(通算79回)きき酒会

〜 純米大吟醸とひやおろしで忘年きき酒会 〜


IZAKAYA−2 第19回(通算79回)きき酒会リポート

日時 2011年12月25日(日)18時30分
会場 晴屋(はれるや) 大分市府内町1-4-22 Tel. 097-533-2288
会費 6000円 

テーマ 毎年恒例の忘年きき酒会です  
参加者 21人 


コンセプトは「高精米歩合純米大吟醸とひやおろし」

毎年恒例の「忘年会」はお酒をちょっぴり豪華にしています。今年は20-30パーセント台の高精米歩合純米大吟醸をメインテーマに、県内外の「ひやおろし」を揃えてみました。

「ひやおろし」は、ひとことで言うと「秋口に出荷されるお酒」のことで、早いものは9月に入ると店頭に並ぶようですが、私は9月ではまだ早すぎるものもあるように感じています。本来の飲み頃は11月から12月にあるものが多いと思っていますので、今回は飲み頃にあると思われる「ひやおろし」を第2のテーマとしました。
豊潤 豊潤 米鶴 宗玄 やまとしずく  鶴齢 松の司 房島屋 秀鳳 義侠 獺祭

今回用意したのはすべて一升瓶で11本でしたが、頂き物の「豊潤」の新酒を合わせるとなんと1ダース。ひとりあたりの割り当ては6合近いものでしたが、正直なもので高価格のものから空いていきました。当然と言えば当然ですが・・・

お酒の感想としては、全体として「はずれ」が無かった。どれをとってもそれなりに納得できるものばかりだった。

今回のお酒の詳細一覧

(飲んだ順番です)
    銘柄 特定名称 精米 その他・備考
梵 団 純米大吟醸 20% 加藤吉平商店 福井  
獺祭 磨き2割3分 純米大吟醸 23% 旭酒造 山口 純米酒大賞2011
義侠 生30 純米大吟醸 30% 山忠本家酒造 愛知 17BY
秀鳳 磨き3割3分 純米大吟醸 33% 秀鳳酒造場 山形 山田穂
房島屋 ひやおろし 純米吟醸 50% 所酒造 岐阜  
松の司 ひやおろし 純米吟醸 55% 松瀬酒造 滋賀  
鶴齢 ひやおろし 特別純米 55% 青木酒造 新潟  
やまとしずく ひやおろし 純米吟醸 55% 秋田清酒 秋田 秋田酒こまち
宗玄 ひやおろし 純米 55% 宗玄酒造 石川 八反錦
10 米鶴 ひやおろし 純米 60% 米鶴酒造 山形 出羽の里
11 豊潤 ひやおろし 特別純米 60% 小松酒造場 大分  
※使用米は「その他・備考欄」に記載あるもの以外すべて山田錦です。

写真左端の豊潤は新酒を頂いたものです。

   銘柄 特定名称 精米 その他・備考
豊潤 新酒 特別純米 60% 小松酒造場 大分 無濾過生原酒

第16回IZAKAYA−2きき酒会リポート

大吟醸は当然のことながら高レベル

「梵」・「獺祭」・「義侠」は価格的にも1万円クラスだが、内容的にもきわめて高レベルで甲乙つけがたく、あとは好みというしかない。17BYの「義侠」の枯れた品格も好ましかったが、私は梵・団の新酒のようなフレッシュさがけっこう好みかも。
「獺祭」は、アルコール度数が他よりやや低めのせいか、最初のインパクトには欠けるが、えんえんと飲める酒。
「秀鳳」は上3銘柄にはわずかに及ばないと思ったが、4千円台という価格を考慮すれば高C/Pで立派なもの。

全体にハズレ無し

ひやおろしの部でもそれぞれ良さがあって、今回はハズレという酒は無かった。
たぶん初登場の「鶴齢」「やまとしずく」「宗玄」もそれぞれに個性があり面白く、十分に楽しめた。

唯一、「松の司」には「あれ?」という顔の人がいたのだがどうも味に独特のクセがあり、若干の老ね香が人によっては気になるのかもしれない。

さすが米鶴

さすがと思ったのは「米鶴」のひやおろし。
価格的にはこの中では一番安い2,625円なのだが、味の好みでは間違いなく上位に位置すると思う。

その右側「豊潤」はしっかり酸味があって(酸度2.4!)なかなか個性ある味で面白かった。こういう個性の主張は好ましいが、好みが分かれるところ。商品的にはなかなか難しいところがあると感じた。

洋風居酒屋の雰囲気で

これまで年末は「はしもと」で開くことが多かったのだが、「はしもと」が閉店してしまったので初めての「晴屋」で開くことになったが、テーブルの洋風居酒屋という風情で、これはこれで良いという声が多かった。
料理の方も刺身などきちんとしたもので、けっこう評判も良かった。
カウンター席もあるので、あと数人は詰め込めそうだ。

ただ、日本酒があまり無くて

このお店は大分市中心部の便利な場所にあり、時々グループや個人的に利用しても良いと思われる雰囲気なのだが、残念ながら日本酒はほとんど置いていないで、ご覧のように焼酎はある程度揃っている。

日本酒も置いて下さいと、店主に頼んでおいた。


さて、それぞれのお酒の感想をひとことだけ


銘柄 わたしのひとこと
もともと好みの味なので満足ですが、濃いめなのでちょっと飲み詰まる面はあります。
獺祭 すっきりきれいで華やかですが旨みもある。飲み詰まらずいくらでも飲めそうです。
義侠 ちょっと別格。さすが義侠というか、17BYで枯れた品格がありますが、貯蔵臭はある。
秀鳳 価格的には高C/Pです。旨さすっきり感のバランス良し。僅かな苦みがやや気になる。
房島屋 すっきり軽快ですがしっかり味がある。温度上がっても良いバランスで好ましい。
松の司 すっきりきれいな味わいなのですが、最近の松の司のクセみたいな味が気になる。
鶴齢 思った以上にレベルの高い味でした。きれいな辛口ですがしっかり旨味もある。
やまとしずく やや辛口で軽い感じです。それほど強い個性は無いが抵抗なく飲める酒です。
宗玄 特にきわだった個性はありませんが、すっきりきれいでそこそこ味がある感じ。
米鶴 ひとことで言うと旨い酒、C/Pも高くふだん飲みにはこれで十分と思える。
豊潤 酸度2.4だけあって、最後に印象に残る酒ですが、一般に受け入れられるかどうか。
豊潤(新) 新酒らしい若々しさはそれなりに良いのですが、当然荒っぽい。

というわけで、2011年最後のIZAKAYA2きき酒忘年会は無事終了でした。

ひとつ念のため・・・私は精米歩合は50%も磨けば十分ではないかと思っています。



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