IZAKAYA-2 第14回(通算74回)きき酒会

〜 ひやおろしを飲む 〜


IZAKAYA−2 第14回(通算74回)きき酒会リポート

日時 2010年11月2日(火・休日) 19時
会場 十割蕎麦 よし松 大分市府内町(コンパルホール北側)
会費 5000円 

テーマ ひやおろしを飲む 
参加者 13人 


今回は「ひやおろしを飲む」です。

長年の宮崎勤務から帰還したメンバーE氏が帰国記念?で幹事を引き受けてくれて、今回の企画となりました。
当初のエントリーが少なめだったこともあって、今回の会場は蕎麦屋の「よし松」と、幹事の多年の念願である「蕎麦屋で飲む」という企画が実現したわけですが、なにぶん椅子が13席しかないことから募集定員を13人としたところ、結果的にはドタ参をお断りする結果になりました。

さて、お酒は以下の通りですが、はっきり「ひやおろし」または「秋あがり」と明記してあるのは実は半分の3本ということなのですが、あとの3本もまあ時期的にひやおろしのようなもの・・・ということで選んだようです。
左から  
飛露喜 美丈夫 舞 米鶴 亀酔 阿部勘 杜の蔵 鷹来屋
純米吟醸 純米吟醸 純米 特別純米 純米 特別純米

今回のお酒の詳細一覧

   銘柄 特定名称ほか その他・備考
飛露喜 純米吟醸 黒ラベル 廣木酒造 福島 16度 50% 
美丈夫 舞 純米吟醸  濱川商店 高知 15〜16度 山田錦50%
米鶴 亀酔 純米 米の力  米鶴酒造 山形 15度 60%
阿部勘 特別純米 阿部勘酒造店 宮城 15〜16度 まなむすめ50%
杜の蔵 純米 杜の蔵 福岡 15度 夢一献65% 
鷹来屋 特別純米 浜嶋酒造 大分 16〜17度 山田錦50%レイホウ55%

「入手しやすい」をポイントに選んだそうですが、東北3、四国1、九州2と地域的バランスも良く、価格的にも手頃で人気のあるお酒が集まりました。「飛露喜」はひところの定番ですが、今回の「黒ラベル純米吟醸」は初めてでしょう。また福岡の「杜の蔵」もこれまであまり登場することがなかったので楽しみでした。

第12回IZAKAYA−2きき酒会リポート

トイレに行くのも難しい

広くはないお店で、椅子が13席あるからといって13人を詰め込むとごらんのように店内はぎっしりで、トイレに行くのもままならないようす。

このお店にも良いお酒があるのですが、この酒の会の会場をこころよく引き受けてくれた店主ご夫妻に感謝。

お蕎麦おいしかったです。

もちろん貸し切りです

このお店はフアンが多いのです。
なのに貸し切りにして頂いて、がっかりしてお帰りの方もいたのではないでしょうか。
申し訳ありません。

でも、「またここでやりたい」という声もあるので、またまたご迷惑をおかけするでしょう・・・・。

念願かなって満足です

いぜんから蕎麦屋で飲みたいと思っていたという、今回の幹事のEさん。

今回は行事が重なったりでエントリーが遅く、10人前後になりそうだと踏んでこのお店を念頭に、椅子の数だけの定員13人としたとのこと。
しかし店主のお話では、まともに対応できるのは、本当は8人ぐらいまでとのことでした。

恒例の記念写真は戸外で

いつもの集合写真ですが、なにぶん店内ではムリ・・ということで、この会初めて戸外での集合写真になりました。

道行く人たちからはどのような団体に見えたでしょう。

おっと、今回はたぶん初めて女性がひとりもいない会でした。

銘柄 わたしのひとこと
飛露喜 すっきりきれいで、しっかり味があります。あいかわらず人気なのはわかるなー。
美丈夫 美丈夫としては穏やかな辛口でバランス良し。邪魔しないていどに香り高い。
米鶴 やわらかな甘口に感じます。旨味もあって万人向けの印象。
阿部勘 これといって特徴は無いが、冷や燗とも抵抗なくするすると飲めます。
杜の蔵 ややクセがあるが燗をつけると見事に変身、これは間違いなく燗向きです。
鷹来屋 度数がやや高いせいかしっかりした味で甘辛ちょうどバランス良し。好みです。


というわけで、「ひやおろしを飲む」会無事終了でした。
次はいよいよ12月29日恒例のきき酒忘年会です。

「ひやおろし」について


 「ひやおろし」とは、本来春先に搾った新酒を「火入れ」(または火当てともいう、つまり加熱殺菌)し、桶に囲って秋まで貯蔵して、外気と蔵内の温度が同じになる秋口の頃、2度目の火入れをしないで(涼しくなるので2度目の火入れをせずとも品質が保てるから)冷やのまま樽に卸したお酒のことをいう、とされています。
従って形としては今でいう「生詰め」に当たる(つまり、貯蔵期間の長い生詰めとも言える)・・という説が有力です。

 しかし今は「桶」を使って常温で酒を貯蔵する酒蔵はほとんど無いので、厳密に言えば歴史的な意味合いでの本来の「ひやおろし」という商品は存在しないといえます。また「冷やおろし」と表示された酒の中には「生」もあれば「生貯蔵」もあり、二度火入れのものだってあるようです。

 近年秋口に出すお酒は何でも「ひやおろし」とされる傾向があり、中には「ひやおろし」といわず「秋上がり」と表現(冷や卸しは秋上がりの一種とされている)している酒蔵もあるようですが、「ひやおろし」という言葉の語感が良いことからやや安易に使用される傾向もあるようです。

 冷蔵貯蔵など品質管理技術の発達した最近では、必ずしも「ひやおろし」だから旨いとは限らず、新酒の方がおいしい酒は少なくないのです。
 とはいえ現在「ひやおろし」と表示される酒の多くは、一応その蔵の自信作であることが多く、一般にC/Pも高い酒であることも事実であり、冷やで良し燗で良しの酒を楽しめることもまた多いのです。

 要は「ひやおろし」だからと名前を過信しないということにつきると思います。


参考(醸界タイムスから引用)

(長野県酒造組合の定義)
 一度のみ火入れした前酒造年度製成の貯蔵酒で、出荷時の熱処理を行わない 
 もの

(日本酒造青年協議会の定義)
 厳寒期に醸造した清酒を一夏越して調熟させ、秋口に入ってほどよい熟成状 
 態で出荷するもの




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