IZAKAYA-2 第13回(通算73回)きき酒会

〜 夏に燗酒を楽しむ 〜


IZAKAYA−2 第13回(通算73回)きき酒会リポート

日時 2010年8月28日(土) 18時30分
会場 レストラン石合船 大分市中央町3丁目 (竹町西口)
会費 6000円 

テーマ 夏に燗酒を楽しむ 
参加者 16人 


今回は「燗酒大会」です。

夏に燗酒?という声が聞こえて来そうですが、夏こそ燗酒だ、という人もいるんですね。
かくいう私は、日本酒の良さは冷やだって良いし燗もまた良し・・というところにあると思っているので、夏だろうが燗酒おおいに賛成!というわけで、夏のさなかの燗酒大会となったわけです。
選酒も、別に燗酒だから、というわけではなく、冷やでも燗でもいいからご希望を・・というところで決まったので、必ずしも燗に向いていないかもしれない・・・というお酒もあります。 
左から      
奥播磨 松の司 鷹来屋 亀齢 豊潤 鷹勇 亀の井 群馬泉
生もと純米 山廃純米 純米 辛口八拾 特別純米 純米大吟醸 山廃純米 山廃純米

今回のお酒の詳細一覧

   銘柄 特定名称ほか BY 備考
亀齢 辛口八拾生酒 21 亀齢酒造 広島 80%精米
鷹来屋 純米 21 浜嶋酒造 大分 7号酵母
亀の井 山廃純米生酒 20 亀の井酒造 大分   
豊潤 特別純米 20 小松酒造場 大分  
群馬泉 超特撰純米 不明 島岡酒造 群馬 山廃 
奥播磨 生もと純米斗瓶取り生酒 18 下村酒造店 兵庫  
松の司 山廃純米吟醸心酔生原酒 16 松瀬酒造 滋賀  
鷹勇 純米大吟醸 13 大谷酒造 鳥取  

というわけで、県産酒が3銘柄集まりました。中でも大分の「亀の井」は久しぶりですが、特に山廃純米で、しかも生原酒の熟成酒というのはこれが初めてです。
「鷹来屋」はこの会の定番ではありますが、最近は全般的に特に燗上がりするという感じはしないので、中でももっとも燗に向いていそうな7号酵母の純米を選びましたが、どうでしょうか。
「豊潤」は、メンバーの希望で選んだものですが、最近の傾向としてはやや辛口にふれていますので、たぶん燗酒には向かないだろうと思われますが、それにしても燗をつけるのは初めてですので興味があります。
生酒は燗に向かないという説もありますし、現実にそう主張する酒販店もあるわけですが、ほんとうにそうでしょうか。そう言う関心から燗酒と言うのに生酒が多いです。

第12回IZAKAYA−2きき酒会リポート

退職記念、快気祝いいろいろ兼ねて・・

 会場は大分市竹町アーケードの西口かどにあるレストラン「石合船」で、ここはこれが2回目。レストランですが、和食系のものを中心に肉類まで出してもらえるので、魚が苦手という人にもちゃんと食べられるものがある・・というわけで好評なのです。
 今回もテーブル狭しと料理が並べられ、お酒はまず全部出してしまうと言う方針だったために、杯の置き場所が無いという嘆きが聞こえました。

 今回は宮崎単身赴任だったE氏のめでたく定年退職祝いも兼ねているため、まずご挨拶・・・。次回幹事が決まりました。

亀齢・鷹来屋

「亀齢」 生酒ですが、けっこう燗でもいけますね。C/Pは高いと思います。ただ、多少人工的とでもいうかな、味香りが強くなるような感じで、そういう意味では、冷やの方が向いているのかもしれません。

「鷹来屋」 最近の鷹来屋はあまり燗に向かない傾向があると思っていますが、この7号酵母の純米は、たしかに燗向きだと思います。
それでも他の酒が力強く燗上がりするのに比べて、やや弱い。逆に言うと穏やかで燗酒が苦手という人にも飲んで貰えそう。

お燗は万全

 こういう「燗酒」の会では「お燗番」、つまり飲むよりもまずお燗をつけてくれる係が必要なのですが、その確保がなかなか難しい。

 今回はこの企画の言い出しっぺで幹事を引き受けてくれた酒販店のT氏が引き受けてくれたので成立した企画です。

 「燗酒」は燗をつけてくれる人の力量にもよると、つくづく感じましたよ。
 

豊潤・鷹勇

「豊潤」 やや辛口で、燗をつけてもそれほど表情は変わりません。燗でも飲めるが、わざわざ燗をつけて飲む酒ではないという印象。穏やかなので、山廃系が多い中ではちょっと印象が薄れてしまう感じ。

「鷹勇」 私の持っている「鷹勇」のイメージでなく、すっきり軽めの大吟醸です。燗をつけると上手に燗上がりする印象で、ほどほどに味が乗って、バランスの良い燗酒になります。

奥播磨・松の司

「奥播磨」 これはすごいパワフルな酒ですね。冷やではごく普通というか、酸味がやたら突出する印象もあるのですが、燗だとその酸味に旨味がちょうど良くバランスして、実にパワフルに変身・・というかもともと力がありますが。

「松の司」 これは旨いです。冷やでも燗でも同じようなバランスで気持ちよく飲める。度数も高くしっかり味があるのですが、飲み飽きずにすいすい飲めます。
金沢酵母ですが、それほど香りは気になりませんでした。

亀の井・群馬泉

「亀の井」 やや甘口なので燗をつけるとどうかなと思いますが、さすが山廃。しっかりした旨味が出てきます。これは20BYですが、冷たいときは19BYの方が良いかも。

「群馬泉」 冷たいときはそれほどの印象はなく、やや酸味が強いなという程度。それが燗をつけるとイッキに表情が変わり、旨味を増してしっかりした力強いボディこれぞ燗酒。

亀の井も好評

今回の中でどれを選ぶかというと難しいですが、私の好みとしてはやっぱり「松の司」ですね。

「群馬泉」も「奥播磨」も、思ったとうりいい燗酒でした。

ふだん燗酒はのまない人たちもいたのですが、その人たちにも「亀の井」がなかなかの評価でした。

というわけで、夏の燗酒大会無事終了でした。

二重の虹

ついでながら・・・。

会場に行く途中に車の中から見た虹ですが、はっきりした虹の外側にうっすらともうひとつの虹が見えました。

こんなにはっきりした二重の虹というのは初めて見たような気がします。



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