おおいた日本酒文化研究会 第90回きき酒例会

〜 恒例のお酒研きき酒会忘年会2014 〜


お酒研恒例の第90回きき酒例会は忘年会

日 時 2014年12月26日(金)19時 開会
会 場 いかや 大分市中央町4-2-27 097−540−5402 
会 費 6000円 
テーマ お酒研恒例のきき酒忘年会2014 
参加者 34人 


毎年暮れの恒例「忘年会2014」です。
今年は参加希望者があいついで、なんとIZAKAYAメーリングリストでの案内開始時にすでに30人を数えていましたので、定員を一時は36人としたのですが、直前にキャンセル者が出たりで、結局34人に落着きました。でもこんな人数になるとなかなか場所が無くて、今回も去年と同じいかやでの開催となりました。
それと、これ以上の人数となると、お酒をどうするかの判断に迷います。まあ、この辺が限度かも。

34人のうち、今回初参加が7人もいました。また、女性は14人でした。

お酒については、毎年どうするかけっこう悩むところなのですが、この1〜2年を振り返って私の印象に残っていたお酒から「伝波瀬正吉」などを選んだのですが、他にも入れたいお酒がいくつもありました。

・・・というわけで、今回は13銘柄を揃えました。
全て一升瓶で並び、今回も壮観です。

義侠 開運 瑞冠 玉川 秀鳳 東一 出羽桜 鷹来屋 ちえびじん 飛露喜 豊潤 風の森 星自慢

今回のお酒の詳細一覧

  銘柄 特定名称 使用米・精米歩合 その他
義侠 慶 純米大吟醸 山田錦40% 山忠本家酒造 愛知   
開運 伝波瀬正吉 純米大吟醸 山田錦40%〜35% 土井酒造場 静岡
瑞冠 山はい原酒 純米大吟醸 山田錦40% 山岡酒造 広島 山廃
玉川 雫酒無濾過生原酒 純米大吟醸 山田錦40% 木下酒造 京都  
秀鳳 山田穂33原酒 純米大吟醸 山田穂33% 秀鳳酒造場 山形   
東一 山田錦49% 純米吟醸 山田錦49% 五町田酒造 佐賀   
出羽桜 雄町 純米吟醸 雄町50% 出羽桜酒造 山形   
鷹来屋 雄町 純米吟醸 山田錦・雄町55% 浜嶋酒造 大分   
ちえびじん 山田錦  純米吟醸 山田錦55% 中野酒造 大分  
10 飛露喜 無濾過生原酒 特別純米 山田錦50%五百万石55% 廣木酒造 福島  
11 豊潤 Begin 無濾過生原酒 特別純米 五百万石60% 小松酒造場 大分 新酒にごり
12 風の森 雄町無濾過生原酒 純米 雄町80% 油長酒造 奈良  
13 星自慢 無濾過生原酒 特別純米 五百万石55% 喜多の華酒造場 福島  
1〜4を第一部とし、5〜9を第二部、10〜13を第三部と分けて順次回すことにしました。
分け方の基準は価格で、第一部が一升瓶1万円前後、第二部が5千円以下3千円以上、第三部が2千円台・・・です。

お酒研第90回きき酒例会リポート

会場は大分市中央町の「いかや」です

26日のお酒研忘年きき酒会は34人の参加で楽しいものでした。うち初参加のかたが7人もいましたね。34人のうち女性が14人でした。

お酒については、三部にわけて少しづつ説明しながら回したのですが、どうだったかな。なにせ1本につきひとりぶんの割り当てが50ミリリットル強でしたから、人によってはやや不足かも?

まあ当然のことながら、今回もはずれというお酒はありませんでしたね。

今回はダントツの「伝波瀬正吉」

個別のお酒について「一番と思う酒」を挙手でお尋ねしましたが、「開運・伝波瀬正吉」が20人というダントツの支持を集めました。次点は「瑞冠」と「玉川」が各3人、ついで「義侠」と「東一」が各2人と、その差は圧倒的ですが、これは私も同意見です。今回の「伝波瀬正吉」はほとんどモンクのつけようのない酒でした。

乾杯で、最初に「伝波瀬正吉」を飲んでしまったために、そのあとの酒がそれぞれの欠点が見えてきてしまって困りました。ただし、燗をつけると「瑞冠」がぐっと高評価でした。

第二部の中では「出羽桜」

この中では「出羽桜」の雄町がしっかりした味の主張があって、いささか好ましいと感じました。
「鷹来屋」は雄町を使いながらあまり味の個性が感じられず、辛口ということもあってこの中では多少評価が低くなっています。

「秀鳳」「東一」「ちえびじん」は概ね同じような感じですが、「ちえびじん」には意外と複雑な味わいがあって、面白いと思いました。

「星自慢」

「飛露喜」はずいぶんと辛口指向に感じました。しいて言えば「星自慢」が私の好み方向なのですが、今年の初めの出荷とあって、生酒でもありいささかダレかけているのかなという感じがありました。

「豊潤」のBeginは新酒ということもあってかなり固い感じがしました。「風の森」はなんとなく人工的というかわずかな違和感が舌に残りましたが、80%という低精米のせいなのかな?

燗つけると「瑞冠」

燗のできるように土鍋と燗瓶の用意もしていたので、いくつかの酒の燗もすることができました。

「瑞冠」は、最初は山廃のわりに温和しい味かなと思ったのですが、燗をつけるとぐっと味の主張が出て好ましいと感じました。
燗酒は他に何種類か飲んでいますが、残念ながらメモが残っていなくて良くわからないので割愛します。


では例によって、それぞれのお酒についての私の独断的・個人的感想をひとことだけ
(後半は単なるヨッパライになって、いささか記憶の混乱もあるかもしれません)

銘柄 わたしのひとこと
第一部 (価格が1万円前後の4本を第一部としました)
義侠 きれいな酒だけど、なぜか今回はっきりとした貯蔵臭が多少気になってやや苦手な感じ
開運 フレッシュできれいで、バランス良くほとんど完全な酒と思えるような印象はすごい
瑞冠 しっかりした味があるのだけど、温度が低いと目立たない酒で、燗をつけると印象が変わる
玉川 けっこう個性的な主張には好感が持てるが、伝波瀬正吉のあとではいささか点が辛くなる
第二部 (価格が5千円以下3千円以上の5本で第二部としました)
秀鳳 きれいでけっこう味もあるが、今回は温和しい感じで目立たないのが残念だった
東一 軽快でやや甘口なのは好ましいが少しきれいすぎるように感じた
出羽桜 しっかりした味わいを感じるのは雄町のせいだろうか、けっこう高評価
鷹来屋 特に個性を感じなかったのは、出羽桜のあとで少し損をしたのかもしれない
ちえびじん バランスが今ひとつという感じだが、いろんな味を感じるのは面白いと感じた
第三部 (2千円台の4本で第三部です)
飛露喜 久しぶりに飲むと、ずいぶん辛口に寄ったのだなという印象がある
豊潤 新酒のせいか辛口の固い感じがあるのは去年と同じような印象
風の森 多少人工的な味わいと感じたのは、80%精米のせいだろうか
星自慢 やや甘口でしっかりした味わいなのだけど、どうも若干危ないバランスと感じた

まとめとして・・・今回もいわゆる「ハズレ」はありませんでしたが、最初に「伝波瀬正吉」を飲んだらその印象が強くてそれ以降の飲み方に影響したように思います。
でも、どの酒もおいしく幸せに飲むことができました。

今回は東京のフルネット中野社長が仕事で大分を訪問されて参加され、お酒や純米酒カレー、ネクタイをご寄贈いただきました。
また翌27日は私の車でご一緒に宇佐市長洲の「小松酒造場」と杵築市の「中野酒造」を訪問したことを付記しておきます。



シメは全員で記念写真を・・・

さて次回は3月か4月か・・・新酒の会ですねー。



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