第51回IZAKAYAきき酒会 2003年12月27日(日) 詳細リポート


会場 寿司処ちはる (大分市中央町3-6 通称竹町通り西端) 
会費 6000円
開会 18時30分

テーマ・「第51回IZAKAYAきき酒会」 〜とにかく豪華に思いっきり飲もう〜

    参加者 20人 (女性7人 男性13人 )


今回のお酒一覧 (ビジュアル版はこちら

  銘柄 特定名称他 蔵名・県 市販価格
東北泉・佐々木勝雄 大吟醸 山田錦35% 高橋酒店・山形 \9800
開運・波瀬正吉 大吟醸生 山田錦40% 土井酒造・静岡 \10000
鷹来屋 大吟醸生詰 山田錦40% 浜嶋酒造・大分 \5000
磯自慢・青春 純米吟醸 山田錦50% 磯自慢酒造・静岡 \5340
秋鹿・歌垣 純米吟醸 山田錦57% 秋鹿酒造・大阪 \3600
石鎚・雄町 純米吟醸 雄町50% 石鎚酒造・愛媛 \3000
鷹来屋・山田錦 純米吟醸 山田錦50% 浜嶋酒造・大分 \3800
若戎・山田錦 純米吟醸 若戎酒造・三重  
千代の園・山田錦 吟醸生 千代の園酒造・熊本  
10 ラベル無し 吟醸無濾過生 某酒造・大分 試飲用

お酒のラベル等はこちら51回きき酒会ビジュアル版


 今回のメンバーの、ひとこと感想ご紹介(抜粋)

Nさん

 アンケートでは、無理してお願いした佐々木勝雄ではなく、波瀬正吉に手を挙げました。佐々木勝雄は、穏やかな香りと口当たり、その後口の中で展開するキラキラした味と刺激。ここまでは良かったのですが、最後に飲み干した後に、舌の奥と喉に残るトゲっぽさが気になりました。
  以前は、仕込み水(鳥海山の伏流水)の味しか残らなかったのに・・・。生だったら違っていたかも。いや、そんなことは無い。何故だろう?と疑問のまま終わりました。

 ちなみに佐々木勝雄杜氏は、東北泉は後進の神くんに任せ、茨城県水戸の吉久保酒造(銘柄は「一品」)という、5000石規模で、半数が桶売りの蔵に移ったと聞いています。来春が楽しみです。

 波瀬正吉は、杜氏をそのまま漬け込んだような、いつもの優しいお酒でホット出来ました!
 鷹来屋さんは、大吟よりも純吟の方が「らしくて」好きでした。
 磯自慢・青春(通称「ウルマン」と呼んでますが)は、磯らしい、これも安心出来た質でした。
Hさん

 佐々木勝雄は、以前飲んだものと比べるとアフターに味わいも濃く香りも強く残る印象があり、ボトルムラ、タンクムラ?(というのかしら???日本酒は?)とも思い、実は昨日、とあるお店に佐々木勝雄を飲みに行きましたが、やはり27日のお酒とは含み口、余韻ともに違う!!!! なにせ、そう頻繁に飲めるお酒じゃないので、本来的なものが分かりませんが...。

 波瀬正吉の喉を過ぎた後「スパッと」切れる余韻のなさとは、いずれにしても対照的でしたが、開運のガッツリ無骨感よりも東北泉の華やかさに今回は軍配かな? どちらも好きでしたが。

 「青春」は飲めただけで幸せです。レアなところと、味わいはしっかり「磯自慢」しているところに満足があります。私の印象では、大吟醸クラスよりも「青春」は「磯自慢」!!!!の味がします。
Yさん

 やはり佐々木勝男くんが一番好きでした。しかし、前に一慶で飲んだのと後味が違うなぁ〜と言っていたのですが、いかがでしょうか? 温度が上がってから、とてもそれが気になりました。

 大吟醸3銘柄の「私のお好み」アンケート

 大吟醸3銘柄について、どれが一番お好みかと、その場で簡単にアンケートをとってみました。

東北泉・・・・10人
開運・・・・・・6人
鷹来屋・・・・3人
わからない・1人

 私もやはり「東北泉」です。すっきりしたきれいさで品格があります。しかし東北泉・開運が10000円級、鷹来屋5000円という、倍の価格差を考慮すると、ちょっと同じ土俵で比較はかわいそうかも。3銘柄ともアル添大吟ですが、いずれも上手なアル添と感じました。



 今回のお酒のポイント、私のひとこと感想ご紹介

評価 銘柄・特定名称 私の感想・・・ひとこと
1・◎ 東北泉・佐々木勝雄 大吟醸 上立ち香、含み香ともに良し。味は深味がありすっきりきれい。品格あるいかにも東北泉の大吟醸。ただし微かに瓶臭のようなものが?
2・◎ 開運・波瀬正吉 大吟醸 生のため味が乗っていてはっきりした主張がある。本来好きな味だが、すっきりした品格では東北泉が上。好みの問題ではある。
3・○ 鷹来屋 大吟醸 生詰 香り控えめだがやや甘口の穏やかな味わいは好ましい。他の大吟とはやや差があるが価格差を考慮するとこれは大健闘。
3・○ 磯自慢・青春 純米吟醸 いかにも磯自慢の味。奥行きのあるしっかりした味わい。香り・味ともにすっきりして深味あり。大吟3銘柄と互角レベル。
5・○ 鷹来屋 山田錦純米吟醸 レベルの高い純米吟醸だが、やはり磯自慢の方が上か。味のバランスか、少しフォーカスの浅い曖昧さを感じる。でも好みだ。
6・△ 若戎・山田錦 純米吟醸 純米吟醸としては平均的レベルで、特に可も無し不可も無し。誰でもそこそこ飲めます。上手に造ってあるという印象。
6・△ ラベル無し 吟醸無濾過生 味が若すぎて評価が難しい。本当は火入れの冷卸しあたりを待ちたいが・・。アル添吟醸としてはまあまあのレベルと思う。
8・△ 秋鹿・歌垣 純米吟醸 味は平均的だが、やや老ね香がある。途中の保管の問題か。むしろ燗の方がよさそう。
9・△ 石鎚・雄町 純米吟醸 雄町の味が感じられない。すっきりはしているものの深味が無く。やや浅い印象。
10・× 千代の園・山田錦 吟醸生 九州の酒としても妙に甘い。あるいは保管中の生ダレか? それ以外にも雑味多くバランス悪い印象。
結論  以上、今回のお酒10銘柄を「私の好み」で評価してみました。C/Pを考慮するとまた別な評価はあるかと思いますが・・。
 これは私の基準での比較の問題ですので、ここでは厳しい評価をしたお酒もそれぞれレベルの高いお酒であることは間違いありません。いってみれば、「好み」の問題です。
 
 家で料理に合わせ冷やで、燗でと楽しむのであれば、「千代の園」を除く9銘柄はそれなりに飲める・楽しめると思います。「千代の園」は15年3月の出荷で、それ以降の過程のどこかで保管状態が厳しい時期があったのではないかと思います。



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