第49回IZAKAYAきき酒会 2003年8月18日(月) 詳細リポート


会場 ろばた焼はしもと (大分市中央町2-6-24 「通称相生町」 Tel.097-536-4597) 
会費 5500円
開会 19時00分

テーマ・「第49回IZAKAYAきき酒会

     〜 蔵元を囲む会・雑賀、東洋美人、兼八 〜

参加者 25人 (女性8人 男性17人 初参加ひとり)

 蔵元

 「雑賀」 和歌山県和歌山市友田町   雑賀豊吉商店 雑賀俊光さん
 「東洋美人」 山口県阿武郡田万川町 澄川酒造場 澄川宣史さん
 「兼八」 大分県宇佐市          四ッ谷酒造 四ッ谷岳昭さん
 

今回のお酒一覧 (ビジュアル版はこちら

  銘柄 種類 内容
雑賀 純大 純米大吟醸 麹:山田錦45% 掛:山田錦50% 16.5度 日本酒度+4.5 酸度1.5
雑賀 特吟 吟醸 山田錦50% 16.5度 日本酒度+4.5 酸度1.4
雑賀 純吟 純米吟醸 五百万石60% 15.5度 日本酒度+1.5 酸度1.5
雑賀 梅清酒 リキュール 梅・清酒・氷砂糖 11.9度 エキス分30
東洋美人 大吟醸 大吟醸 山田錦40% 日本酒度+5 酸度1.5
東洋美人 山廃大吟醸 大吟醸 山田錦40% 日本酒度+5 酸度1.5 (新製品)
東洋美人 純米吟醸 純米吟醸 山田錦50% 日本酒度+5 酸度1.5
東洋美人 純米吟醸 純米吟醸 愛山(注)50%  日本酒度+5 酸度1.5 (新製品)
兼八 はだか麦・はだか麦麹 25度
10 兼八 原酒 はだか麦・はだか麦麹 42度
11 宇佐むぎ 二条大麦・二条大麦麹 25度
12 兼八 原酒10年古酒 41度

お酒のラベル等はこちら49回きき酒会ビジュアル版

(注)「愛山」について

 「愛山」という米は九州の方ではあまりなじみがありませんが、「十四代」や「磯自慢」など一部の蔵が積極的に使っている酒造好適米ということです。

 資料によりますと、この「愛山」は昭和24年兵庫県農業試験場が開発したもので、「山田錦」と「雄町」という人気銘柄を親に持ち、山田錦と同等かそれ以上の千粒重と心白率を有する品種だということです。
 産地としては、現在は兵庫県加東郡社町で単独に栽培されているということで、量的には少ないようです。

 ところで、この「愛山」を、私は「あいざん」と読んでいますが、もしかして「あいやま」とか?
 この「愛山」の件、「龍力」本田武義氏に教えて頂きました。「あいやま」と読みます。もともとは灘のある蔵元が独占的に使用していたものだそうです。

 今回のお酒のポイント、私のひとこと感想ご紹介

  銘柄 私の感想・・・ひとこと
雑賀 純大 すっきりしていてややふくらみもあるきれいな大吟醸
雑賀 特吟 アル添吟醸ですが尖った感じはほとんどありません
雑賀 純吟 五百万石ですが米の違いはあまり感じない 好みだが度数が少し低すぎる印象
雑賀 梅清酒 実にうまい梅酒ですが、他の酒の前に飲んだのは失敗かも
東洋美人 大吟醸 からっとした透明感のある大吟醸 レベル高いが少し軽すぎるように思った
東洋美人 山廃大吟醸 山廃っぽさはほとんど感じません 日本酒度・酸度同じなのに味は違うのが面白い
東洋美人 純米吟醸 いかにも東洋美人の純米吟醸 おだやかで品があります 定番ですね
東洋美人 (愛山) 米のせいか少し荒っぽさはあるのに味に雰囲気があり、私の好みに近い
兼八 香りがいいです
10 兼八 原酒 高度数なのになんとか私にも飲める
11 宇佐むぎ 飲んでない? 出さなかったのかもしれない
12 兼八 原酒10年古酒 度数が高いという感じがしませんでした


結論として、私の好みでの順位をつけると・・・・・

 今回はアンケートも取っていませんので、私の好みだけ少しご紹介します。
 
 正直言って「好み」だけとはいえ順位を付けるのは難しいです。というのは、「雑賀」「東洋美人」ともにお酒の傾向がよく似ていて、ひとことで言えばすっきりキレのいい中にもしっかりした味のふくらみのある酒という表現になるのですが、こうして飲み比べてみてやっと個性の違いを感じました。

 これらの中で私の印象に残っているのは、「雑賀」では五百万石の純米吟醸です。柔らかくて喉ごしよくすいっと飲めるのに味わいもそこそこ豊かでした。度数があと1度高いとこればかり手が出るでしょう。

 また「東洋美人」では、新製品の山廃大吟醸と、米に「愛山」を使った純米吟醸が私の好みに近いように思いました。従って、好み1位無しで上記3品が同順位2位というところかと思います。大吟醸はいずれもややきれいすぎるように感じました。

 全体にアルコール度数がやや低めの火入れのものばかりだったせいか、穏やかな傾向のものが集まったなという感じでした。無濾過生原酒も比較してみたいと思いました。

今回は蔵元と楽しむという企画のため、全員を対象としたアンケートは実施しませんでした。



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