第50回IZAKAYAきき酒会
〜 第50回記念・・ 「龍力」を楽しむ会 〜
それにしても・・よく50回も続いたもんだ
2003年第3回のIZAKAYAきき酒会ビジュアル版リポート・・お酒の詳細は
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ことし2003年第3回のIZAKAYAきき酒会は、1991年の第1回から数えて50回目の記念すべき節目の会・・。ただまあ、特別の会なんかも数えたり数えなかったりで、実際は52回目ぐらいになるのかな?
それはともかく、今回はメンバーでもある東京在住フルネットの中野氏のご尽力で、姫路の吟醸蔵「龍力」の本田武義会長をゲストとしてお迎えし、「龍力」のオンパレードを楽しむという豪華な会が実現しました。
約240個の吟醸グラスが並んで
会場となったのは今回も大分市中央町(相生町)の「はしもと」です。
会の開始時刻は午後6時でしたが、午後5時半から会場の準備にかかりました。というのは、写真でもわかるように、ひとり11個以上のグラスを銘柄が印刷されたシートの上に置いていくのです。これはテイスティングのためには理想的な方法ですが、普通はそんな数のグラスが用意できません。ありがたいことに今回はすべてご持参頂きました。
ギリギリ詰め込めば30人近くは入れられるのですが、今回はグラスを置くスペースを確保するため、定員をやや少なめにしましたが、それでもテーブル上は料理を置くスペースがないほどです。
午後6時、ほぼ定刻に開会し、まず本田会長に挨拶を兼ねてお話をして頂きました。
内容的には「龍力」という蔵について、また米へのこだわり・土へのこだわりについて、「山田錦」や「山田穂」の解説を交えながらおよそ30分ほどお話頂いたのですが、詳細な資料もご用意頂いての解説に、あっという間に30分が経ってしまいました。もっとお話を聞きたかったと思うほどで、参加メンバーも興味深く聞き入っていました。
午後6時30分に、「米のささやき」というタイトルがついている純米大吟醸「上三草」で乾杯してきき酒会を開会しましたが、この純米大吟醸シリーズ3連発は圧巻でした。
「秋津」も「祇園」も大人気、仕込水も・・・・
今回のお酒の全てです。当初は8種類のお酒を楽しめるというお話だったのですが、当日4種類の追加があったために量的にもものすごいお酒が揃ってしまいました。
大吟醸が4種類、特別純米が3種類、これに精米歩合が飯米並みの「祇園」などとても興味深いお酒が並んでいます。
全体的な人気はまず「秋津」など大吟醸に行きましたが、しだいに特別純米や「祇園」にも人気が広がっていきました。
左手前の「美酔」というのは龍力の純米吟醸ですが、全国30軒の「美酔倶楽部」のプライベートブランドということです。
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今回注目はこの「祇園」という酒ですが、市販価格が4合瓶で3000円という「普通酒」です。
山田錦の純米造りなのですが、「普通酒」というのは変ですね。これは精米歩合が90%〜92%と飯米なみに低いからなのです。全くそうは感じませんが・・。
この「祇園」とは、「龍力」の資料によりますと、「徳川時代末期から明治時代初期に製造されていた精米歩合・仕込配合を基本に、山田錦を使って現代の吟醸造り技術で醸したお酒」で、13BY(2001)は速醸もとでしたが、14BY(2002)からは生もとで造っているということです。
実に不思議な広がりのあるうまい酒でした。気軽に飲むには、価格的にやや高いのが残念です。
「私は(米の酒は米の味)と、25年前に坂口謹一郎先生に教えて頂いた言葉を社訓・経営方針の基礎として、酒米・山田錦の研究をしています」と語る本田武義会長。
「龍力」という蔵は、年間出荷石数3000石とありますから、大手ではないが、決して小さな規模ではありません。
ちなみに大分県内では、「老松」「龍梅」「西の関」あたりがいわゆる万石クラスで、「千羽鶴」が千石クラスです。
驚かされるのは、「普通酒比率」がなんと7パーセント。
ということは、特定名称酒の比率が93パーセントに達する! 吟醸酒以上でほぼ1000石を出荷するという驚くべき吟醸蔵なのです。
龍力は・・
http://www.taturiki.com/
米違いを楽しむことができました
「米のささやき」シリーズの純米大吟醸3連発。
これは圧巻です。贅沢そのもの。
「秋津」は1998年の上漕ですから5年古酒ということになりますが、ほとんど熟成香もなくフレッシュなまま、穏やかにまろやかに琥珀色をたたえていました。
これらの純米大吟醸は恐るべき酒です。これは最高級山田錦を使った芸術品というべき超大吟醸です。しかもそれぞれにしっかりした味の主張があるのです。
私のいぜんの「龍力」のイメージは味を押さえた淡麗寄りという印象があったのですが、特別純米を含めてまったく違っていたことがわかりました。
芸術品というべき大吟醸ですが、実際に手が出るのは(ふところ具合的にも)特別純米クラス、というのが正直なところではないでしょうか。
特別純米では「山田穂」も「神力」もそれぞれよかったのですが、全体としては「雄町」がなかなかの人気だったと思います。実は私の好みもそうです。
あと、今回は仕込水をご持参頂いたのですが、地下100メートルから汲み上げた揖保川の伏流水は、かすかにマグネシウム系の味がするいい水でした。ニュートラルな軟水と思いましたが、水質的には「中硬水」ということでした。
チェイサーがわりのビールも用意していたのですが、結局1本も出ることが無かったようです。
という、超豪華で楽しい会となりました。おしまい。
次は・・・・
12月末の忘年会
だなあ・・・・
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