緒方に復活した酒米、若水の田植え

〜地元の米で地元の酒を、浜嶋さんのこだわり その2〜


 1998年6月14日(日)、大分県緒方町の水田。
 写真のように、どう見ても手つきの怪しい連中が並んでの田植えがありました。
 
 緒方町の浜嶋酒造が、「酒米」も地元でと企画したもので、酒造米「若水」の栽培に取り組むもの。全体でおよそ4反の委託栽培地のうちの1反を、縁のある人たちが参加しての手植えです。

 もちろん、ほとんどの人が田植えなんか初めて。かなり手つきの怪しい田植え風景・・


 これが今回植えた酒造米「若水」の苗です。手植えにするため、箱づくりの苗とは違って太く、根もよく張って大ぶりの苗です。

 機械植えの場合は、もっと細くて小さい苗を使います。これはわざわざ田んぼで育てた苗。
 もっとも、この米は酒造米だけあって、稲の背丈もけっこう高いという話です。

 この苗を1本1本手植えするわけです。文字通りの「手造り」の始まりです。


 さて、この見るからに田植えのベテランは、豊後高田の酒屋、「田染荘」の津田さん。私たちの仲間でもあります。

 津田さんは、田植えは実家の方で毎年やっているとかで、たしかにスタイルだけでなく手慣れたもの。まだ他の人たちは水田に入ってもいないのに、さっさと自分のポジションを決めて植え始めた。

 「義侠」の田植え会にも常連だけあって、さすがに植えていくスピードも速く正確です。なるほど田植えもプロの酒屋さん・・だなあと、いままで見たことのない一面、かな。

 さてコアラメンバーでは石田ムッシュ・マダム夫妻が来ましたが、マダムの方はヒルが怖いといって中には入らず、ムッシュひとり田植え。

 本業は建築学の教授ですが、畑違い・いや田違いもいいところですが思ったよりもいい手つきで植えていきましたね。

 ちゃんと一列、最後まで植えました。おみごとです。
 しかし帰って腰は痛くなかったですか?



 こちらはTOSの「ハロー大分」の取材です。
 キャスターの吉本郁子アナの「田植え姿」を撮影しているところです。

 もちろん吉本アナも、「クミアイ印」の農業者スタイルに身を固め、カメラマンも助手も田植地下足袋姿で田んぼの中。取材って、
けっこう大変なんですよ。

 まあ、この日は比較的いい天気で助かった。これが雨だったら悲惨なところでした。



 田植えが終わって、川原での「打ち上げ」でほっと一息の吉本アナ。
「なんか小さいドロの塊みたいなのがついてた」
「・・そりゃーヒルだよ!」
「えー、ぎゃー」
 でも、とても楽しそうでした。

 実は、吉本は私の大学の後輩(学部も同じ)で、アナウンサーとしては新人教育をした弟子・・。だから、やっぱりどうしているか気になる。

これからもがんばってな。
この日は薄曇り時々晴れの天気。
原尻の滝も水量が多くて見ごたえがあります。その下での打ち上げ会は気分壮快でした。
おにぎりはおいしかったし・・・お酒も。

残念なのは、車で来てたため津田さん持参の「義侠」をあまり飲めなかったこと。こんどはJRで来ようかな。

浜嶋さんご苦労さま。
来年は私も田植えをしたいです。


 さて、その「田植え」のあとです。うーむ、ちょっと不揃いですねー。こういうところにも性格が出るのでしょうね。
 真ん中あたりかなりいい加減な人ですね。

 すでに湛水が始まっていたのですが、水位が上がるとちゃんと差し込んでいない苗が泳ぎだします。

 まあこのへんはプロが修正してくれるでしょう。
もちろん、「形じゃあない」そうですけど。


 こうして植えた「若水」、秋の稲刈りまで無事に育ってくれることを祈ります。そして、酒米になって、来年の仕込みに使われて酒になって・・・どんな酒になっていくのか楽しみです。

 いっしょうけんめい植えた石田ムッシュがいうことに、「飲む方としては精白度上げて欲しいけど、植えた人間としてはあまり糠にして欲しくない」
 うーん、その気持ち、わかります。

 私たちは「次は稲刈り」ですが、農家の方は毎日の苦労の始まりです。

続き・・・1998年7月、「草取り会」がありました。そのもようはこちらです。



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