新雪の英彦山へ会社の安全祈願登山挙行!    栗秋和彦

 ひょんなことから正月の英彦山に登ることとなった。毎年正月に安全祈願登山と銘打って、会社(前職場)の登山愛好者ら有志によって英彦山上宮(山頂)詣でを行っていたが、平成16年を最後に途絶えていた。その後、転勤の身となっては(開催続行に)口を挟む訳にもいかず、懐かしさはひとしおであったが、思い出として留めるしかなかった。とそこへ「5年ぶりに復活しやした、参加を!」と声がかかれば断る理由は何もなく、勇躍勇んで駆け付けたのだった。

 ところが麓の宿で目覚めて(前日から一泊)ビックリ仰天。前夜とはうって変わり辺りは白一色の世界と化してしまっては、登山そのものが危ぶまれたのだ。少なくとも登山口の別所駐車場か、或いはスロープカー乗り場までのアプローチに車が使えなければ、スケジュールの大幅変更は必定とあって先が思いやられるわ、気を揉むわでおおわらわ。しかし四駆を駆って何とかスロープカーの花駅まで辿り着き一安心。除雪したばかりの始発便に乗り込んで奉幣殿まで白銀の山腹風景に見入ったのだ。

   
    奉幣殿から上宮へいざ出発!      一ノ岳展望所から添田の山並みを遠望  登山スタイルが決まってるネ 青柳さん!!

 さてしんしんと降る雪で静まりかえった奉幣殿は我々が一番乗りらしく、踏み跡のない無垢な境内は霊験新かさにおいて際立っていよう。もちろん上宮へと続く石段にも新雪は粛々と降り積もり、これまた無垢な世界へと誘うかの如し。アプローチには多少手こずったものの、これこそ千載一遇の登山日和と思えば、ご利益は約束されたようなもの(と勝手に解釈しています)。こいつは春から縁起がいいわぃ!とほくそ笑んだのでありまする。

   
   静寂の森を行く。もうすぐ行者堂     新雪に覆われた中岳山頂にたたずむ筆者     山頂避難小屋での小宴風景

 で多少隊列は乱れたもののグループ登山ゆえ、休憩豊富に時間調整も交えて上宮(中岳山頂)まで1時間25分を要して到達。行者堂を過ぎて単独行のおじさん2名に先を譲ったので、上宮一番乗りは適わなかったが、処女雪3040cmに覆われ、マイナス6.5℃(山頂避難小屋に設えた寒暖計)の頂に身を晒せば、修験場としていにしえから荒行を支えた霊山・英彦山の霊感を深く受けることになろう。つまりご利益は益々深まる筈であって、無心に無理難題あれこれ成就を祈願したのだが、ちょっとお願いが多すぎたか。もちろん自助努力の上での神頼み、分かっていますとも。

(コースタイム)
英彦山温泉・しゃくなげ荘820⇒(車)⇒スロープカー花駅835 50⇒(スロープカー)⇒奉幣殿858 910→一ノ岳展望所924 35→英彦山(中岳)1035 1142→奉幣殿1235 40⇒(スロープカー)⇒花駅1247 1300⇒(車)⇒英彦山温泉・しゃくなげ荘1310 
(参加者)栗秋他 会社の職場代表者13
                                         (平成21110日)
 

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