IZAKAYA-2 第25回(通算85回)きき酒会

〜 ひやおろし特集2013 〜


IZAKAYA−2 第25回(通算85回)きき酒会リポート

日 時 2013年11月2日(土)18時30分 開会
会 場 花邨 (はなむら) 大分市中央町4-2-5 ソレイユ2階 097−538−5550 
会 費 6000円 
テーマ ひやおろし特集2013  
参加者 17人 


毎年秋の恒例?になった「ひやおろし特集」です。今回は「やまとしずく」「鏡山」「中島屋」など初顔も多く、楽しみです。
選酒の基準は、とにかく「ひやおろし」とか「秋上がり」などと表示してある酒、なのですが、大分の「鷹来屋」は「夏越し生酒」という表示でひやおろし等の表示は無いのですが、同等のものと考えて入れてみました。
また、差し入れとして広島の「雨後の月」のひやおろしも番外として入れてあります。

なお、「ひやおろし」についての私の見解はこちら(ひやおろしのPDF)へ。
というわけで、今回は8銘柄+番外1銘柄です。

東一 やまとしずく 鶴齢 鏡山 鷹来屋 楯野川 玉川 中島屋 雨後の月

今回のお酒の詳細一覧

  銘柄 特定名称 使用米・精米歩合 その他
東一 ひやおろし 純米 山田錦64% 五町田酒造 佐賀 16度 
やまとしずく ひやおろし 純米吟醸 秋田酒こまち55% 秋田清酒 秋田 16度
鶴齢 ひやおろし 特別純米 山田錦55% 青木酒造 新潟 16度
鏡山 秋あがり 純米 さけ武蔵60% 小江戸鏡山酒造 埼玉 17度
鷹来屋 山廃 夏越し生酒 特別純米 山田錦50+日本晴55% 浜嶋酒造 大分 17-18度
楯野川 源流ひやおろし 純米大吟醸 美山錦50% 楯の川酒造 山形 17-18度
玉川 山廃 ひやおろし 純米 北錦66% 木下酒造 京都 17-18度
中島屋 秋上がり 純米 山田錦+日本晴60% 中島屋酒造場 山口 18-19度
雨後の月 ひやおろし 純米吟醸 千本錦50% 相原酒造 広島 15-16度
飲んだ順番は上記の通りですが、単純にアルコール度数の低い方から高い方に並べてみました。
地域的には、秋田・山形から埼玉・京都、そして佐賀・大分とバランス良く並んでいます。
入手価格的には、もっとも安価な東一2520円から鶴齢の3255円まで、比較的リーズナブルな価格帯に並んでいます。

第24回IZAKAYA−2きき酒会リポート

ひさしぶりの「花邨」で

会場は大分市中心部の中央町の西、ソレイユビルの2階にある「花邨」に久しぶりにお願いしました。もちろん和食系のお店ですので、日本酒の会には向いていることと、けっこう大きな別室もあるからです。

今回の参加者は17人だったので会場はちょうど良いほどの広さでした。この部屋だと詰め込めば20人は入れるのですが、そうすると料理の品数もけっこうあるため、多数のグラスを卓上に置くのが難しくなるのです。

初めての女性の幹事

今回の選酒幹事は某ひろみ姉さん。何もかも初めてのこととあってだいぶ戸惑ったと思いますが、幹事経験者のサポートでこぎ着けました。

幹事の特権はお酒を自由に選んで良いので、日本中から遠慮なく飲みたい銘柄を決めては、と言ったのですが、結果的には大分市内で入手可能な無難な選酒に落着きました。
それでも初顔も多く、面白い顔ぶれとなりました。

やまとしずくが面白い

アルコール度数16度と、比較的度数の低いグループです。
「東一」のひやおろしはサラッとした感じでバランスも良いのですが、度数が比較的低いせいか穏やかでとくに個性を感じない酒。
「やまとしずく」は初めてでしたが、いかにも秋田というか、すっきりした中にも味があって16度とは思えないような力強さもあり、バランス良く好みという人が多かった。
「鶴齢」は山田錦に協会7号酵母という組み合わせのせいか、やや個性的な味わいを感じました。燗もよさそうです。

鏡山が人気

度数17度台グループですが、それぞれ個性があって面白かったです。
「鏡山」は埼玉県は川越の酒で、今回初めてですが、あちこちで「ほうー」という声が上がりました。人気ナンバーワンとなりました。
「鷹来屋」は比較的軽快な山廃なので、注意しないと山廃とは思わない味なのですが、それでもしっかりした酸があるので旨味を感じます。
「楯野川」は「純米大吟醸」表示です。精米歩合50パーセントで大吟醸表示はできますが、最近は特別純米でも50パーセントクラスがあるのに・・と思ってしまう。でも酒はバランス良くできています。

玉川・中島屋

「玉川」と「中島屋」が重量級ということになりますか。
とくに中島屋の度数は18〜19度と高くてかなりのパンチがあります。
「玉川」は自然仕込の山廃、つまり自然乳酸菌・自然酵母による仕込みということでしょうが、複雑な味わいでしっかり個性があります。
「中島屋」は個性あるパワフルな味わいでうならせますが、何杯も続けて飲める酒では無く、いささか飲み詰まる感じがします。
しかし、2000円台後半でこのレベルの酒が飲めるのは嬉しい。


では例によって、それぞれのお酒についての私の独断的・個人的感想をひとことだけ
(後半は単なるヨッパライになって、いささか記憶の混乱もあるかもしれません)


銘柄 わたしのひとこと
東一 クセの無い穏やかな味で飲み飽きしませんが、やや度数が低いせいかちと無個性で物足りない
やまとしずく すっきりきれいですが意外にしっかり味があり、バランスも良いのでするする飲める食中酒です
鶴齢 言わなければいわゆる「新潟の酒」とは気がつかないけっこう濃淳な味わいで飲み応えがある
鏡山 しっかりした味の、良い意味での雑味というか味の広がりを感じます、これはかなり旨いと思った
鷹来屋 最近の山廃らしく、山廃とは感じない軽快さがあり、でもしっかりした酸もあるので手が出ます
楯野川 すっきりきれいですが旨味もしっかりあり、バランス良いが大吟醸表示がちと気にいらない
玉川 自然酵母で濃淳というか酸のきいた複雑な味ですが、好みによるかも・・しかし2600円はC/P高い
中島屋 度数もあってパンチのきいた味わいは面白いですが、高濃度のせいかやや飲み詰まる感じもある
雨後の月 番外ですがけっこう人気があって、しっかり「雨後の月」の味でしたね

まとめとして・・・今回もいわゆる「ハズレ」はありませんでしたねー。いわゆるヒネ香もほとんど感じられず、味もバランスの良いお酒ばかりでした。今回は燗酒の準備をしていませんでしたが、燗をつけてみたかったです。

意外性とC/P面を考慮すると、私の今回の第一番はやはり「鏡山」でしょうか。
あとは「楯野川」「やまとしずく」「玉川」「中島屋」が続くと思いました。

「好み」一番は「鏡山」

挙手による好みのアンケートを取りました。
ベスト5は、

1・鏡山 2・やまとしずく 3・楯野川 4・中島屋 5・鷹来屋 でした。

私の個人的な評価と概ね同じと思います。
左の写真はカメラ係りに回った1名が映っていませんが、みんな嬉しそうな顔で良かったヨカッタ。。


さーて、次は12月28日の忘年会だなー。



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