おおいた日本酒文化研究会 第103回きき酒例会

〜 冷やおろしを楽しむ 2018 〜


 お酒研 第103回きき酒例会リポート

日時 2018年11月2日(金)19時 開会
会場 レストラン石合船 大分市中央町3−5−17 097−532−8452 
会費 6000円 
テーマ ひやおろしを楽しむ 2018  
参加者 19人 

 このページは作ったものの1ヶ月以上アップするのを忘れていました。うーむ、最近物忘れが・・・というような事では無いと思うのだけど。
 このところ、毎年この時期は「ひやおろし」の会を開いていますが、今回は選酒幹事を田染荘の津田さんが引き受けて下さったので、なかなか面白い酒を楽しむ事ができました。大分でこれという酒を扱っている小売店がお奨めする燗酒が並んでいます。
惣誉 鶴齢 日輪田 角右衛門 ポルチーニ

今回のお酒の詳細一覧 (上記写真の左から)

   銘柄 特定名称 扱い店 備考
惣誉 生もと 純米 大平酒店 惣誉酒造 栃木 ひやおろし 生もと
鶴齢 ひやおろし 特別純米 丸田酒舗 青木酒造 新潟 ひやおろし
日輪田 山廃 純米 塩月酒店 荻野酒造 宮城 ひやおろし 山廃もと
角右衛門 特別純米 小谷酒店 木村酒造 秋田 ひやおろし
ポルチーニ 秋純吟 純米吟醸 田染荘 みいの寿 福岡 ひやおろし
 今回のお酒は全て「冷やおろし」です。もう少し範囲の広い用語としては「秋上がり」とも言うようですが、要するに夏を越して秋口に2度目の火入れをせずに出荷するお酒のことなんですが、定義に法令上の規定があるわけでは無いので、蔵によって「生」もあれば「生貯蔵」も「2度火入れ」もありという実情もあるようです。今回は選酒係幹事の津田さんが集めてくれた、それぞれのお店のおすすめのお酒ばかりです。常温で飲んでみて、そのあと燗酒で飲んで・・・という、いわゆる「燗上がり」を確かめるという楽しみもあります。なおお酒はそれぞれ2本づつ用意されていますので、量的には十分すぎる程度に用意されています。

 結論としては、とにかく飲んでみて、「ハズレ」は無かった・・というのが一致した意見だったと思います。

第103回お酒研きき酒会リポート

この会場、和洋食で好評ですが・・・

 この会は大分市内のあちこちのお店を会場にして開催しているわけですが、今回のレストラン「石合船」は20人ぐらいの人数ならば手頃な会場で、しかも出てくる料理が和洋折衷というかけっこう考えられているので、参加者に評判が良いのです。

 左の写真では紗がかかったように向こうの方がぼやけていますが、これは卓の切れ込みにある石の上で肉類を焼くようになっており、その煙が立ちこめているためです。

少なくともハズレのお酒は無くて

 「惣誉」は私は初めて飲んだと思いますが、これはしっかりしたバランスの良い味で、好感が持てました。しかも燗をつけると奥から旨味が押し出してくるような感じで、「これは旨いなー」と言ってしまった。

 「鶴齢」は、この銘柄はけっこう飲んでいるのですが、あまり燗をつけて飲んだことは無かったような気がします。燗酒の感想としては、常温とあまり変わる事無く、つまりそれほど燗上がりはしない感じ。

燗がうまいと思ったのは角右衛門

 「日輪田」は、やや辛口に感じましたが、これは燗酒のほうがバランス良く旨味を感じて飲めたという印象。なかなか良い感じです。

 「角右衛門」常温では特徴の無いやや甘口の酒でしたが、燗をつけると豹変と言って良いほどにみごとな燗上がりで、第一番かも。

 「ポルチーニ」それなりに良いバランスで、燗もそこそこ旨味が乗ってくるのですが、少しスケールが小さいように思いました。

この店はレストランだけあって

 会場の「石合船」の料理は何点あったか・・・写真のようにグラスの置き場所がまずあるので、次々と出てくる料理の置き場所に困ります。
 もう少し人数が入ると良いのですが・・・。

 私は、以前ここで時々昼食を取ることがあったのですが、お奨めとしては「オムライス」で、甘くなくてドミグラスソースがよい味でした。

 さて、今回はどの酒が私のお気に入りか・・・というのは難しいですが、燗上がりの良さで「角右衛門」が第一番かなー。それに続いて「惣誉」でしょうか。でも常温では前述の順位は逆になるという印象です。あとはほぼ横一線というところで、しいて言えば「鶴齢」は常温も燗もあまり変わらない、つまり燗上がりはあまり無いとは思いました。
 いずれにせよ、これらは「しいて言えば」というレベルの話で、いずれも旨い酒を楽しむことができました。

 なお、この会のあと「角右衛門」を買い出しに行って、自宅でいろいろと温度を変えるなどして燗をつけてみたのですが、燗上がりの良い酒という印象に変わりの無い事を確かめました。

記念写真です・・・
 最後に記念の集合写真です・・・皆さん笑顔で楽しく飲んで頂いたようで、良かったですね。

 あれ?写っているのが18人、ということはひとり足りないようですが、誰か早く帰ったのだろうか。

 「ひやおろし企画」も、今回は業務用の電気酒燗器を津田さんが用意してくれて、たいへん順調に燗酒を楽しむ事ができました。

次回は第104回、恒例の年末大忘年きき酒会の予定です。


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