第2回利き酒会 1991年10月18日(金)


会場 三姿郎 
会費 5000円

「第一回・県産吟醸酒飲みくらべ」


対象酒

亀の井・大吟醸 亀の井酒造・大分県玖珠町 全国新酒鑑評会金賞授賞酒
西の関・秘蔵酒 萱島酒造・大分県国東町 別格大吟醸    
八鹿「瑞華」・大吟醸 八鹿酒造・大分県九重町      
豊の関・本醸造 山田酒造場・大分県豊後高田市      
亀の翁・大吟醸 久須美酒造・新潟県        
天狗舞・純米生原酒 車多酒造・石川県         


以上6銘柄



参加者


guest/豊の関・山田酒造さん
00021/友田 哲郎 /トモさん
00054/久保木 真人 /mast
00097/後藤 幸彦 /YUKI
00285/佐々木義朗 /レインボ-パパ
01275/桑島 司 /
01361/石田 洋子 /マダム
01581/石田 孝一 /ムッシュ
01580/田中 幸治 /セカンド

計9人


私の利き酒リポート


 今回もっとも印象に残ったのは「西の関・秘蔵酒」。この酒を味わうのは2、3年ぶりだと思いますが、やはりさすがというほか表現のしようがありません。 

 他の大吟醸と比較しても間違いなく頭ひとつ以上高いレベルにあると感じました。なんといっても全体のバランスのよさだと思います。 ただまあ今回は私の好みの千羽鶴の大吟が無かったせいもあるとはおもいますが・・。

 「亀の井」の大吟はなかなかよく出来ている。香りもよく、キレ・コクともにしっかりしています。これくらいのレベルなら、名の通った全国銘柄にもそう負けはしないと思いますが、その反面やや個性に乏しいという印象も受けました。最近の吟醸酒の傾向にそった造りだと思いますが、例えば西の関はスマートな中にも骨太な自己主張が感じられるのに対して、やや線が細い印象でした。

 「八鹿」は率直に言って私の好みではありません。まあそれなりのレベルの「吟醸」とは思いましたが、「大吟」というにしては、味・香りともに平板な感じで今いち納得できませんでした。はっきりいって、吟醸レベル以下と判断しました。  

 「亀の翁」は評価の難しい酒だと思います。実は、「薫長」が入荷しなかったことから、急遽話題の酒という観点から採用したわけですが、味わってみての感想はなんと表現してよいのか、米のせいかなんとも不思議な味という印象を受けました。もちろん、これは好みの問題ですけれど。今回の県産吟醸とは明らかな違いがあります。 

 そして[天狗舞」ですが、今回は山廃仕込ではなく、通常の仕込の原酒でした。大吟醸との比較はちょっと可愛そうな気もしましたが、少なくとも県産吟醸と互角に張り合った感がありました。さすがというところですか。

 山田さん持参の「豊の関」本醸造もなかなか印象的な酒でした。最近の酒としては珍しいほどに酸味がきいていて、最近の流行とは異なる重厚な感じがあり、はっきりした個性の主張があるという印象です。この方向を追求できれば、面白い存在だろうと思います。

 まあ、面白い組み合わせでした。

 今回の一押しは、もちろん「西の関・秘蔵酒」です。


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