IZAKAYAきき酒会

〜 2005年忘年会を兼ねて 〜



第56回IZAKAYAきき酒会リポート

会場 ろばた焼はしもと (大分市中央町 ) 2階 
会費 6000円 
開会 19時 

テーマ・ 忘年会とメンバーの快気祝いを兼ねて楽しくやろう 〜

    参加者 11人 (女性1人 男性10人 )

 2005年は公私ともに多忙で、事前に準備の必要なきき酒会はなかなか開催できなかった。主催者が突然欠席では冗談にもならないと思ったためで、以前なら幹事役が何人もいたためなんとかなっていたのだが・・・・。

 それはともかく、2005年の第2回で最後になる忘年会兼のIZAKAYAきき酒会となった。他のイベント(例えば会場のはしもと1階では、はしもと自体の忘年会があっていたり・・・)のために常連の参加者がやや少なかったが、結果的に11人の参加者があって、新規入会者も若く平均年齢も少し低くなったようだ。

 なお今回は常連メンバーのE氏が手術後の快気祝いも兼ねて・・という名目になっている。

今回のお酒一覧 (飲んだ順)

  銘柄・特定名称 その他 蔵名・県 量・価格
ふくろくじゅ ・大吟醸 無濾過原酒・限定品 福禄寿酒造・秋田 1800ml \----
千羽鶴 ・大吟醸   佐藤酒造・大分 720ml \3360
東一 ・大吟醸 袋吊り 五町田酒造・佐賀 720ml \4095
義侠 ・純米大吟醸 生40 山忠本家酒造・愛知 720ml \4200
鷹来屋 ・純米吟醸 若水 浜嶋酒造・大分 1800ml \3150
飛露喜 ・特別純米 生詰 廣木酒造・福島 1800ml \2677
奥播磨 ・純米 山田80  下村酒造店・兵庫 720ml \1181

1の「ふくろくじゅ」は入手困難な限定品の寄贈を受けたもの。秋田酒こまち40パーセントの出品酒クラス。
2の「千羽鶴」はこの会のひところの定番だったが、杜氏もかわったことだし・・・で久しぶりに。
3の「東一」は、今回はあえてアル添の大吟醸を選んでみた。
4の「義侠」は典型的な義侠を・・という考えから生40にしてみた。もちろん純米大吟醸。
5の「鷹来屋」はこのところ定番だが、今回は「若水」の純米吟醸を選んだ。
6の「飛露喜」は定番の特別純米だが、現在でも入手できる生詰を。
7の「奥播磨」は山田錦の80パーセントだが、こういう中ではどうか?

常連客は少なくともやっぱりパワー爆発のきき酒会

 今回の参加者集合写真

 参加者は直前飛び入りも含めて11人になったが、この写真では写真係1人が写っていないので10人。

 毎回参加者の3割から4割ぐらいが女性なのに、今回はひとりになってしまった。

 昔からの常連というのも少なくなってしまったが、まあ3回参加して貰えたら「常連」ということになるこの会。

 

アル添だろうが旨い酒はやっぱり旨いとしか言いようがない

 今回、ほとんどの参加者が支持したのは「東一」だった。アル添なのにアルコールっぽくなくて、旨み・コクがあってすっきりきれいな酒という、欠点が見つからない酒。

 「東一」は4合瓶だったため、あっという間に無くなってしまったが、これはある程度予想通り。

 次に人気があったのは、「義侠」よりもむしろ「奥播磨」や「飛露喜」で、「鷹来屋」もそれなりに評価されていた。

 酒そのものを比較するのはもちろんだが、それに価格をどのように評価するか、つまりC/Pを考慮するかどうかはなかなか難しいものがある。



 参加メンバーの「好み」アンケートから

 今回も参加者の皆さんに「好みの酒」について無記名アンケートをお願いしましたが、「忘年会」でもあり特に順位をつけるなどはしませんでした。しかし、「東一」を評価する意見が圧倒的でした。
ふくろくじゅ 千羽鶴 東一 義侠 鷹来屋 飛露喜 奥播磨G
フルーティー 飲みやすい 普通においしい 香り豊か 落着いている さわやか C/P 酸味・豊潤
まろやかで香りよく美味しい アルコールが少し口に残る 美味しい 自分の思っていた義侠と違う   美味しい ガッツリお酒な気
香りフルーティー味はいまいち 定番か甲乙つけがたい まろやか、飲みやすい 自然と体にしみこむ のみやすい、くせが無い コストの割に安定した味 すっと体にしみこむ
口に残る酸?独特の風味は悪くないような ふくよかな風味 素直で気持ちよく入る バランス良く素晴らしい 温度上がると義侠だ!と主張 温度上がると美味 低温でインパクト強い 主張すごい 酸味すごい これで80%?
フルーティ 薬っぽい 香りが低いが、重たい酒だが アルコールを感じさせない 口に含むとアルコールを感じる アルコール度を感じる   重たい  
キレは良いがこくがいまいち これぞアル添の大吟醸 とにかくおいしい 味は良いが昔とはかなり味が変わったのか 大分のお酒としてインパクトあり 昔の味とかなり変わりました 冷やより常温か熱燗がいいかも
香りよいが・・・ 普通のお酒 アル添でもうまい酒があるんだ 多少インパクトあり うまい あっさり良い酒 毎日飲む酒としては最高 冷やより常温以上で
カプロン系の香りがビンビン立つ 一昔前の無濾過吟醸系有名銘柄の味 食前酒向き ふくろくじゅのあとに典型的9号大吟を飲むとほっとする アルコール臭は立つけど好み 貫禄の酒 香りは高いが腰が据わってキレもいい 香りと味が高いところでクロス 昔のように気品ある含み香が無い気もするが米の味が生きたレベルの高い大吟 この価格でこの酒質 食中酒として九州のこの価格帯で最高クラス 昔の飛露喜が懐かしいが完成度の高さは認めないわけにはいかない さすがのC/P 今日一番感動した酒 冷たいと固いけれど意外にスムース

以下は私の感想です


ふくろくじゅ 千羽鶴 東一 義侠 鷹来屋 飛露喜 奥播磨
やや香り突出するので食中酒には向かない キレのいい大吟だがアル添臭残る 典型的なアル添大吟 際立った個性は無いが、中庸さがむしろ好ましいかも うまさ際立つ アル添の上手さが印象的 九州一の大吟さすが 軽くソフトできれいな義侠は、昔が懐かしいと思わせる やや主張弱いが、価格を考慮すれば立派なもの 県産トップクラス コクありキレよく最高レベルの食中酒 ほとんど吟醸クラスでC/Pでは文句なし しっかり奥播磨 山田の80パーセントのうまさ C/Pも高いお奨め

 私としては順位をつける気は無いのですが、あえていうならやっぱり「東一」でしょうか。アル添でも良い酒はやっぱり良いのです。しかし高い・・となると、日常の食中酒としてはC/P的にも「飛露喜」が追随を許さないと思います。
 鷹来屋の穏やかで品格のある味わいは大分県内ではトップクラスと思いますし、「千羽鶴」だってアル添臭はやや気になりますがクセのない典型的大吟という点はそれなりに評価できます。
  奥播磨もいいし、ふくろくじゅの華やかな香り、義侠のきれいさ。どれも良かったと言うしかないです。


いや、今回もなかなか面白かった!
さあて、次回は「新酒」シリーズだなあ・・・



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