第37回IZAKAYAきき酒会

〜同じ蔵のランク違い・米違いを楽しむ〜


浜嶋さん熊本局入賞おめでとう、を兼ねてのきき酒会、鷹来屋・飛露喜が人気


 37回を迎えた「IZAKAYA」きき酒会、今回はゲストとして緒方町浜嶋酒造の浜嶋専務を迎えて開きました。

 4月の終りに相談して5月連休に告知という急な開催だったのに、エントリーはどんどん増えて、急遽参加のふたりを加えて19人に。

 会場は、大分市中央町の「ろばた焼きはしもと」2階で午後7時すぎに開会。刺身主体に薄味のちゃんこ鍋がおいしいです。

 

 浜嶋酒造は「鷹来屋五代目」というブランドで出していますが、造りを再開して4年目の今年、熊本局に入賞しました。
 専務自らが杜氏となっての造りですが、それが客観的な審査で認められたわけですから、浜嶋さんも嬉しいでしょう。

 熊本局は激戦なのです。大分の、西の関をはじめ名だたる蔵がずらり並んで争うわけですから、高レベルの争い。浜嶋さんは「まぐれです」といいますが、いやいやオーソドックスな造りの姿勢がこういう結果を生んだのだと思います。

第37回のきき酒対象酒

 今回のお酒は、同じ蔵のランク違い・米違いというコンセプトで選んでみました。

 浜嶋さんの「鷹来屋」からは、出品酒同等の大吟醸と特別純米生原酒。

 醴泉の蘭奢待・大吟醸と、酒無垢・吟醸           
 飛露喜の山廃特別純米が2種類、これは今年からの「亀の尾」が目玉です。

 福の宮の夢醸、純米無ろ過生原酒、 
 米鶴・F1 大吟醸というところは単独。
 これに、提供品の「東洋美人」も入りました。

(お酒の詳細などはこちら、37回テキスト版を見て下さい)


 似たような傾向だったのが、この「醴泉・純米吟醸」と「鷹来屋・特別純米」それに番外の「東洋美人・純米」でした。

 中でも「鷹来屋」の特別純米は、丸みがあってなおかつキレもあって、このクラスとしてはバランスもよく、相手を選ばない酒との印象を持ちました。

 浜嶋さんのねらい通りの、食中酒として一本真の通ったいい酒だと思います。
  

 前回好評だった「飛露喜・特別純米」の、今回は山廃仕込み、それも米違いのものです。

 「亀の尾」の飛露喜・山廃仕込み特別純米、今回のハイライトでしたが、予想通り参加者をうならせる酒でした。
 
 「夢醸」も飛露喜と酒質の傾向が似ているのですが、今回は山廃の圧倒的な量感にちょっと隠れてしまいました。

 いつもながらの酒談義風景です。

 今回は初参加及び相当のひとが3人もいて、一方で常連が6〜7人も欠けたため、大幅に雰囲気も違うものでしたが、幸い今回のお酒は全体に好評でした。

 「義侠」を飲みたい・・という人もいたようですが。

 「飛露喜」の亀の尾山廃です。
 
 これは、すごい酒ですね。しっかりした酸味とフルボディの味わいは、酒飲みには絶好の酒なのですが、一方ではやはり好みの分かれるところでしょう。どんな料理に合わせるか、難しいところもありそうです。

 私のように、湯どうふなど淡泊なつまみで飲むようなタイプに、この酒は向いています。

 きき酒会のメンバーは、多いときは半分近くが女性というときもあるのですが、今回は5人とやや少な目。

 それでも、存在感のある女性ばかりでおおいに盛り上がりました。(とくにひとりが圧倒的に盛り上がっていたという声も)

 清酒の将来は、ワインに流れる女性たちをいかに引き戻すかにかかっています。頑張ってもらいたい。

 いや、いい酒を飲みました。

アンケート結果や今回の酒の評価など、詳細は37回テキスト版をご覧下さい。



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