田染の荘・津田さんちの試飲会

〜3000円台・純米吟醸酒の飲み競べ〜


 1998年6月27日(土)の夜、豊後高田市田染の荘の津田さんが主催する第1回の試飲会が大分市の「いなせ」で開かれました。
 参加者は合計18人、そのうちコアラ居酒屋でおなじみのメンバーはちょうど半分の9人いました。

 試飲会はまず「奥播磨・大吟醸金賞酒」で乾杯し、続いて目隠しの利き酒を行いました。といっても、自分が好きかどうかという簡単なものです。

 けっこう真剣な顔で杯に手を伸ばす後藤YUKIさん。

 このようにABC・・とラベルをつけた8つのグラスについだお酒を飲み、香り・味などで好きな酒かどうか、さらには銘柄も見当をつけてみようという企画です。

 かんたんなようで、これがけっこう難しいのです。やってみればわかるんだけど・・。

さて、当日の全銘柄です。
奥播磨・大吟醸金賞酒 兵庫県 山田錦38%・9号酵母 \3500   
天法・純米吟醸 長野県 山田錦48%・アルプス酵母 \3000
八海山・純米吟醸 新潟県 山田錦美山錦50%・9号酵母 \3695
〆張鶴・純米吟醸 新潟県 五百万石55%・9号酵母? \3100
奥播磨・純米吟醸 兵庫県 山田錦50%・9号酵母 \3500
松の司・純米吟醸 滋賀県 山田錦50%・14号酵母 \3400
三井の寿・純米吟醸 福岡県 山田錦50%・7号酵母 \3700
美丈夫・純米吟醸 高知県 雄町50%・9号酵母 \3200
群馬泉・純米吟醸 群馬県 若水50%・9号酵母 \3700

 この日のテーマである、3000円台のお得な純米吟醸を飲んでみよう・・・・というあたりがよくわかると思います。

 しかし、これが利き当てをしようとすると実に難しい。なぜなら、どれもが実によくできた純米吟醸ばかりだからです。
 いやー、ほんとに難しい・・・・・。
 さて、私のきき酒結果ですが、この中で「松の司」と「〆張鶴」をマル印にしていました。これは、あるていど予想通り。

 一方、ペケ印をつけたのは、「八海山」・・・で、これはまあ、わからんでもないが、はっきりいってこういう淡麗系の酒はどうしても目立たない。

 しかしこういう第一印象も、さらに飲むとまた変わってきて・・・・。
 どれもいいなあ、なんてことに。

私の利き酒メモから(これを書いた時点では銘柄は不明です)

1・天法  −香りあり やや酸味を含む すっきりした淡麗系 悪くない ○
2・八海山 −香り感じない 味かたい ふくらみ感じない 少し違う系統 好きでない ×
3・〆張鶴 −やや酸味 旨味と渋味あり すっと喉ごしよし ○か○○
4・奥播磨 −すっきりした淡麗傾向 しかし腰もある 度数低めかサッパリ味 ○
5・松の司 −香りあり やや渋味酸味 生系か度数高いか 味派手だがすっきり ○○ 
6・三井の寿 −香りよい さっぱりした味 度数低め? 飲みあきしないかも ○
7・美丈夫 −あまり香りない 味少し違う あっさり系はっきりしない味 一応○
8・群馬泉 −淡麗傾向 すっきりしているが、ふくらみに乏しい いまいちか ○


 ふうん、僕は八海山が好きでないのか?と、そう意外でもないけど・・・・あとで何度も利いてみましたが、この判断は変わりませんでした。率直なところ、全体として同じようなランクの酒で、しかも純米吟醸で、これで大きな差がつくはずはありません。

 まあ、この中で私にとってもっともC/Pの高いのは、「〆張鶴」かな。「松の司」が安ければこれにします。


 味の判断は難しい。
 これに、たとえば「義侠」であるとか、「東一」とか入っていると、その味を基準として判断できるでしょうが・・・

 このへんは難しいところですね。右はご機嫌で利き酒中の江藤さん。コアラの利酒会もよろしく。
 1.8Lで3000円台というのは、考えてみれば微妙な価格ラインです。

 「純米吟醸」としては、やはり3000円台の半ばが勝負どころということになるのではないでしょうか。そういう意味では、実に並んだなと・・

 私自身としては、このへんの味が2000円台後半であればなあと、ないものねだりをしたいところ。
いや、よかったんですよ。
 右の写真は、コアラの利酒会にも来たことがある小園さん。ビール・ワイン・日本酒がだい好きと、明るい酒好きのお嬢さん。いいですねえ。
 またコアラの利酒会にも来てもらいましょう。(もっとちゃんと顔を見たいという人は、写真をクリックして下さい)

 石田ムッシュとマダム夫妻。きょうもおそろいで、明るく楽しく酔っぱらって・・・・にぎやかに「酔っぱらい夫妻」に。

 石田ムッシュはアンクルトリスのようにだんだんと色が変わって行くんです。写真でも、まっかっかなのがわかるでしょ。

 こうして田染の庄試飲会の夜は果てしなく更けていきました。


あたらしい酒飲み仲間にも知り合えたし、よかったよかったの試飲会でした。
ありがとう、津田さん。

ただ、このお店は「イワシ料理」の専門店。
料理の味自体はなかなかのもので不満はないのですが、
純米吟醸の微妙な味にはやや油っこいところが影響したような気も・・・
だから淡麗系のさっぱり味はちょっと損をしたかも。

純米吟醸の味は、やっぱりふつうの刺身だなと・・・・実感。

 左、私と右、津田さん。

 とにかく、こういう不思議な酒屋はぜひ儲かって欲しいのだけど、どう考えても儲かるわけないよなー。

 まあ、そのうち買い出しに行くから・・・。

田染荘の第3回試飲会はこちら

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