大分県日出生台(ひじゅうだい)演習場で
日出生台では6度目となる米海兵隊による実弾砲撃演習が
1月30日から強行されようとしています。
(1月20日から米軍先発隊が日出生台入り)

これに対して、私たち住民グループでは、
今年もまた日出生台演習場を見下ろす高台に監視小屋を設置。
米軍訓練に対する監視と抗議の活動を以下のように行います。

後半にカンパと支援グッズ購入のお願いがあります。
どうぞ多くの皆さんのご支援、ご協力をよろしくお願いします。

*「変化」と書いてある部分はこれまでの米軍演習では見られなかった、今年初めて見られた状況です。


1月29日までの取り組み


■1月30日(月) 米軍・砲撃演習開始

●<監視活動>スタート

これまでの監視活動の報告(遠入健夫さんのレポート

米軍演習初日 砲撃数 113発

初日としては過去最多!
一日の砲撃数では2番目に多い数!

朝8時19分の初弾から始まった2006年の米軍演習は、
住民に対する配慮などかけらも感じられない激しさで、
朝から夜まで米軍は撃ちまくった。

住民よりも訓練を優先する
米軍の姿勢があからさまに
なり始めた。

●<ピースウォーク >JR由布院駅 13時半出発〜日出生台

●17時30分から日出生台演習場を見下ろす高台の畑で
 <ピースキャンドル>

PEACE ON 9

今こそ憲法9条で、日出生台の平和を、日本の平和を、世界の平和を守ろう!

夜間砲撃の砲撃音の中で、500個のロウソクの入った紙コップを並べて平和のメッセージをつくりました。



米軍が日出生台での実弾演習拡大を要請!

1月30日深夜、在日米軍副司令官と防衛事務次官が
別府市のホテルで、大分県副知事と地元自治体の3首長を呼び出し、
米軍演習の拡大を迫っていた

絶対に私たちはこのような国による地元住民を無視した
強権的な日出生台での米軍演習拡大は
絶対に許さない!

米軍、訓練拡大を要請(外部リンク〜大分合同新聞)

米軍は「通常、どこでも行っている小銃、機関銃の実射訓練に過ぎない」と言う。
しかし、それは単に小銃の訓練を認めるかどうかという問題ではない。
今後の日出生台での米軍訓練の拡大を認めるのかどうかという問題だ


1月31日 米軍演習2日目 砲撃数 120発(通算233発)

訓練拡大を拒んでいる広瀬勝貞知事に
額賀福志郎防衛庁長官から直接電話があり、
広瀬知事は「県民の安全を確保できない」などとして断った


米軍指揮官との直接会見

2月1日、9時より日出生台演習場内で米軍指揮官スタッダード中佐と、
米軍演習に反対する私たち住民グループとの直接会見の場を持ちました。

この米軍指揮官スタッダード中佐との直接会見で以下のことが判明しました。

米軍は日出生台での訓練拡大をずっと以前から求めていた!

<米軍が新たに求めた訓練について>

・米軍が今回求めたのは「小火器、組み取り扱い兵器」の「実射」

・この「小火器、組み取り扱い兵器」とはライフル、機関銃をさす。

・これまでの訓練でも実射はしていないが、毎回常に携行し、使用してきた。

・SACO合意に基づくものとして、実射訓練は可能と考えている。

・実射の要望はこれまでも幾度も行ってきた。

・今回の日出生台訓練での実射予定は、秋の初めに計画し、施設局に地元との調整を頼んだ。
 11月にも再度要望した。施設局から地元自治体に要望が伝えられたのが1月17日と聞いて驚いた。

・地元が反対しているかどうかではなく、日本政府がいいと言えば「実射」を実施する。

・今回撃たないとは言えない。あくまで日米両政府の合意に基づくものであり、最終判断を待っている。

米軍は地元で結ばれている協定を知らなかった!

<米軍使用協定について>

・今まで目にした協定は「SACO合意」のみ。米軍使用協定は見たことがない。我々が調整しているのはSACOだけ。

・施設局からは、先週聞かされたばかり。このようなものがあることすら知らなかった。

・施設局から米軍使用協定に関する書面はもらっていない。

・あくまで日本国内の内部事情と考えている。

当日のやりとり

2月1日 米軍演習3日目 砲撃数 118発(通算351発)


2月2日(木)米軍、ローカルネットに砲撃訓練を公開

ローカルネット関係者7人で米軍訓練の視察(査察)に入った

彼らは私たちが説明を受けている間も
「大量破壊兵器」を撃ちまくった

住民「この中で本当に戦場に行ったことのある人はいるのか?」
米軍「砂漠の自由作戦でイラクに行った兵士が何人かいる」
住民 「イラクで155ミリ砲を撃ったのかか?」
米軍「はい。この部隊は155ミリりゅう弾砲の部隊だから」

日出生台での米軍訓練を許すことは、
イラクの人々を大量に殺害したアメリカのイラク戦争、
今もまだイラクの人々を苦しめている
米軍のイラク駐留を認めることにそのままつながっている!


155ミリ砲弾

住民「今回、米軍がここで実射を要求した兵器とは?」
米軍「ライフルと機関銃です。実物をお見せする」
住民「砲陣地防御訓練として周囲に向かってこれを実射したら危険ではないか」
米軍「実射をするのはここではない。説明よりもその場所をお見せする」

連れて行かれたのは自衛隊が使用する第2着弾地。


住民「ここでライフルと機関銃を実射したいということか?」
米軍「そうだ」
住民「ここに155ミリりゅう弾砲や機関銃の載った車両を持ってきて砲陣地防御訓練をするのか」
米軍「ライフルと機関銃は車両から外して、ここで実射する」
住民「155ミリ砲は?」
米軍「今の場所のまま」
住民「それでは155ミリの訓練とは別個にライフルと機関銃の実射訓練をしたいということではないか」
米軍「それらは155ミリの訓練とセットだ。我々はどこの訓練でも日常的にそれをおこなっている」
住民「それは155ミリの部隊だけが行うものなのか。それとも他の部隊も行うのか」
米軍「すべての部隊が必ず行う訓練だ」
住民「結局、新たにライフルと機関銃の実射を追加したいということじゃないか」

米軍「それは日常的な訓練で、沖縄でもタイでも我々がやるどこの訓練でもやっている。
   自衛隊もここでは同じ訓練をやっていると聞いている。
   SACOの合意事項でこの訓練は認められると認識している」
住民「昨日も言ったが、ここでは協定が国と地元自治体との間で結ばれている。
   そこでは155ミリの訓練だけとなっている」
米軍「155ミリの訓練に含まれるものだ。SACOの合意事項で認められる」
住民「少なくともここでの協定の当事者である大分県と地元3自治体は
   155ミリのみの実射訓練であり、ライフル、機関銃の実射は含まれていないと
   認識しているからこそ、反対を表明しているのだ」

*あとで写真記録を確認している中できづいたのだが、
着弾地はひな壇のように3段に分かれており、
その土の段上にそれぞれ4枚ずつ、標的に使うのであろうベニヤ板が置かれていた。
離れていたので撃たれた形跡はわからなかったが、
少なくとも今回の米軍訓練で
実射するために用意されたものではないかと思われる。

米軍はまさに今回、
この訓練でライフル、機関銃の「実射」をするつもりでここに来ていた!

2月2日 米軍演習4日目 99発(通算450発)


●県平和運動センター、社民党県連合などでつくる日出生台対策会議は県に訓練拡大を受け入れないよう申し入れた。

●自民党県議団の二十七人でつくる防衛議員連盟(日野立明会長)は県庁で記者会見し、
日出生台演習場での在沖縄米軍の小銃、機関銃を使った実弾射撃訓練に反対を表明した。
今月下旬に開会予定の定例県議会で、訓練拡大反対決議の採択を目指すという。

●共産党県委員会は福岡防衛施設局に対して、訓練拡大拒否を申し入れた。


■2月3日 マスコミ/地元向け公開訓練

米軍演習5日目 39発(通算489発)

残り3日を残して、99年からの最多数(476発)を上回った

この日は13時15分に終了のサイレンが鳴った。

米軍はすべての砲と車両、テントを撤収。

夕方には不発弾処理まで行われた。

不発弾処理は、これまで通常、演習終了後に行われてきたものだ。

もしかして、これで155ミリ砲の砲撃訓練は終了なのか?

米軍は今回の訓練前のブリーフィングでは「8日間やる」と言っていたはず。

では残り3日間、何をするのか。

異例づくめの今回の訓練、まだ目を離せない!

●連合大分と連合九州ブロック連絡会は
福岡防衛施設局に在沖縄米軍による日出生台演習場での実弾砲撃訓練について
「日出生台演習場の米軍使用に関する協定」の順守と、
機関銃や小銃による実弾射撃訓練をしないよう申し入れた。



●玖珠町の自治委員代表者協議会や婦人会などで組織する住民グループ
「『日出生台』沖縄米軍移転・演習反対玖珠連絡会議」は
小林公明町長に在沖縄米軍の訓練を拡大させないことなどを要請した。
同連絡会議は玖珠町議会(横山冨夫議長)にも要請。
横山議長は「週明けにも全員協議会を開いて対応を話し合う」と述べた。

●共産党県委員会は在沖縄米軍が日出生台演習場での訓練拡大を申し出ていることに対し、
地元自治体として拒否の姿勢を堅持し、訓練そのものに反対するよう、県に要請した。
藤沢架住副委員長が石川公一副知事に要請書を手渡した。


■2月4日(土)

朝6時前、真っ暗な演習場内には車のライトの動きがあり、確かに今日も演習をやることはまちがいないようだった。
明るくなった日出生台演習場に155ミリ砲の姿はなかった。


6両の米軍車輌が第2着弾地に向かうのが目撃された。米軍が求めたライフル、機関銃の実射のためか?
テレビを除く報道各社が高台に登って米軍の動向を追おうとするが、起伏の激しい日出生台演習場では、
米軍がどこにいるのかさえもわからない。


ローカルネットは演習初日から、監視小屋に録音機を準備し、どんな音も聞き逃さず、チェックできる態勢を取っている。
そんな私たちの耳をつんざいたのは、ライフルでも機関銃でもなく、第一着弾地方向から聞こえた大きな爆発音だった。
爆破訓練か?そんなものも協定で認められている項目にはない。
(そもそも協定にある155ミリ砲の訓練でさえ、私たちも県、地元3自治体も縮小廃止を求める立場ではあるが・・・)


監視小屋で意見を出し合ったところ、どうも不発弾処理ではないかということになった。
昨日に続いて、今日も不発弾処理か。
さらに私たちを驚かせたのは、午後からの155ミリりゅう弾砲の実弾砲撃が再び始まったことだった。
不発弾処理は、過去5回の日出生台での米軍演習ではいつも演習終了後におこなっていた。
不発弾処理の後にまた再度、155ミリ砲を撃つなんて・・・。


この日、米海兵隊は29発の155ミリりゅう弾砲を撃った。

今回の米軍訓練はこれまでの常識がまったく通用しないことを今日も痛感した。

2月4日 演習6日目 砲撃数 29発(通算518発) 



■2月5日(日)13時〜

草の根の会主催

日出生台演習場ゲート前集会

2月5日 演習7日目 砲撃数 26発(通算544発)


2月6日 演習最終日となるはずだったが・・・

海兵隊は前日の18時には中止を決定していたそうだ。
99年からの米軍演習で間に中止が入ったのは初めてのこと。
(建国記念日に休むことはあったが、それはあらかじめ公表されていた)

日出生台は昨夜の夜更けから朝にかけて雪が降ったが、
こんな程度の天候で中止というなら、
この時期の日出生台では演習などできる日はないだろう。

ではなぜ中止になったのか。

何を意味するのか。


2月7日 演習8日目 砲撃数26発 

8日間の通算砲撃数は過去最多の570発!

過去最多であった2000年の476発を約100発上回る激しい砲撃だった

なんとこの日は、発射音もしないのに、いきなり着弾地から爆発音が3発。

砲はまだ演習場内に出てきている気配もない。

みんなで手分けしてどこから撃ったのか、探し回ったが、155ミリ砲の姿はなし。

不発弾処理?

そして午後から砲が姿を見せ、いつもの定位置で砲撃を始めた。

もしそれが不発弾処理なら、今回は演習の途中で3度も不発弾処理をしたということか!?

異例づくめ、謎だらけの中で米軍はこの日も26発を砲撃し、

8日間の全日程を終えた。

演習終了後の午後4時、日出生台演習場ゲート前で私たちは、

今回の米軍訓練強行と、明らかになった米軍訓練拡大の動きについて
小泉首相宛の抗議文を福岡防衛施設局に手渡した。

内閣総理大臣 小泉純一郎 様

抗議文

住民の願いを踏みにじって強行された6回目の米海兵隊実弾砲撃演習と
強権的、強圧的手法よって地元自治体に
日出生台での米軍訓練拡大を迫る国の暴挙に対して
満身の怒りをこめて、ここに抗議する

 2006年1月、大分県日出生台演習場で強行された米海兵隊の実弾砲撃訓練は、過去最多砲撃数となる570発を記録。演習場周辺に暮らす地元住民に対する配慮のかけらも感じられない激烈な砲撃が行われました。

 これは、世界でもっとも戦争をする軍隊である米軍の戦争訓練の本質が、まさに今回むき出しとなり、周辺住民よりも米軍訓練が露骨に優先される段階に入り始めたのではないかとの危惧を覚えざるをえません。

 そして、1月31日の朝の報道に私たちは驚きと怒りを覚えざるをえませんでした。前日の30日夜、防衛庁の事務方トップである防衛事務次官と、日本にいる米軍のナンバー2、在日米軍副司令官が、突然、別府市のホテルに現れ、大分県の副知事と演習場の地元自治体の3首長を呼びつけて、その場で今回の日出生台訓練の中での米軍訓練の拡大を迫ったという事実にです。

 そもそも、この米軍訓練は、国が日出生台を米軍訓練移転地の候補としてあげた当初から、地元はもとより大分県民あげての大きな反対の声の中で、「国の責任でやらせていただく」として、国が地元を強引にねじ伏せて強行実施されるようになったものです。その経緯の中で、「住民の不安解消のため」として、県、地元3自治体と福岡防衛施設局の間で「米軍使用協定」が結ばれ、実施される訓練は155ミリりゅう弾砲の訓練と明記されました。また、国側が再三、地元に説明をしてきた内容も、155ミリ砲のみの訓練というものでした。

 したがって、今回の日米両政府による権力をかさに着たとしかいいようがない手法での突然の要請に対する、地元側の反発、受け入れ拒否は当然のことであり、私たち住民もそれを強く支持しています。もしこのような国による地方に対する横暴がまかり通るなら、現代の日本において、地方自治などというものはあってなきものといわざるをえません。

 憲法で主権在民と明記されていますが、いったい、この国の主権は、国民、住民の側にあるのか、それとも国家の側にあるのかと、大きな疑問を持たざるををえません。

 さらにこの米軍訓練では、99年の初回以来、大分の民間空港、民間港湾が使用され、米兵の移動には民間バス、米軍車両、155ミリ砲の陸揚げ、輸送には民間輸送業者が動員されています。本来、軍事に関わるはずのない民間の立場の人たちが、この米軍訓練を通して、自衛隊でも行われなかった有事民間動員の体制に組み込まれていこうとしています。

 日本の憲法の根本理念である、平和主義、主権在民、基本的人権の尊重、地方自治が、まさにこの米軍訓練を通して踏みにじられ、ないがしろにされようとしています。

 よって、私たちは、今回の米軍訓練強行と米軍訓練拡大の策動とその強権的手法に対して、満身の怒りを込めてここに抗議します。


2006年 2月7日
ローカルネット大分・日出生台

しかし、終わったのは実弾砲撃の部分のみ。

過去5回の例から考えると、これから米兵らの集団外出が今年も行われると見られる。


2月8日、日出生台の夜明け。由布岳にかかった雲の向こうから陽がさしてきた。


2006年2月8日

昨日、抗議文をゲート前で福岡防衛施設局を通じて、小泉首相に出しましたが、
その際に口頭で、住民と合う場を設定してくれるよう、お願いしました。

今日は、あらためてそれを文書で正式に出しました。

福岡防衛施設局 
現地対策本部長 山中美樹 様

米軍使用協定の米側への通知に関する
福岡防衛施設局の対応について、
私たちとの意見交換、質疑の場を持ってください

(昨日、2月7日夕方、日出生台演習場ゲート前にて、抗議文を手渡した時に、口頭にてお願いをしましたが、あらためて文書でも正式に申込をいたします)

 今回の米軍訓練の実弾砲撃の部分は、昨日2月7日をもって、8日間の日程を終えましたが、今回の訓練においては、初日の夜に防衛庁事務次官と在日米軍副司令官が大分入りし、大分県副知事と地元3首長に対して、米軍訓練の拡大を迫るという、絶対に看過できない出来事がありました。

 また、今回、福岡防衛施設局と大分県、地元3自治体の間で結ばれているいわゆる「米軍使用協定」について、米軍指揮官が2月1日の私たちとの会見の場で、協定について「施設局からは、先週聞かされたばかり。このようなものがあることすら知らなかった。施設局から協定に関する書面はもらっていない」 と発言し、私たちを驚かせました。この「米軍使用協定」には、日出生台での米軍訓練規模の制限だけでなく、米兵の外出時の最高度の規律や職員の同行についても記述されています。福岡防衛施設局は協定当事者として、当然、米側に協定についての十分な説明をしてきているものと、私たちは考えていました。
 

これについて、福岡防衛施設局は「協定自体を米軍に示して説明したことはないが、内容は米軍側に伝わっていると思う」(合同新聞2006年2月4日)としています。

 しかし、同中佐は2月1日の場で私たちに「今まで目にした協定は『SACO合意』のみ。米軍使用協定は見たことがない。我々が調整しているのはSACOだけ」と発言しています。協定は「米側に伝わって」おらず、米軍指揮官は、自らの意識には「SACO合意」しかなかったことを認めています。意識していないものを部下の兵士らに遵守させるなどということができるでしょうか。訓練拡大の歯止めにどうしてなるでしょうか。私たち住民の不安はつのるばかりです。

 「国の責任でやらせていただく」として日出生台では99年から始まったこの米海兵隊実弾砲撃演習。始めてしまえば、後は知らないというようなことを国はしないと信じています。協定に関するこれまでの防衛施設局の対応について、私たちとの意見交換、質疑の場をもってくださるよう、ここにあらためて申し込みます。どうぞよろしくお願いします。

 なお、場所については、近場であれば、日出生台演習場内でも、湯布院町内でもかまいませんが、日時の具体的な調整は以下までご連絡をお願いします。

ローカルネット大分・日出生台

福岡防衛施設局に対して、ローカルネットとの意見交換の場を
設けるよう要望を出していましたが、

2月10日、施設局からこれを拒否する旨の返事がありました

2月8日、福岡防衛施設局に対して、今回、米軍使用協定の内容を施設局が米軍に十分に説明
していなかった問題についての意見交換の場を設けるよう要請していましたが、本日、2月10
日16時頃、下川 福岡防衛施設局 別府防衛施設事務所長より電話があり、ローカルネットと
の会見を拒否する旨の連絡がありました。

下川氏が拒否の理由としてあげたのは、
・今までローカルネットの考えは十分承知しているし、これまでの抗議文なども承知している
 ので、あらためて面談したいとは思わない。
・また常々、テレビなどの報道でもローカルネットの考え方はもうわかっている。

なお、これは「山中美樹現地対策本部長の見解」とのこと。

「そちらはわかっているかもしれないが、こちらは施設局の言っていることがわからないから
聞きたいのだ」とくい下がると、下川氏は「施設局の考えもすべて新聞等に出ている」


要するに、私たちとは会わないという結論が先にあるらしい。


米軍でさえも最終的な意見や立場は大きく異なることをあらかじめ承知の上で、私たちに2日間、
5時間にも及ぶ時間を割いて、彼らなりの考え方を一生懸命に説明しようとしたことを考えると、
まさにこの福岡防衛施設局の対応には、これがこの「国」の国民に向き合う姿かとあきれてものが
言えません。


「国の責任でやらせていただく」と言って、県と地元自治体の反対を押し切って、日出生台での米
軍演習を強行決定した国の「責任」の取り方がこの様かと考えると、怒りを通り越して情けなくも
なりました。


ローカルネットとしては、このまま引き下がるわけにはいきませんので、あらためて文書で、質問
書を作成して、福岡防衛施設局に「責任ある」回答を求めたいと考えています。


2月9日

福岡防衛施設局

外出情報を公開せず

外出先の自治体に通知はしたが、「口外するな」

今回の日出生台での米軍演習終了後の米軍集団外出に関する情報が
今回までの6回で初めて公表されませんでした。

理由として福岡防衛施設局があげたのは、米軍から「テロの脅威などがあり、部隊の安全の
安全に関わる情報は公表しないので、外出情報も公表しないでほしい」と要望があったから
だそうだ。

しかし、これは筋違いの対応ではないか。

米軍が言うように「テロの脅威などがあり、部隊の安全に関わる」状況があるとするなら、
その解決は情報を非公開にすることではなく、そのようなテロの危険状況にある米軍に対
して外出をさせないことのはず。


9日に施設局に尋ねたとき
「外出先の自治体に通知はしない」と
 繰り返したのは何だったのか!?


2月10日大分合同新聞記事によれば、「県など関係自治体には同施設局から外出情報の通知は
あったが公表しないよう求めたもよう」とされています。

しかし、実は、前日の9日、ローカルネット事務局から外出について問い合わせをした際に、
施設局の担当者(田中氏)は「外出先の自治体に通知はしない」と答えていました。耳を疑
った私が再度確認した際にもこれを繰り返しました。

施設局といえども嘘をつくことは許されないはずです。

また、前出記事の中で、施設局が関係自治体に通知した内容を「公表しないよう求めた」
ことも大きな問題です。いったい防衛施設局にどのような権限があって、そのような求め
がなされたのでしょうか。
これを拒否し、自治体が公表した場合にはどのような事態になるというのでしょうか。


 そして、私たちは、このような軍事に関わる問題について、国側が箝口令をしき、
それに自治体が従うというようなことが、この米軍訓練を通して進んでいくことに
大きな不安を持たざるをえません。私たちの暮らしに大きく関わる問題が、私たち
の知らないところで、チェックすることもできない状況でおこなわれるようになる
ことを絶対に認めることはできません。また、それは情報公開を前提とした民主主
義社会の目指すべき方向にあきらかに逆行するものです。


 私たち住民は、そもそもこの米軍演習の問題が持ち上がったときに、一番心配を
したのは米兵の演習場外への外出時の治安問題でした。米軍使用協定には、この米
兵外出について、「最高度の規律確保」と「施設局職員の同行」が明記されていま
すが、これまでに行われてきた米兵集団外出時には、飲酒をした米兵による様々な
トラブルが起きてきました。そして、今回、この外出情報が公表されなくなること
によって、私たちは協定が遵守されているかどうかのチェックや、いつ、どの町に、
どのぐらいの頻度で外出が行われるのかについてもまったくわからなくなり、なし
崩し的に米兵の外出が自由化されてしまうのではないかとの大きな懸念を持ってい
ます。

特にこの数ヶ月、在日米軍の兵士の飲酒に伴う様々な事件が日本全国で、問題にな
っています。米兵の起こした事件、事故の場合、不平等な地位協定によって、日本
の警察も手が出せないとか、裁判権も及ばないなどといった大きな問題が存在して
います。そのような米兵の特権的立場を地位協定が認めていることによって、米兵
の犯罪がなくならないのだと指摘する人もいます。



*2月10日〜米兵集団外出始まる

2月10日、11日は修学旅行スタイルでの観光バスツアー

【10日】集団外出1日目

修学旅行スタイルの観光バスツアー

宇佐方面に1台。玖珠方面に1台が出た。どちらのバスにも前面の右上に「リバティツアー」の文字

日出生台演習場出発は午前8時50分。

<宇佐方面の訪問場所>

・宇佐県立博物館

・宇佐神宮

・宇佐のマクドナルドで昼飯

・二子寺

<九重方面の訪問場所>

・九重森林公園スキー場


【11日】集団外出2日目

修学旅行スタイルの観光バスツアー

バス2台ともこのコース

・富貴寺

・別府地獄めぐり(竜巻地獄〜血の池地獄〜海地獄)

・別府お祭り一番で昼食(焼き肉食い放題)

・高崎山

・うみたまご(水族館)

なんと、一つとして前日と同じ場所には行きませんでした。
かつ昨日より1時間早く午前7時半過ぎに日出生台演習場を出発。

これは過去5回行われた日出生台での米軍演習後の外出でも初めてのこと。

テロ対策か?ローカルネット対策か?

テロの危険があるから外出情報を公開しないと米軍は言いましたが、
テロの危険があるなら、大分県で最も混雑している場所のひとつである
水族館「うみたまご」を、なぜ選んだのか?
それも連休のさなかに。


海兵隊員らも防衛施設局員らも全員私服。
バスにの前面表示は、
昨日の「リバティツアー」から「カルチャーツアー」に表示が変えられていた。

いくら見てもこのツアーが米海兵隊のツアーであることはわからない。
彼らだけが自らがテロに狙われるような危険な存在であると知っている。

*なお、福岡防衛施設局は、今回、外出に関する情報をまったく出さなくなりましたので、
 実際には、私たちが把握した以外にいったい何台のバスが外出に出たのかわかりません。
 もしかしたら、修学旅行スタイルの外出と同時並行で集団自由外出が行われていた
 可能性さえも否定はできません。



■2月12日 

まず155ミリりゅう弾砲が2組に分かれて日出生台を出発。

米軍車輌は3〜5台がひと組みになって

日出生台を午前10時半から10分間隔で出発

すべての車両が大在埠頭に到着した。

米兵らは民間のバスに乗って日出生台演習場へ帰るらしいが、

その途中、どこに寄るのか、どうするのかも明らかにされない。


______________________________________________
■2月15日 米軍本隊撤収

例年のように、撤収の時間について情報が入ってこない中、
私たちは、早朝、午前7時に日出生台演習場ゲート前と呼びかけたのだが、
米軍本隊を乗せた3台の亀の井バスは、
その15分前の6時45分にゲートを通過して出ていった。
(日出生台演習場に空のバスが到着したのは午前5時40分だった)

20人ぐらいの人たちと、マスコミの半分は、間に合わなかった。

そういうこともありうるので、少しは早めに来ておいて下さいと呼びかけていたので、
なんとか、10人程度でこのバスに対して抗議行動をすることはできた。

偶然にしては多すぎる今回のパターン。
やはり、米軍は私たちの抗議を明らかに避けているように思える。


(写真は、米軍が集会時刻の15分前に出てしまった後の怒りの抗議集会)

12時に集まろうと呼びかけたこの日の第2陣は
11時45分ぐらいに日出生台演習場を出ていった。
たまたまいたゲート前に早めに来ていた数人と、
日出生台に上がっていく途中で、海兵隊を乗せたバスとすれ違った数人がかろうじて抗議の声を上げた。


16日 後発隊 撤収

沖縄への定期便に乗るとされている米海兵隊の後発隊20人が何時に出るのか、
まったくわからなかったが、私たちは6時半から日出生台演習場前に集まって、
米軍通過に備えた。

結局、米軍が日出生台演習場から出てきたのは、午前8時25分だった。


米軍はこれで日出生台からはすべてが撤収した。

今回の米軍訓練では、米軍が日出生台や本土での実弾砲撃訓練を
拡大したいとの強い意向を持っていて、
すでに何年にもわたって日本政府に圧力をかけていたことが判明した。

*しかも、これだけの騒ぎを地元に起こしていながら、
米軍は、結局、ライフル、機関銃の実射をしたのか、しなかったのかも
明らかにしないまま、帰ってしまった。
報道関係は、福岡防衛施設局担当者の「米軍から「撃った」とは聞いてない」と
いう説明を元に撃たなかったようだと判断をしているらしい。
しかし、おそらく米軍は「撃たなかった」とも言ってないのであろうから、
真相は不明のままだ。

今回、かろうじて県と地元3町はこの訓練拡大の要請に対する拒否を貫いた。
住民の暮らしを守る最後の砦としての自治体の機能、「自治体の平和力」が
発揮されたことを誇りに思う。

しかし、同時に、今回のできごとでは、
国民、住民をちっとも大切にしないこの国のおかしさを
なさけない現実を痛感させられた。

これから、日米両政府による様々な圧力が、
県や地元自治体にかけられるだろう。

この問題は、単に日出生台演習場内で米軍の訓練が行われるかどうかという問題ではない。
この国のあり方が、今、大きく、個人や地域よりも、「国家」「国益」優先に
露骨に変わろうとしている。

憲法の根本理念であったはずの「国民主権」「主権在民」が
再び、「国家主権」へと引き戻されようとする中で、
私たち日本の住民、市民たちがこれを許すのかどうか。

結局、私たちはいったいどんな社会、
どんな世界に生きていきたいのかが
ひとり一人に問われているのだと思う。


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            <<<お願い>>>

「ローカルNET大分・日出生台」は、地域住民の生命と暮らしを守るため
の大分県民、市民、住民のネットワークであり、一連の取り組みはすべて
賛同者の協力とカンパ、グッズの売り上げによって運営されています。
どうぞ趣旨をご理解の上、ご協力をよろしくお願いします。

■日出生台ステッカー&タオルセット
 1セット 400円

■日出生台・一筆箋(いっぴつせん)
 1冊 300円

一筆箋は、日出生台に咲く野の花3種類
(黄スミレ、さくら草、ヒゴタイ)の絵柄と、
野生動物3種類(ウサギ、タヌキ、キツネ)
の絵柄の、計2種類のセットがあります。

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ご賛同、ご協力いただける方は、
お手数ですが、以下の欄にご記入の上、
yufukiri@yahoo.co.jpまでメール、
または0977-85-5003までFAXをお送りいただいた上で、
郵便振込にてご入金をよろしくお願いいたします。

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「日出生台ピースアクション2006」に賛同します
■賛同カンパ:     口    円カンパします。
(怖れいりますが一口1000円からでお願いします)
■名前(or 団体名):               
■住所:                      
■電話(FAX):          
■e-mail :
■1月30日米軍演習初日の夜のピースキャンドルで描く火文字のメッセージ案(あれば)をどうぞ

★日出生台の運動支援グッズ購入希望の方は以下にご記入の上、
同料金を追加してお振り込み下さい。 
 ●日出生台タオル・ステッカーセット 400円   セット
 ●一筆箋・2種類 各300円(野草   冊・動物   冊) 

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【郵便振替口座】
01780-3-56320
ローカルネット大分・日出生台
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発行:ローカルNET大分・日出生台 事務局 
tel&fax 0977-85-5003
yufukiri@fat.coara.or.jp 
879-5114 
大分県由布市湯布院町川北1112-26
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