原っぱカフェのスタッフについて

◇スタッフは多国籍なボランティア


「いいね!(言い値)方式」と並ぶ、原っぱカフェの特徴をもう一つあげるとするなら、料理を作るスタッフの多様さ、多国籍さということでしょうか。厨房には世界各国から集まったウーファー(WWOOFer)と呼ばれるボランティア、国内各地、あるいは地元からの国内ボランティア、家庭料理や郷土料理の得意なベテラン主婦、カフェ体験を希望してその日だけお手伝いに来てくれている人。いつも総勢4人から8人ぐらいの多様なスタッフが所狭しとキッチンで腕をふるっています。また、この場は、それぞれの得意料理、おクニの料理をお互いに教えあい、学びあいながら、異文化、異世代交流を楽しむ場ともなっています。

 

◇WWOOF(ウーフ)という制度について


ここで出てきたウーファーについて少し説明します。WWOOFは、Willing Workers on Organic FarmsまたはWorld Wide Opportunities on Organic Farmsの頭文字。ウーフというシステムは、現在は世界60カ国以上の国で事務局(民間)があり、日本では1994年から始まりました。この制度を利用してくる人をウーファーと呼びます。彼らはインターネット上のWWOOF JAPANのページにある受け入れホストのリストをチェックします。募集時期、期間などの詳細について、ホストとウーファーがお互いに確認しあい、合意できれば受け入れ決定となります。


ウーファーは、基本的には、ホストに対して、1日に約6時間程度何らかのお手伝い(週に1日休み)をし、ホスト側はそれに対して宿と一日3食の食事を提供することになっています。お金のやり取りはなく、親戚や友人関係のような交流を目指しているのがウーフの特徴です。このウーフやボランティアなどで、昨年は原っぱカフェに約100人の人たちがお手伝いにきてくれました。
実際、そうした外からの人たちが来ることによって、その人たちと交流したいと、地元の人たちも集まってきます。外との繋がりは中での繋がりも促進してくれるのです。「地域に根ざしながら、地域を超えた関係を」作っていけたらうれしいなと考えています。

 

◇料理を出し終えた後は、地域の農家や福祉施設のお手伝い


 「いいね!(言い値)食堂」の仕事は、正午過ぎぐらいに料理を出し終えてひと段落します。その後、スタッフの半数が、カフェを離れて近隣の農家への援農、または地元の福祉施設へのお手伝い、知り合いからの頼まれごとへの対応などに出かけています。(残り半数はカフェで後片付け)
安心できる食の場づくりと同時に、地域の農家や福祉施設など人手不足に困っている場所をサポートする体制をつくり出していけたらと、昨年からこのような形を取っています。
農業の現場も福祉の現場も人手不足に悩まされています。私たちに専門的な知識や技術があるわけではないのですが、人が何人かいるだけで役に立てる仕事は結構あるようで、世界中からきているウーファーさんたちにも協力してもらいながら、カフェの外でも地域の役に立てるようになっていけたらいいなと思っています。

 

 

WWOOFerさんとWorkawayerさんのための原っぱ生活案内