短歌70    前のページへ       次のページへ

 日の本は平和なるかなそよ風のありてはためく日の丸の旗  2024.2.11  建国記念の日
 春風のここちのよさよ帽とれば吹かるるほどの髪もまだあり  2024.2.13
 山並みに雪は残れど土手の道ゆけばつきくるせせらぎの音(散歩)
 ひと冬を咲き誇りたる山茶花の花も名残となりて四五輪    2024.2.14  山茶花の宿
 日向より日陰ぞ好けれ裏庭に俯き咲ける水仙の花      2024.2.15
 犬連れて春待つ土手の道ゆけば犬が見つけしタンポポの花(訂訂正)
 春ひとり腕組み思ひ出しをれば夢のごとしや己が来し道   2024.2.17
 青春は何に喩むたとふれば飲むコーヒーのほろ苦き味   
 ふる里の梅のたよりもスマホかな匂ひよこせよ春風吹い て 2024.2.18
 ふる里や軒端の梅も匂ひ初め初音聞きたり障子隔てて    2024.2.20  里の家・懐旧
 わが宿の軒端の梅も匂ひ初め初音聞きたり障子隔てて
 飛び石を伝ひて渡る春の川のぞけば動く魚の影かな
 消えなんとするとき見たる冬の虹夢路の前の心にかかる   2024.2.26
 二羽の鴨群れを離れて泳ぎをり添ひつ離れつ水温む池(嘱目)2024.2.27
 春くるは嬉しけれども哀しけり鴨との別れ人のごとくに
 ぶり返す寒さまた好し川淀の鴨との別れしばし止まる     2024.2.28
 運動靴履き行きゆけば足どりの自づと軽かろし草萌えの道  2024.3.1
 見つけたる小さな春や名も知らぬ小草花咲く雪解けの道
 二三輪藪の椿の花咲いてこれより春のカウントはじまる
 飛び石を伝ひて渡りゆく人の止まりて覗く春の水かな(嘱目) 2024.3.3 七瀬の小川にて
 川淀の日に日に減りてゆく鴨の数に知らるる春の到来            七瀬川
 身は老ゆも心老いずと思ふ身のこのごろ多き物忘れかな  2024.3.4  偶感
 春雨か春の時雨かさす傘の上うつ音の耳に親しき      2024.3.5
 春風の心地のよさよ道変へて今日の散歩のやや遠くまで  2024.3.7  平野地区へ
 出でくれば春は名のみにあらずかな凍て解け路に初蝶を見し 2024.3.13 土手道で初蝶
 ふる里の一両列車今もかも音立ててゆく菜の花の中(帰郷)  2024.3.18 墓参
 菜の花の道や時間をさかのぼり過去につきたるごときふる里(旧作)      
 春霞み里を隠して昼深し蝶の舞ひ飛ぶ菜の花の中       庄内カントリーパークにて
 
ランドセル背負ひ子どもら帰りゆく吾もゐるごとし菜の花の道(旧作)
 
*ランドセル背負ひ子どもら帰りゆく吾もゐるごとしふる里の道(旧旧作)
 黄の蝶と連れ添ひゆくや土手の道行方定めぬひとり歩きに  2024.3.30
 春風の心地のよさよ髪吹かれ今日の散歩のやや遠くまで   2024.4.1
 咲き満ちて散るを嘆ける桜花落花一片ひとひら手のひらに受け 2024.4.6
 今日の雨たびたび窓を開けにけり花や如何にと心騒ぐに   2024.4.8
 春の雨出でゆく妻の花柄の傘さすならひ老いたる今も     
 春の雨前行く子らの濡れゆくに吾も濡れんと傘をたたむも            旧作改正
 *春の雨前行く子らの濡れゆくに吾も濡れんとたたむ傘かな
 花散りてひもとく西行歌集かななほも心に花を愛でんと(旧作)  2024.4.10
 電線を子が指さすによく見れば雀に混じる初つばめかな   2024.4.11   同 上