詩110
想い
2014.9.27
若者が
ひとり
土手に腰掛けて
何か想いにふっけている
その
後姿を吹く
秋風‥‥‥
通りかかった
わたしは
ふと歩みを止め
そして
見つける
わたしが置いてきた
ものを
もうわたしには
無縁なものを‥‥‥
リルケ風に
枯葉
2014.11.27
わたしは着ぶくれて
師走の舗道を歩いている
街角にはジングルベルの曲が流れ
道行くひとの足どりを軽くするが
わたしの心は重い
わたしに残されている時間は‥‥?
太陽の季節はすでに遠く去り
わたしの人生もはや冬を迎えている
ああ、わたしに残されている時間は‥‥?
突如 北風が白髪を吹く
すると 枯葉が
急にわたしの前を走り出し
わたしを先導する
運命を共にしようと‥‥!