詩66
   ああ春だ  復活 その2
               10.2.25
ああ春だ
やっと春だ
まちがいなく春だ
春は必ずやってくる
この巡りの確かさ

ああ 春来れば
また芽吹く木々
開く花々
歌う小鳥たち
約束された復活

ああ
何の不思議もないけれど
天地に約束された
この復活に
何の不思議はないけれど

再生する
天地の仕組み
───神の御わざ
ぼくには
神秘に思えてならぬ

そう
神秘に思えてならぬ
あの言葉も
全てに「復活」があるという
あの言葉も

  

   絶句
            10・3・11
早朝木々の雨
即ち知る昨夜雨あるを
桃花一輪開き
連山に白雲を望む

      <戯れに作る>
       ニーチェ頌
                  10.3.11
わたしはいま道を歩いている
振り返ると
道は遠くまで見え
なだらかな所もあれば
坂もあり
でこぼこ道もあるーーー

でも、これは真直ぐな道
─────真直ぐな道?
そう これは心の道

道は 時には
大きくカーブしたり
曲がりくねって見えたりもするが
いわば それは錯覚
振り返れば
はるか遠くまで見える
一本の真直ぐな道に過ぎない

そして 誰もが
このような道を歩いている
誰にも見えない
自分だけの道を
 
     ドイツ語に「こころ」に相当する語はない、
     この場合「こころ」は「意志」「意欲」に近い

  
      
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