詩42
詩ができる時
07.10.19
詩ができる時
私の頭の中は
膨らました風船のように空っぽになる
すると
勝手に言葉たちが
私の頭の中で整列をし始める
私は非常な速さで−−−
何にでも、反古にでも、チラシの裏にでも
そこらに有るものにそれを書きつける
そして、暫くの間
珈琲を飲んだ後のような
ささやかな満足感と充実感に浸る
が、すぐに
何故か、ままごとを終えた子どものような
虚しさが襲ってくる
触 目
07.10.27
小学校の見える
丘の上
咲くコスモスの
花の陰
忙しく
スケッチの手が動く
描いているのは
一人の少女
描かれてるのはーーー
すぐ目の前のコスモスと
遠く連なる山々と
あとは青い青い空
ばかり
見えている小学校は
ありません
外輪山にて
07.10.22
秋晴れの
阿蘇の五岳
根子岳
高岳
烏帽子岳
杵島岳
そして、白い噴煙を空高く上げる
中岳
コスモスの花の咲くころ
外輪山の一角に
佇み
眺めるこの雄大な景色
一人来て眺めるこの大パノラマ
一人で眺めるのは勿体ないとも
思うのだがーーー
ああ
いつも一人で来るのは
君と眺めた、思い出のため?
去ってしまった君を偲ぶため?
否!
今では
この景色を独り占め出来るという
別の喜びのため
落ち葉
07.11.2
落ち葉が一枚
くるくるくると風もないのに
舞って落ち
見事に着地すると
そのまま
裏返って 地に寝そべってしまった
私が
足で
踏んづけると
落ち葉は
かすかに 悲鳴を上げた
私は
次々に落ち葉を踏んでみたくなった