詩30
   目を閉じると
            2005.8.20
目を閉じると
いつも見えてくる風景がある
塔があり
寺院があり
劇場があり
大きな河が流れていて
一つの橋がかかっている
その橋を
私は一度だけ渡ったことがある
異国の友を慕って

1988年8月3日の朝
私はこの橋を渡って
あこがれの彼の地へと
足を踏み入れた
そして彼は
私をさらにその先へと導いた
その橋の名は
Westminster Bridge
彼の名は
Williem Wordsworth


  
            2005.9.4
屋根の上に
雀が一羽止まっている
雀は
しきりに
チュンチュン言っている
屋根の上には
入道雲が覗いている
雀は
入道雲と
お話をしている
  星
                2005.8.27
私は子どもたちの瞳が好きだ
子どもたちの瞳は
まるで星のように
輝いている
遊びに熱中している時
学校で先生に質問している時
お喋りをしている時
アイスクリームを食べている時
そして何にもしていない時でも
子どもたちの瞳は
いつでも輝いている
夜空の星のように

私はよく夜空の星を眺める
そして想いだす
昼間みた子どもたちの瞳を
あの輝く瞳を
夜空に輝く一つ一つの星
それは子どもたちの
一つ一つの瞳の輝き
夜空にある無数の星の輝き
それは数えきれない数の
子どもたちの瞳の輝き
世界中の子どもたちの
無限の瞳の輝き