“おゆぴにすと”HPのアクセス5万回達成!によせて 〜その変遷、或いはつれづれの記〜                                                 栗秋和彦

12月2日午前6時02分、ついに我が山のいで湯愛好会の機関誌、“おゆぴにすと”ホームページがアクセスカウント5万回を刻んだ。平成14年2月1日に立ち上げて3年と10ケ月余り、都合1400日で一応の節目を迎えた訳だが、会員はもとより年々読者層の広まりもあってか、徐々に日別のアクセスカウントも漸増傾向を辿った上での結果となろう。

 とそれはともかく、今年5月5日の4万回達成時、8月7日の4万4444回時といずれも筆者が用意周到?に待ち受けて、その版権をゲットしているので、節目の5万回も是が非でもゲットしなければとの使命感にも似た強い思いが募った。

                
            アクセス40000                   アクセス44444

 そしてそのXデイ、実は4万回時点での想定は、思い入れ指数の高い2次曲線的変遷を思い描いて、11月中旬と刹那的断定を下したので、結果的には少し時機は下がったが、その日が近づくとともに、気持そわそわ、心中穏やかではなかった。もちろん傍から見ればまったくの興味本位、おたく的趣味に走る振る舞いは喧伝すべきものではなく、その時々含み笑いをしている己の表情が漏れ察しられたなら、失態そのものであったろう。 

そしていよいよ師走に突入。1日は23時前に帰宅してパソコンを立ち上げると、49,988をカウント。ほろ酔い気分も吹っ飛び、鼓動は高鳴った。いよいよ臨戦モードに入ったんだと己に言い聞かせたが、このシチュエーションでは待つしかなかった。ん、待つ ?、いや寝ろうと24時前、就寝。その前にまたぞろ覗き込むと49,991を数え、明日の未明が勝負どころと判断して、目覚ましを4時丁度にセット。一応の準備は整えたつもりであった。ところがこの目覚まし、どうも寝ぼけまなこのまま、消したらしい。ふと気が付くと時は5時50分。慌てて飛び起きスイッチオンすると、カウントは49,996。フーフー間に合ったぜ、と胸を撫で下ろしたのも束の間、区切りの4回目を狙うには何を為すべきか、しばし案じるも妙案はなく ( じっと待つのみ、それでも一瞬を逃したら万事休す) 、この数回のみ禁じ手を使わざるを得ないとの判断に至ったのだ。

つまりはすぐさま編集長の携帯を鳴らす。この時刻、彼なら起きて久しい筈。遠慮はいらぬ。「もしもし、今、49,996回だから、そっちで開いて ! 」と激白してしばし待つ。う〜ん、この数分の長いこと。ほどなく彼の携帯から「よし、49,997」との声、「うんうん、南福は49,998だぜ、順調」、「じゃあ、松ケ丘は49,999をゲットだな」.......と繰り返してついに我がバソコン上に50,000の数字が並んだのだ。「おぉ、うぅ、苦節4年 ! 」 てな訳ないけど、ついに目標をクリアして、ちょっぴり瞳は潤みかけたのだった。と同時によくぞここまでこだわったものだ、と己の性癖に我ながら呆れてしまった瞬間でもあったのだ。

            

しかしこのこだわりを反芻するに、どうも腑に落ちない面もあった。もちろん節目のアクセスカウントが気にならない訳はない。これにかこつけて祝宴を催そうなどと、計画するだけでも楽しいではないか。ただそれを待ち受け、その瞬間の画面をゲット、更に印刷をして後世に ? 残そうなどとは、栗秋的こだわりではなく、むしろ編集長的こだわりのような気がしてならなかった。とここまで記して、5月5日の4万回ゲット時のことが甦ってきたのだ。うんうんつまりは当日、時刻は21時02分、携帯のベルが始まりだったのだ。それは名も告げず、息せき切って「おい、クリさん、今39,999や。4万回こっちじゃ取れん。そっちではよう開いて !」と。もちろん編集長の声だったが、すぐには何のことか分からずも、言われるまま4万回を得てから、歴史的? 瞬間に図らずも遭遇してしまった、この臨場感が己の琴線に触れ、あやふやなこだわり心を確固たるものにしてしまったと言えなくもない。その意味からも罪作りなこだわり趣味を助長させた張本人はハサマ編集長、その人であったと断言できるのだ。

 その証拠に4万回までは、その節目節目の達成日時に殆どこだわりのなかった己とは対照的に、彼からのメールには

 「副編集長ならそのくらい(節目節目の達成日)のことは当然どこかに記録しているものと思ったけどね。10,000回は2003.7.13、20,000回は2004.1.18、そして30,000回は2004.8.26でっせ。我が家はあんたとこと違って全館冷房ではないので2階は暑い。たったこれだけのことで汗ぐっしょりだ。初盆参りを済ませて着がえを済ませたばかりだというのに。何を企んでるのかはしらんが・・・やれやれ。(※1)」 

などと図らずもこだわりを吐露していたのだから。

ちなみにアクセスカウントの変遷を辿ると、ホームページ立ち上げから数えてちょうど1400日目で5万回の節目を迎えたので、一日当たり平均するとアクセスカウントは35.7回となるが、上記のように最初は認知度不足か、スロースタートで1万回を過ぎたころから若干の変動はあるものの、40〜50回/日と着実に増えてきているのが分かる。ならば次なる6万回到達は乱暴に推測すると、10000回/一日当り50回=200日後として、来年の6月中旬ころとなるが、皮算用を愉しむべき心境の今日この頃、さてどうなることやら。

しかし一方で、このアクセスカウントを予測することは、はっきり言って水物との思いも強い。会員及び読者諸兄の行動力と自己顕示欲 ? の多寡によっても大きく左右されるのは、過去の経験則から容易に想定されるし、おっと、もう一つ忘れてならないのが、編集長兼管理人個人のその時々の情熱やこだわり度合いによっても、誌面づくりや更新間隔などにめっぽう変化を伴うということ。彼も人間なのだから。その意味からも広く読者諸兄からの叱咤激励や意見、賞賛、辛言、進言などが誌面づくりへの大きな活力源となってくるのは言わずもがなであって、これらに連動してこのアクセスカウントは、さまざまな人間模様を織り交ぜてホームページ上を睥睨していると、言い切っていいだろう。つまりは 「たかがアクセスカウント、されどアクセスカウント」 が心中偽らざるところなのである。

(※1) 今年8月7日の4万4444回をゲットした後、興味本位に過去の節目の月日を問うてみたところ、すぐさま返ってきたのが、このくだりであった。
                                           (平成17年12月7日)

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