剱岳、立山登山



 日本山岳会東九州支部、ひこさんクラブ、上野丘12期登山愛好会の混成メンバー、総勢8名で、台風15号、16号の接近が心配される9月15日、大分港よりフェリー「さんふらあ」で出発、翌朝神戸港着、大阪よりサンダーバード5号で富山着、美女平よりバスで14時50分室堂着、6年前の雨の室堂を懐かしく思い出す、15時男性軍4名で出発、雷鳥坂を登り17時御前小舎当着、小舎オーナーの「明日は雨、剱は慎重に、今日1人滑落して
(八峰)死亡した」との情報に緊張する、そう云えば室堂に着いた時上空を救助ヘリが飛んでいたのを思い出す夕食後19時30分就寝。

9月17日4時起床、小雨、雨具を着けて4時45分出発、5時30分黒ユリのコルの手前の岩陰で朝食、6時40分一服剱通過、6年前は雨と技量不安の為これ以上断念して撤退した、今回はなんとしても山頂に立ちたいと臨んだが、小雨は断続的に続き視界も利かない、加藤リーダーの「行ける所迄行く」との言に従う、7時20分、前剱の大岩通過、前剱のピークの先で登りと下りのルートが分かれている、クサリで急峻な岩場を登り平蔵の頭よりコルへ下る、ここより、いよいよカニのタテバイが始まる、垂直に近い50m程の壁をクサリに助けられ登り、遂に9時25分山頂着、ガスが掛かり眺望は利かないが幸いにも雨は無く、若干ながら周囲の山影が見える、遂に念願の剱山頂に立つ事が出来た感激と感謝の気持ちで胸一杯、言葉なし。

        

「点の記」を思いつつ三角点に触れ、祠の前で写真を撮りメンバー全員で万歳三唱した、20分の山頂滞在で9時45分下山開始、この頃より雨脚が少しずつ強くなり始める、最初のクサリはカニのヨコバイ、クサリにつかまり最初の一歩を踏み出す時、足の下から垂直に岩壁が切れ落ちていて、しかも足場が見えない、緊張で足のすくむ思いであった、壁に慎重に左足、右足と送り三歩目でヨコバイの足場を確保した、続いて10メートルの垂直に近いハシゴも又緊張の連続である、10時35分平蔵のコルにて間食、12時30分一服剱通過、13時剱山荘に着く頃には雨はさらにひどくなるも、此処まで下れば一安心、1000円のカレーライスで空腹を満たす、14時50分ずぶ濡れで御前小舎へ帰着、10時間5分の剱登頂を無事終える事が出来た。

メンバー   加藤、下川、渡辺、塩月

コースタイム 剱御前小舎4時45分→一服剱6時40分→前剱大岩7時20分→剱山頂9時25分〜9時45分→一服剱12時30分→剱山荘13時→御前小舎14時50分

           

 9月18日、昨日とは打って変った晴天である、今日は立山縦走の計画、6時出発、真砂岳、富士の折立より大汝山へ、立山最高峰の大汝山頂(3015m)よりはエメラルドグリーンの黒部湖を眼下に見る、眺望は360度パノラマの状況、北アルプスの山々や遠くに富士山を見る事が出来た、箱庭の様な室堂平を眺めながらの3000mの稜線縦走は快適である、9時15分、日本三霊山の一つ雄山山頂、雄山神社で安全祈願のお祓いを受ける、一の越より浄土山頂を経て14時25分雷鳥荘着、二日間、室堂散策と奥大日岳登頂と更に雷鳥との御対面も果たした女性軍と再会し、無事下山の祝杯を上げる事が出来た、翌日は新幹線で帰る加藤リーダー、渡辺氏と新大阪で分かれ6人はフェリーで翌朝、土砂降りの雨の中大分港着、念願叶った剱登頂と快適な立山縦走を無事終える事が出来た事をメンバーの加藤リーダー、下川氏、渡辺氏に深く感謝します。

               平成23年9月30日  塩月 靖浩

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