ところで今回の報告会の観衆は「おゆぴにすと」以外にも多数集まり賑わいをみせた。我が妻子も久しぶりだが、奥方の陶芸仲間、浦上夫妻は近くの山荘(別荘)から駆けつけたし、本日筆者と共に山のいで湯行脚に同行した走友会「門司えすかるご」のメンバー三名、更には当倶楽部に宿泊中の迫夫妻や河野一族も山が趣味なので格好の機会という訳だ。で総勢21名の観衆を前に講演会は1時間半にも及んだが、アッという間に時は過ぎ去った。というのもカヒルトナ氷河からスタートした山旅は、マッキンリーやハンター峰など白銀の世界をスライドで紹介しながら、刻々と変わる山容の彩を見事に表現していたし、臨場感溢れる説明もあって、我々をしてさながらこの山中に身を置いて、自分自身が体験しているような錯覚すら感じたのだ。彼の生業は登山家になろうが、その糧は講演会等のギャラが大半だ。その意味では聴衆に分かりやすく、非日常的感動を訴えるべく話術にも磨きがかかってこようというもの。身内ゆえの身びいきを割り引いても、日々進化している様が見て取れたと思っている。 「先日は大変お世話になりました。正寿君はおじさん(筆者)の甥とは思えない。スケールが違う。本人が自覚して言うように、難しい登山技術はないのかもしれないが、まったく気負いがなく、我々とは視点、スケールが違う。話を聞いてなるほどそんなものの見方や考え方があるのかと、目から鱗が落ちる思いである。山登り等をベースにした講演、講話など、今まで植村、小西氏等有名な人たちの話も聴いたが、スケールはその上をいき、山旅のスタイルからしても草分け的存在になろう。世界5大陸の最高峰をすべて登るような事はしなくて良いと小生は思う。アラスカにこだわる姿勢が良いと思う。俺たち凡人にはあの思考は出来ないし、思ってみても実践できない。あの考え方ならアクシデントで死ぬことはないと思うが、最も大事なのは常に無理はしないことだと思う。後略...」 吉賀兄の性格も滲み出てるが、なるほど正寿の山に対する考え方を端的に表しているなぁ、と苦笑しつつ高原の夏を振り返った次第。 参加者 栗秋、悦子(妻)、寿彦(息子)、章一郎(父)、正寿(甥)、挾間、高瀬&菜美子、吉賀、田口、永木、松石、内田、須股夫妻、浦上夫妻、迫夫妻、河野照夫家族、ラブ(愛犬) (平成14年8月17〜18日) |