ヨコシマ買出し紀行その1

「おら東京さ行ぐだ」

私的「東京」イメージ

 2001年は私にとって色々な転換点となった。
まずは2000年11月に設置したこのホームページを2001年5月に正式公開した。
以後色んな人とネット上で出会い、何人かは今でも交流がある。
次に2001年10月15日、私は初めて18禁PCゲームを買った。
Q-Xの処女作「たいせつなうた」で、相互リンクしてもらった逸樹さんが原画担当である。
そして最後の最後、12月30日は初めてコミケに出撃した。

(今考えるとこの年って「転換点」と言うより「墜落点」じゃないか?)

1.おらの村にはコミケがねぇ!
まだ何も知らなかった頃…

 逸樹さんの描くマンガは基本的にエロなのだがカワイさが勝っていてあまりエロに感じない。
サイトの看板娘、みひろ&えまりんは今でもお気に入り看板娘のワンツーフィニッシュだ。
みひろ&えまりん。大好きさっ!
加えて逸樹さんの相方、茉森さんの「妹ゲー」に対する考え方は私と通じるものがあった。
お二人は「Q-X」としてゲーム制作する傍ら
「はぁと饅頭まにあっくす」というサークルで同人誌の頒布活動もしていた。
在庫が一杯あるとの話を小耳にはさんだ私は二人の同人誌を通販で購入した。
もちろん同人誌なんてものを買ったのもこれが初めてだ。
読んでみて「あ、コレいいな」と思ったのがきっかけだったろうか。
逸樹さんが「冬アレ」に出ると告知した時「ぜひ行きます」と言ってしまったのである。
この時点で私は「冬アレ」が悪名高き「コミックマーケット」の事だとは思いもしなかったのだ。

 コミックマーケット、略してコミケ。もしくはコミケット(もうコミケでいいじゃん!)
東京のなんだかよくわからん所で開催されるとか、
日射病になるほど外で待たされるとか、
一度に数十万単位の人間が動員されるとか、
とにかくいいウワサは何も聞かない「オタクの祭典」。
だがどうしようかと迷うことなく、行くと決めた時の行動は信じられないほど迅速だった。

 まず旅行社で大分→東京間往復の飛行機を予約する。
自慢にもならないが一人でヒコーキに乗るのはこれが初めてで、
ハタチ過ぎても一人で九州の外に出たことがなかったほどなのである。
 さらに中学生の頃一度行ったきりの横浜の親戚に話をつけて宿泊先を確保する。
実はこの時までは疎遠だったのだが、向こうも理由が「コミケ」とあっては呆れただろう。
 そして最後にした事はサークルチェック…ではなく、

都内にある「ウェイトレスがかわいい店」のチェックだった。

 いや、もちろんコミケに行くのが主目的だが私にとって「東京」自体が滅多に行けない所だ。
コミケ会場に長居する気もなかったので空いた時間は「有効」に使わなければならない。
あと前年に閉店した「ブロパ」の例もあり、同じ後悔をしたくないという気持ちがあった。
今回は初めての一人旅ということでとりあえず以下の四店舗をリストアップした。

  1. アンナミラーズお台場店
    施設内にあるため場所がわかりやすいだろうと考えた。あと経由地だし。
  2. 馬車道 川口青木店
    いっぱいあった馬車道の中で都内から最も近そうな川口青木店をチョイス。
    住所「だけ」をメモった。
  3. キュアメイドカフェ
    この年の5月にオープンしたアキバ初の本格メイドカフェ。
    公式サイトの地図ではわかりにくそうだったが…。
  4. エディアール
    羽田空港ビッグバードの地下なので多分楽勝だろう。

 ちなみにサークルチェックらしい事はほとんどしていない。
ただ「はぁと饅頭」のブース番号をメモっただけだ。
他に三件、比較的良く行くサイトが出るようだったので「ついでに」巡ってみることにした。
この時の私はカタログの存在すら知らなかったが、アレ…全部目を通している人いるのか?

 このコミケをナメきったスタンスは今に至るまで変わっていない。
私にとってはコミケなんて逸樹、茉森両氏に会えればそれでよい社交場に過ぎないのだ。
そしてその後も私が東京に行く時は「萌え店舗」の存在を抜きにしては語れない。
言わば最初から旅の目的がヨコシマ一直線というフォーマットができていたのだ。

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