2008年10月19日(日) 于波トリオ ご報告
すばらしい秋の夜でした・・・
裏舞台では、本当は満身創痍の状況でした。
于波さんは、一年の総決算の時期で全国を飛び回っている最中、この日も福岡で2ステージを終えて疲労困ぱい状態としか思えませんが、そのあと車に飛び乗って竹田まで来てくれました。
サクスホーンの野中さんは先行部隊で出たものの、福岡からの慣れない山道をさんざん走らされてひどい車酔い、そしてウチのピアノ・・・・・
少しでももっと弾きやすくと、いろんな難しい私の注文を調律師さんが快く聞き入れて下さり前日に大手術、それでも終わらず、演奏当日も他の仕事を延期して大分市内から来ていただいたものの、タイムアウト。不完全な状態ながらも、ピアノの葉山さんが「これでいいです」と言われ開演となりました。
そんな満身創痍の状態にも関わらず、全身振り絞っての心溢れんばかりの演奏・・・・・
その心はお客様たちに伝わり、前回の春のコンサートと同じく、心一体の素晴らしい夜となりました。
最後に于波さん一人で弾いた、バッハの無伴奏・・・・・疲れ切った自分の中にも皆との喜びの時間を得られた自分を慈しむように・・・・・静かに、優しく、温かい「歌」・・・・・私の大好きなバッハの中でも最高級のバッハでした・・・
でも今回、個人的に最高のエールを送りたいのはピアノの葉山さん !
最初にお会いした時、褒め言葉になるのか失礼になるのか分かりませんが、フジコ・ヘミングに似てますねと言ってしまいました。フジコ・ヘミングの、全てを包み込むような大きさ・温かさ・・・・決してしゃしゃり出ず・・・・どんな不遇な状態でもそれを受け入れ前向きに向う。
今日先ほどピアノに触って、よくこのピアノであれだけの演奏ができたものだと感嘆しました。演奏が終わってからも文句の一言も言わず・・・・・
実は彼女は于波さんと知り合うまでは、社会的にも安定したピアノ教師でした。于波さんの音楽と知り合って、その安定した地位を捨て、演奏者、それも伴奏者としての道を選んだそうです。サクスホーンの野中さんも、何のことはない、やはり于波さんの音楽に魅入っての今があるそうです。
彼らに会うと、いつもエネルギーをもらえます。
今宵も、演奏後の打ち上げでしこたま飲んだ真夜中、またみんなで二階のホールに戻り、大合唱大会となりました。
于波さん、今日何ステージ目 !?
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