はやしファーム  イネの栽培履歴(2023年度) トップページTop page
2023年4月 より順次公開いたします。

 はやしファームの田んぼでは、栽培全期間で排水口からの田面水の排出は行ってきませんでしたが、この方法を「止水稲作」として情報発信、また、水田からのメタン発生を抑制する栽培法を目指します。


はじめに、

1. 今年は米つくり20年目です。栽培面積は、およそ62.4a。18.9aの田んぼを2枚と11.5aの田んぼ1枚 13.1.aの田んぼ1枚です。土壌は、灰色低地土に分類されています。

2. この地方で奨励されている品種ヒノヒカリを作付けします。購入した準種子を使用。温湯殺菌。

3. 国東半島で指導されている栽培方法に準拠しますが、化学肥料・農薬は必要最小限にとどめます。
化学肥料のうち窒素成分に関しては、引き続き投入ゼロ、レンゲの共生窒素固定による窒素などのみに依存します。

4. 2022年10月の収穫時に、稲わらを細かく切断しています。2022年10月15日に耕し、稲わらをすき込んであります。その後、レンゲが発芽してきました。旺盛なレンゲの生育がみられます(2023年4月)。
水田からのメタン発生を最小限にするために、中干の期間を通常より3日~5日程度長くします。また、レンゲの鋤き込み、代掻きを工夫し、土壌の還元状態の抑制に努めます。さらに、鉄資材としてミネリッチ(+珪鉄:特に還元が進む水田には)を4月2~3日に散布。ミネリッチいは、リン酸・カリも含まれています。

5. 田んぼは、レンゲが生育しています。耕種的に増やしてきました(播種しません)。根と共生してる根粒菌が窒素固定、窒素肥料成分が田んぼに付け加わります。

作業日誌
2023.4.11
 ミネリッチ(N:P2O5:K2O=0%:6.5%:2.0%)を64.1kg/10アール散布(リン酸やカリなど施肥)。
この施肥量は、N:P2O5:K2O=0kg:4.12kg:1.28kg/10アールです。

2023.4.23
  畦草刈り、開始。
2023.4.30 種子殺菌。温湯殺菌(60℃、10分)。その後、5月6日まで水に浸漬して発芽を促す。

2023.5.3 よく生育したレンゲをすき込む。生育量(生重)は、3t/10アール程度。窒素含有量0.5%とすると(387741_2240399_misc.pdf (pref.okayama.jp)参照)、15KgN/10アールがすき込まれることになり,窒素肥料の施肥は、行わない。

2023.5.6 播種。苗箱にロックウールマット30(N:P2O5:K2O=1.5g:1.0g:1.0g/箱、岩谷マテリアル)を敷き、2ℓの水を蒔いておく。催芽した籾280gを均一に蒔く。1.3kgの水稲用育苗床土(N:P2O5:K2O=0.26g:0.65g:0.32g/箱、菱東肥料)+0.2kgくみあい珪鉄(鉄含量21~25%、清新産業)の混合土で覆土する。そののち、アルミ蒸着フィルム(水稲育苗用本州太陽シート、旭洋)でカバーし、発芽まで待つ。
 苗から田んぼに持ち込まれる肥料分は、N:P2O5:K2O=0.029kg:0.028kg:0.022kg/10アール、とわずかです。

2023.5.17 珪鉄(鉄含有量21-25%)散布(25.6 kg/10a)。

2023.5.25 種取用のレンゲもすき込み、田んぼに入水、荒起こし開始。

2023.5.28~31 代掻き

2023.6.1 田植え

2023.6.10 除草剤、手で散布(1kg/10アール、ジャスタ 1キロ粒剤)

2023.8.13 フジワンラップ(3kg/10アール)散布。いもち病対策とカメムシ・ウンカ防除を同時に。

   
 2023.5.15 苗緑化、順調。  2023.5.26 順調に成長。来週は田植え。


 
田んぼの様子

       
 2023.4.4 レンゲ開花が始まっています。生育OK   2023.4.22 レンゲ満開   2023.5.3 レンゲすき込み。一部列状に種取用残す。  
       
 2023.5.25種レンゲすき込み(5.24)後、水取し荒起こし
横方向に耕す。
 2023.5.28代掻き1回のみ(縦方向)  2023.6.1 田植え直前の水管理OK  
       
 2023.6.1 雨の前に、田植え終わる。   2023.6.10 この後、除草剤散布   2023.6.17 除草剤も効き始めました。水管理も毎朝。  
       
  2023.6.24 水管理毎朝  2023.7.1 梅雨末期 このころから大雨が心配  2023.7.8 順調な生育。一部コナギが葉を生長させている
 
       
 2023.7.15 7/10大雨、イゼから濁り水溢れてきた。
15日八反どりによる中耕除草終了。
  2023.7.23 7/22より中干開始     2023.7.29  中干し継続中 天気良好。  
       
 2023.8.6 7.30中干し終了。 天気暑い。台風16号接近  2023.8.13 暑い晴天。台風影響少なし。イゼの水十分。  2023.8.19 蒸し暑い曇天。まもなく出穂。  
       
 2023.8.26 厳しい残暑、水は十分。穂が出始めた。   2023.9.2 穂揃い、開花も終わり、登熟期。  2023.9.9 実り始めました。  
       
   2023.9.16 残暑厳しい。実り順調に。  2023.9.23 お彼岸。朝晩は、涼しくなった。台風ナシ。  2023.10.4 黄金色の田んぼ。稲刈り開始。  
       
 2023.10.4 稲刈り終了。この田んぼは山際にあり
日照時間短く、収量は365.2kg/10アール。
 2023.10.17 稲わらすき込み。
今後レンゲが芽生えてきますので、その様子を追跡します。
  2023.11.21 11月4日にはレンゲ芽生え。レンゲ順調に生育  
       
  2023.12.3 レンゲだいぶ生育進みました。  2023.12.3 レンゲの拡大写真。本葉も増えてきました。   2024.1.6 レンゲ、すくすく生育中。  
       
  2024.1.29 暖かい冬。レンゲ、すくすく生育。