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上の写真のように、左側「義侠」の40パーセント、平成1年のものが相手でしたので、もちろんこれも燗つけてみました。
冷えているときは、私の好みとしては「義侠」です。「菊理媛」はアルコールっぽい味がどうしても気になったのです。
しかし、温度が上がるにつれてその印象は逆転する感じで、常温以上になると、「義侠」はやや雑味が出て来る感じなのに対し、「菊理媛」はますますキレイな、なんというか研ぎ澄ましたような玲瓏な感じが強まるのが不思議です。 |
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「義侠」は、熱燗には比較的向かないと思いました。温度が上がるに従って少しづつバランスが崩れていきます。また燗冷ましは、いささか飲むに耐えないレベルでした。でも、もったいないから全部飲んじゃいましたけど。
その「燗上がり」のいい「菊理媛」ですが、実は箱にはこのように書いてあるのです。
(で左側、それ以上はドクターストップ! ですな。) |
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表示としては、「必ず冷やしてお飲み下さい」と。
熱燗にしたとか知ったら怒るやろうなあ・・とか言いながら、こんなこともサカナにして楽しみました。
メーカーのほうの、この酒はこのようにして飲んで貰いたいという希望はそれなりに理解できるのですが、でもそれだけでは面白くないと思うのが酒飲みの酒飲みたるユエンです。
私としては、新しい発見をしたと思っているのですけど・・・。 |
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さて、料理に何を選ぶかにもよると思いますが、「義侠」は、あきらかに何にでも合う食中酒と思いました。主張はあるのですが、食べながら飲めるのです。ただし燗はむかない。
しかし「菊理媛」は、あきらかに相手を選びます。難しいです。
何か「私だけを選びなさい」と主張しているような酒です。でも燗つけても飲めるというか、むしろ良くなる面がある。
もう2度とできそうもない、面白い経験でした。会費以上にぞんぶんに楽しんだ感じです。 |