レーダーの緒元
1 周波数 200MHz〜2000MHz 早期警戒用レーダー
3000MHz帯 高度測定用レーダー
7000MHz帯 射撃管制用レーダー
9000MHz帯 航法用レーダー
13000MHz帯 ドプラーレーダー、 AIレーダー
一般的に高い周波数程アンテナ、導波管等の素子が小さくてすむが、回路の設計が難しく損失も多いことから、1940年代にはVHF、UHFが使用されていたが、その後、マグネトロン、クライストロン、進行波管、ガンダイオード等の高周波素子が開発され高い周波数が利用されるようになった。
2 パルス幅 10〜20μS 早期警戒用レーダー等に多用
0.1〜0.5μS 射撃管制用レーダー等距離分解能の高いレーダー等に多用
パルス幅が狭い程分解能の高く最小探知距離は短くなる。
3 パルス繰返周波数( 1/パルス間隔 )
パルス繰返周波数が低い程、最大探知距離は長くなる。尚、尖塔出力(アンテナから照射される電波の強さ)も影響するよ。
航空機等を捜索するレーダーはドプラー効果のある物だけ検出するので、ブラインドスピードを無くすため、パルス繰返周波数が一定の間隔で変化するものや、不規則に変化するものある。
4 ビーム幅 2〜3度(水平方向に対し)
ビーム幅が狭い方が方位分解能が高い。アンテナの大きさ、形状に左右される。
サーキュラー セクター コニカル 垂直にセクター ラスター
5 スキャンタイプ レーダーのアンテナから照射される電波ビームの動きとでも言えるかな。?
サーキュラー 早期警戒用レーダー、航法用レーダー等一般的なレーダー
セクター サーキュラーから切り替えて使用する物や、前方だけ監視するレーダーに使用
コニカル 捜索モードの時、全周を上図の様に、又、追尾モードの時、目標を中心にビームを回転させる。
垂直にセクター 高度測定に使用
ラスター 戦闘機等のAIレーダーに使用
6 スキャンピリオド サーキュラーの場合、電波ビームの1回転に要する時間と言えるかな。??
これら、レーダー緒元から脅威の度合い等が判別できるし、航法用レーダーの場合クリスタル発信の周波数を分集したものを使用していれば、レーダー波の発射母体まで特定出来ることがあるよ。