電子戦とはなんだ

平成13年4月1日、米海軍の電子情報収集機EP−3が中国空軍F−8と空中接触し、海南島に緊急着陸する事件が発生しました。、本件は、米国と中国の責任のなすりあい、ひいては台湾へのイージス艦売却問題と連動する外交問題へと発展する模様です。

電子戦データ収集機(電子情報収集機)EP−3の任務は、

日本の場合、海上自衛隊ホームページよればEP−3の写真と共に次のように解説されています。

相手の電波を探知し、これを逆用し、相手の電波使用効果を低下させるとともに、自己のために電波を利用する活動を電子戦といいます。
 電子戦には、電波探知装置やミサイル警報装置などの装備による電子戦支援対策、電子妨害装置・チャフロケット等による電子対策及び相手の電子対策を回避する能力を有する各種レーダー等による対電子対策があります

ここに、相手の電波とありますが、現在、電波は通信、レーダー等生活に不可欠なものであり、軍隊においても同様、これを無くして任務を遂行できません。

通信分野では情報、命令の伝達、レーダーでは捜索、追尾、ミサイル管制、射撃管制等があり、高周波回路素子の開発とコンピュータ技術の発展により通信とレーダの区分けははっきりしないが、軍隊では、通信分野の電波を探知し逆用する活動を  コミント レーダー電波を探知し逆用する活動を  エリント と呼んでいます。

一般にコミントは暗号解読を伴い、この成否が国家戦略の命運を左右したり、作戦の成否を決定するものです。ミッドウェイ作戦での日本海軍の負戦はあまりにも有名です。

一方エリントではチャーチルをして魔法の戦いと言わしめたドイツ爆撃機隊への欺瞞があり、作戦、戦術の成否を決定するものです。

データ収集機には、通信電波及びレーダ波をを収集する装置が搭載されており、高高度から相手電波をintercept(捕捉又は傍受)しています。(高度が高いほど探知距離が長い

通信信号はテープに録音すると共に一部は即時翻訳し収集指揮に活用、また、レーダ信号も重要信号であれば通信信号と同様にテープに録音すると共に一部は即時解析され、早期警戒(米海軍EP−3は中国空軍F−8をなめていたのではないか)、収集指揮に活用しています。

コミントにしろエリントにしろ,いずれも、敵電波の存在を知る(探知)ことからその活動がはじまります。

こでは、レーダ波の基本的緒言について解説して見ようとおもいます