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協力者からの質問など


掲載 1999/03/24
更新 2000/02/03

●少し心配することや分からないこと
Q)団地の4階に住んでいるのですが、測定カプセルは部屋の窓に貼ってよろしいのでしょうか?

Q)保管は冷蔵庫で行っておりますが、どの程度まで保存が可能なのですか?

Q)測定日の気象が雨だったので実態にどれくらい近い値が出るか心配ですが?

Q)カプセルを返送してから、データが届くまでどのくらいの日数がかかりますか?

Q)郵送は郵便なのですか?あまり時間がかかるとデータの誤差が大きくなりそうな気がしますが?

Q)郵送費はどうしたら良いですか?

Q)測定日は2、3日の違いでもだめですか?

Q)24時間以上設置しておいたらまずいでしょうか?

Q)大気の測定を個人的に行っているのですか?

Q)取り付ける場所ですが、自宅の外と内ということでしょうか?

Q)分析の際にもっとこまかい住所は必要ないでしょうか?

Q)2つのカプセルは同じところで測定するのですか?

Q)二酸化窒素濃度が高いと人体に影響があるのでしょうか?

Q)環境で気をつける事はありますか?(換気をするとか道路側の窓は開けないとか?)

Q)私個人で二酸化窒素を測定しようとしたら、出来るものなのでしょうか?

●測定方法(方法や化学的なこと)について
Q)補正係数を算出されて絶対値に直しておられるようですね。
  この係数はどれぐらい信用のおけるものですか?

Q)日本全国一斉がいいと思うが、天候(雨や風)による測定データの誤差の心配は?

Q)大気測定済みの試料は、冷蔵庫に保管していますが問題は無いのでしょうか?

Q)車の排気ガスによる大気中の鉛や他の微量金属濃度上昇の影響は?

Q)換算係数を求めるとき、一般環境大気測定局と自動車排気ガス測定局の2種類の測定局が
  あります。  どちらが適当でしょうか?

Q)測定局には、毎回設置して、毎回係数を求めなくてはいけないのでしょうか?

Q)市役所から公表される平均値とは測定した日の平均値か年間平均値なのですか?

Q)比色計の波長は書籍によって違いますが、どれに定めればよいのでしょうか?

Q)トリエタノールアミンの濃度が書籍によって違います。
  これによって、吸収する亜硝酸イオンの濃度は大きく違ってくるのでしょうか?

Q)トリエタノールアミンが亜硝酸イオンを吸収する際の化学式等があれば教えて?


Q)捕集された NOx 量と大気中の NOx 量の比を求めるとき、同日の大分の NOx 量を用いるのですか?

Q)ブランク測定の意味がよくわからないのですが?

Q)用いた検量線も頂きたいのですが、可能でしょうか?

●他の環境測定について
Q)SPMの状況についても興味を持っているのですが、調査のご予定はありませんでしょうか?

Q)酸性雨の測定などは行わないのですか?

Q)簡単にできる環境測定は二酸化炭素と酸性雨だと思っているのですが、
  ほかに簡単にできる測定はないのですか?

●その他
Think globally, act locallyは誰が最初に言ったのか?

Q)補正係数を算出されて絶対値に直しておられるようですね。
  
この係数はどれぐらい信用のおけるものですか?
A)残念ながら今回の簡易測定での信頼性は高くありません。
  プラスマイナス40%程度の誤差が出る場合があります。
  しかし、絶対値での比較は難しくても、濃度の相対的な比較はできますので、この簡易測定を
  利用しています。信頼性を高めたカプセルが考案されてますが、手作業で簡単に製作できないので
  採用していません。

Q)SPMの状況についても、興味を持っているのですが調査のご予定はありませんでしょうか?
A)現在のところ、調査の予定はありません。
  二酸化窒素の簡易測定で手一杯といったところです。
  余力が出来ましたら、調査してみたい項目です。

Q)団地の4階に住んでいるのですが、測定カプセルは部屋の窓に貼ってよろしいのでしょうか?
A)結構です。
  一般に地上と比較して高いところの方が低い濃度を示しますが、
  生活環境を調べる意味では現在住んでいるところの方が良いと思います。

Q)測定日の気象が雨だったので実態にどれくらい近い値が出るか心配ですが?
A)問題ありません。
  二酸化窒素の濃度は天候に左右されますが、雨の日のデータとして記録すれば問題ありません。
  濃度は時間と共に刻々と変化しますので、この日のみで実態がすべてわかるとは言えません。
  実態をつかむことは難しいことだとお考え下さい。
  私どもも雨の日にも実験してますが、天候の良い日と悪い日の間に相関を見つけていません。

Q)日本全国一斉がいいと思うが、天候(雨や風)による測定データの誤差の心配は?
A)あります。
  現在の簡易カプセル(フィルムケース使用)では天候の影響を受けます。
  しかし、限られた範囲内で気象条件が同じと見れば、比較はできると考えています。
  全国一斉の目的はなるべく同時期での比較判断をしたいことと、協力者の皆さんが相互に一体感を
  味わっていただきたいからです。

Q)大気測定済みの試料は、冷蔵庫に保管していますが問題は無いのでしょうか?
A)問題はありません。
  なるべく光を遮ることにと、なるべく低温にすることさえ守っていただければ、
  長期の保存が可能です。

Q)保管は冷蔵庫で行っておりますが、どの程度まで保存が可能なのですか?
A)1ヶ月程度は保存可能です。
  なるべく光を遮ることにと、なるべく低温にすることさえ守っていただければ、
  長期の保存が可能です。

Q)車の排気ガスによる大気中の鉛や他の微量金属濃度上昇の影響は?
A)現在のところ分かりません。(調査結果を知りません。)

Q)酸性雨の測定などは行わないのですか?
A)現在のところ、行ってません。
  本校の他の先生が測定されてますので、その結果との相関を今後は考察してみたいと思ってます。

Q)簡単にできる環境測定は二酸化炭素と酸性雨だと思っているのですが、
  
ほかに簡単にできる測定はないのですか?
A)粉塵などの簡易測定法が他の研究者から提案されてます。
  文献があるのみで実際の測定には手をつけていません。

Q)換算係数を求めるとき、一般環境大気測定局と自動車排気ガス測定局の2種類の測定局があります。
  
どちらが適当でしょうか?
A)一般環境大気測定局が良いと思います。
  生活環境(住居・学校など)の測定を目標とする場合が多いと思います。その場合、自動車排気ガス
  測定局では環境が特殊すぎて、良い換算係数とはならないと考えられます。

Q)測定局には、毎回設置して、毎回係数を求めなくてはいけないのでしょうか?
A)毎回係数を出すのがベストです。
  とは言っても、大変なことですので前回の係数を使って濃度を算出しても構わないと考えます。
  その場合、誤差を覚悟しなくてはなりませんが、瞬時に算出できる(市からの公表を待たなくて良い)
  メリットを優先した方がよいと思います。

Q)市役所から公表される平均値とは測定した日の平均値か年間平均値なのですか?
A)測定した日の平均値です。
  公表される数値は時間あたりの数値ですので、測定時間にあわせて平均して使っています。

Q)比色計の波長は書籍によって違いますが、どれに定めればよいのでしょうか?
A)540nm付近であれば大丈夫です。
  私どももいろんな文献で異なる波長を見ました。おおむね540nm付近に最大吸収波長があります
  ので、自分で固定さえすれば良いと思います。ちなみに、私どもは545nmで測定しています。

Q)トリエタノールアミンの濃度が書籍によって違います。
  
これによって、吸収する亜硝酸イオンの濃度は大きく違ってくるのでしょうか?
A)異なってきます。
  文献によっては10%から50%と変化に富んでます。薄いほど吸収濃度が大きくなるとする文献が
  あります。
  50%とある文献はほとんどが「ろ紙」の落下防止のためであると理由付けされてます。
  ご承知のように、トリエタノールアミンは粘性の高い液体ですので、濃度を濃くして「ろ紙」を張り
  付けてます。ちなみに、私どもは10%溶液を使ってます。そのため「ろ紙」はテープでとめてます。
  濃度は一度決めれば、それで実験すれば支障ないと思います。

Q)トリエタノールアミンが亜硝酸イオンを吸収する際の、化学式等があれば教えて?
A)ザルツマン試薬の発色の仕組みを見て下さい。

Q)カプセルを返送してから、データが届くまでどのくらいの日数がかかりますか?
A)1から2週間程度です。
  ここ数年、約1000個近くのカプセルを一度に分析するので少し遅れ気味ですが、なるべく早く
  しようと努力中です。

Q)郵送は郵便なのですか?あまり時間がかかるとデータの誤差が大きくなりそうな気がしますが?
A)気にはなりません。
  毎回、郵送の際、特定の方に測定を行わずに返送してもらってます。これをブランクと呼んでますが、
  これを分析したところ郵送による誤差は濃度に換算して3%程度と小さい結果が出ています。

Q)郵送費はどうしたら良いですか?
A)現在のところ、必要ありません。
  研究費で賄ってます。もし、無くなったら返信分は協力していただくことになるかもしれません。
  その時は恐れ入りますが、ご協力をお願いいたします。

Q)測定日は2、3日の違いでもだめですか?
A)ダメではありませんが、なるべく同じ日が良いです。
  二酸化窒素の濃度は時間と共に刻々と変化するものですので、今日と次の日とで大きく差のある時も
  あります。
  なるべく、同じ日で日本の断面図を作成したいので協力して下さい。しかし、無理にとは言いません。

Q)24時間以上設置しておいたらまずいでしょうか?
A)若干の超過あるいは不足は換算するので大丈夫です。

Q)捕集された NOx 量と大気中の NOx 量の比を求めるとき、同日の大分の NOx 量を用いるのですか?
A)はい、その通りです。
  無理な仮定とは承知してますが、日本全体が大分と同じ気象状態と仮定していることになりますね。

Q)ブランク測定の意味がよくわからないのですが?
A)ブランク測定とは比較のために行う測定とお考え下さい。
  濃度を算出する際に、このブランク測定した濃度を差し引いてます。協力者へ送付する場合、
  どうしてもカプセルの作成から、郵送、測定、そして返送とかなりの時間がかかります。
  その間に吸収される空気中の二酸化窒素も無視できません。それを計算上除くために、
  ブランク測定を行ってます。

Q)用いた検量線も頂きたいのですが、可能でしょうか?
A)可能です。
  必要あればメールにてお知らせ下さい。送らせていただきます。

Q)大気の測定を個人的に行っているのですか?
A)はい、その通りです。
  現在はその通りですが、(株)学研やNTT「こねっと・プラン」が大規模な測定を行ってます。

Q)取り付ける場所ですが、自宅の外と内ということでしょうか?
A)はい、その通りです。
  個人には2個のカプセルを送付しておりますので、自宅の外と内で比較されて下さい。

Q)分析の際にもっとこまかい住所は必要ないでしょうか?
A)日本地図にプロットできる範囲で結構ですので、町名程度で構いません。
  今年は郵便番号(7桁)を記入していただこうかと考えてます。

Q)2つのカプセルは同じところで測定するのですか?
A)なるべく別の場所(室内と室外とか)で比較して下さい。

Q)二酸化窒素濃度が高いと人体に影響があるのでしょうか?
A)影響があります。
  環境白書では一酸化窒素(NO)・二酸化窒素(NO2)などの窒素酸化物(NOx)は、
  主に化石燃料の燃焼に伴って発生し、その発生源としては工場のボイラーなどの固定発生源や
  自動車などの移動発生源がある。NOxは、酸性雨や光化学大気汚染の原因物質となるばかりで
  なく、二酸化窒素は高濃度で呼吸器に好ましくない影響を与える、となってます。
  また、二酸化窒素の環境基準は「1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内
  またはそれ以下であること」となってます。

Q)環境で気をつける事はありますか?(換気をするとか道路側の窓は開けないとか?)
A)換気は大事ですね。
  冬場の測定を数年行ってますが、暖房器具のある室内ではものすごく高い数値が出ています。

Q)私個人で二酸化窒素を測定しようとしたら、出来るものなのでしょうか?
A)できます。
  少し薬品や機器が必要ですが、個人でも可能です。詳しくはメールで問い合わせて下さい。

Q)Think globally, act locallyは誰が最初に言ったのか?
A)宮本憲一著『足もとから地球環境を考える』,自治体研究社,1990年7月の53頁に次のように書いてあります。
(引用ここから)…………………………………………………………
環境問題に関して有名なスローガンがあります。これは60年代に ウォード(Ward,B)とデュボス(Dubos,R)という環境研究者が作った言葉ですが,「Think Globally, Act Localy」というのです。これは……(以下略)
(引用ここまで)…………………………………………………………
ということで,バーバー・ウォードとルネ・デュボスが最初に使ったという説です。
Think Globally, Act Locally
Think Globally, Act Locally refers to the argument that global environmental problems can turn into action only by considering ecological, economic, and cultural differences of our local surroundings. This phrase was originated by Rene Dubos as an advisor to the United Nations Conference on the Human Environment in 1972. In 1979, Dubos suggested that ecological consciousness should begin at home. He believed that there needed to be a creation of a World Order in which "natural and social units maintain or recapture their identity, yet interplay with each other through a rich system of communications". In the 1980's, Dubos held to his thoughts on acting locally, and felt that issues involving the environment must be dealt with in their "unique physical, climatic, and cultural contexts."(Eblen and Eblen, 1994, p. 702)
*The Encyclopedia of the environment / Ruth A. Eblen and William R. Eblen, editors. -- (BA23701788)  Boston : Houghton Mifflin Co., c1994 

最初に言い出したのはRene Dubosで良いようです。

 


kankyo@oct-net.ne.jp

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