湯布院では、
日出生台演習場からの砲撃音だけではなくて、
盆地内にある駐屯地の中でも、行事を名目に
ヘリの音や、機関銃の音が鳴り響く機会が増えつつあります。

日常の暮らしの場が軍事化されていくことに
いつの間にか少しずつ慣らされていくようで、
非常に不安を覚えています。

湯布院町助役 志手一夫様

10月5日に湯布院駐屯地創立記念行事において予定している
  戦車等の空砲発射や上空でのヘリ飛行は中止するよう、
     湯布院町から自衛隊に要請してください

 10月2日、朝から昼過ぎにかけて、戦車や機関銃の砲撃、
射撃音、ヘリの飛行轟音が湯布院盆地一帯に響きました。
全く予期しなかった突然の砲撃音に、多くの湯布院町民が驚き、
怯えました。また、ある観光客は「湯布院ってこんなところ
だったの」「怖い」という感想を洩らしました。

 自衛隊に問い合わせましたら、これは10月5日に
予定している駐屯地創立記念行事の訓練であり、
5日はこの「本番」として、午前9時より12時まで駐屯地で、
戦車、火砲、小銃、機関銃を空砲で発射。他に小型・
中型のヘリも参加するとの返事でした。空砲と言っても、
着弾音がしないだけで、発射音については、実弾砲撃、
実弾射撃となんら変わりありません。この湯布院盆地は
演習場ではありません。私たち町民が日々を安心の中で
過ごしたいと考えている暮らしの場であり、小さな湯布院盆地の
中でこのような戦闘デモンストレーションを大音響と
ともに行うことは、あまりに非常識、かつ地域住民に
対する配慮を欠くものであると言わざるをえません。

 また盆地内の駐屯地上空での、戦闘をシミュレーション
したヘリの低空飛行は危険であり、創立記念行事とは言え、
このような危険を冒してまでこれを行うべきではないと考えます。

 この戦車や機銃による駐屯地内での空砲砲撃、射撃については、
毎年、秋の湯布院駐屯地記念行事の度に行われており、その度に、
町民や観光客から、驚きとおびえる声が上がっていました。

 しかし、今回のように、予行訓練においても、本番同様に戦車や
機銃の空砲を撃ち、ヘリの低空飛行による戦闘デモンストレーションを
行ったのは、恐らくこれまではなかったはずです。

私たちはこのような形で、自衛隊による盆地内でのヘリ訓練や、
空砲砲撃などが恒常化しつつあるのではないかと感じたいへん
危惧しています。

 自衛隊は「共存共栄」という言葉をよく使ってきました。私たちも、
個々の自衛隊員の方々とは本当の意味での「共存共栄」を目指したいと
考えています。しかし、この「共存共栄」ということは、
基地周辺に暮らす私たち住民が、どんな演習や訓練、騒音にも
我慢し堪え忍ばねばならないということではないはずです。

「ここまでは耐えられるが、これ以上は耐えられない」という一線を
お互いに確認できなければ、ひとつの同じ地域での「共存共栄」など
あり得るはずもありません。

よって10月5日に湯布院駐屯地創立記念行事において予定している
戦車等の空砲発射や上空でのヘリ飛行は中止するよう、
湯布院町から自衛隊に要請してくださるよう求めます。

                  2003年10月3日
米軍基地と日本をどうするローカルネット大分・日出生台

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