4回目の移転演習後のラングレー指揮官との会談(要旨)

2月9日 15時〜16時15分
参加者・衛藤、浦田、遠入、飯室

ラングレー:演習の責任者といたしまして、住民の方々との交流は大切だと思います。今日直接お会いできることはそれなりに意義のあるものと思います。皆さん方がそれぞれご家庭や友人の安全あるいはその福祉についてご関心を持っておられることと思います。そして今日はその地域社会の代表としてお見えになった。私もその代表のために時間を取ったわけであります。海兵隊の行動などについて誤解などあれば、解ければと思っています。手紙を受け取りましてその抗議の面についてもよりよい理解を得る対応という方法というのをこのような場で協議できればと考えています。そういう意味でご質問があればしていただきたいと思います。

住民:忙しいところありがとうございます。ラングレーさんも言ったように、私たちは地域の住民の代表として、日出生台演習場であなた方が演習することに反対の思いでいます。私たちのそうした思いを是非ラングレーさんに理解していただきたいと、そういう思いで今日やってきました。
一つづつやっていきたいと思います。

質問@ 日出生台での過去4年間の米軍演習と比べたときに、今回は、砲門,日数が増えたのに、発射弾数は減りました。これはなぜですか。

ラングレー:私たちは演習の一定の成果、ある目標をもってやっている。従って、それは必ずしも数とか日数とかで計れるものではない。演習の中味で判断するもので、年によって変わることがある。作戦毎に到達度の測定というか量的な面からいえば変わってくる。もちろん演習日数とか発射台数、それとの到達度の相互的な関係はそれはあります。砲兵中隊と言うのは6つの砲とそれぞれ人員が定められ、今回のように6つあれば、4つより効率的になるということです。
 35日というのは、かつて沖縄であったのと同じです。先程申しましたように35日と言うのがあって、1年間に4つの移転演習あって例えば王城寺で8日、矢臼別で10日、富士で8日そして残りの9日を日出生台というふうに考えています。
 私が来たときには  昨年は休みの年でありまして・・手紙を読みまして地元の懸念というものを知りました。要求などについて要望をできるだけ考慮したということですけれども、我々としましても政府から指令が出ておりまして、また条約に基づいて・・を確立するということ、関連質門してもいいですか

住民:過去4年間、兵隊の数は同じでありながら、砲が2門・車両が10台増えました。今回の方や車両の数というのが人員に対して1番効率的なんでしょうか。

ラングレー:大砲が増えた分だけ車両が必要だった。追加の砲を支援するために車両が増えている。残りの車両ですけれど演習場内において訓練している砲兵中隊の適切な支援を確保するためのものです。また、それとは別に道路における警備などのために用いられています。例えば安全な環境をつくるためのもので

住民:220人に対して6門というのが最も効率的なものですか。

ラングレー:今の質問に対する回答ですが、砲兵中隊が配置されるときは通常6つの砲を置いています。過去の司令官も砲を持ってきていますけれども4つの砲になりますと、責任を分かち合うことになりまして、結果としてはどういうことになるかと言いますと各人別になったときより発射数が増えることになります。
 6つの砲を実施した方がより効果的に定めた錬度に達することができるということです。それを証明しているのが、6つの砲を使ったことにより射撃時間、射撃数なども前年度に比べて少なくなっております。そして、先程も申しましたように我々はその錬度レベルというのは撃った数によって決められるものではないことをお伝えします。では具体的な話しを、例えば6との砲があった場合、各砲が定めた煉度に5時までに達した場合は、そこで5時に終了させることになります。しかし、4つしかない場合、5時に錬度に達したとしましても、残りのチームリーダーが余っているわけですから、まだもう少し訓練をということを考えますので、結果としてそれ以降になるということです。

住民:今後人数が増えない限りは砲が増えることはありませんね

ラングレー:砲兵中隊の移転演習に関しては、最大で6つの砲で行っています。

質問A 北海道矢臼別では、発煙弾、照明弾などを使ったようですが、今回日出生台で使用した砲弾の種類をすべて教えてください。

ラングレー:こちらで使った砲弾というのはHD高性能弾薬だけ使われています。何に基づいたかといいますと地元の規則及び条件そしてその規則によって承認されたもののみを使用しています。これは自衛隊と同じものです。

住民:今後日出生台演習場で発煙筒、照明弾などを使うことはありませんか。

ラングレー:先程申しましたように何に基づくかということは、地元のその場所の規則に基づいてやっております。将来のことはわからない。
 今回は、地元の市長からもATを使用してくれとの要請がありましたので、AT今回はのみをだけ使用しました。

質問B 今回の訓練において、ゲリラ対応訓練、NBC訓練を行ったのですか。

ラングレー:NBC訓練ですけれども、行ったのは防御の面に関するもので、即応体制の基準に基づいて隊員は大量破壊兵器、生物兵器・化学兵器から自分を守ることが求められています。そのため、この演習場で行ったのは、マスクを付けるための訓練、マスクを付けるということを示すためのシグナルを送ったと言うことであります。それらの攻撃があったことのシグナルは行っていません。

住民:音を出して合図したか。

ラングレー:叫ぶとかそのようなジェスチャーでマスクを付けるというシグナルを送った。

住民:NBC訓練だけを行ったのですか

ラングレー:そうです。それが日出生台におけるNBC訓練のドリルの一環となっています。

住民:そのNBC訓練と言うのは、マスクを付けたりはずしたりという訓練だった。

ラングレー:たまにスーツを使うことがありますが、それは高価ですので沖縄に置いてあります。そして、そのスーツの代わりというかシュミレーションする代わりにジャケットを着ることもあります。

住民:マスクを付けて、洗浄する訓練、水をかけて洗い落とすという訓練はしなかったですか。

ラングレー:ここではしておりません。矢臼別では行いましたが、そうゆうことは多くは沖縄で行っており、ここ日出生台では砲の訓練を行っています。

住民:関連して、具体的な質問ですが、2日目1月27日午後3時以降全く射撃せずに、終了の合図は午後9時ジャスト、これはどういうことですか。

ラングレー:エンドマークというのは訓練終了のことを意味しているのだと思うが、それ以後は行わないということです。そしてそれらのエンドシグナルを出すときと射撃とのギャップというのは、いくつかの状況があげられます。その一つの状況は具体例としましては天気によって安全性が妨げられたということがあります。つまり、着弾などの観測をしていて すべきなのですが、悪天候のため行動ができないので待つということがあります。それが1時間待ったりもっと長くなったりという場合があります。ですけれども午後9時になったら止めたと言うことがありましたが、これは規則に則っとっており、また地元に9時には止めると言っておりますので止めております。そして、これは先程は話しがあったのですけれども、野球における雨による延期に似ております。雨が降っても人々は観客ですけれどもまだ残っている、ですけれどもそれは雨が止むのではないかと期待して残っているんですけれども余り長すぎると審判の方で、もう止めるということになって翌日ダブルヘッターなどで処理することになっているので、これに似てるんじゃないかと思い具体例としてあげておきます。また、別の状況としましては撃ったときに中隊長の方がある錬度に達していないと判断したときには、そこで一旦中止しまして、その戦術などについて見直して分析いたします。そして、その修正例えばこうすればよくなるということについて分析の結果、実際に撃たなくていいというのであれば、それで修正いたします。ですけれども修正して撃つことが必要であれば当然撃ちます。そしてこれも同様に1時間であったり何時間にもわたったりすることがあります。

住民:いつまでも話したいが、何時までいいですか。
ラングレー:1時間の予定だが、最後まで話したい。

質問C 今回の訓練のおいて、自衛隊との連携はどのように行われましたか。
ラングレー:今回の演習について、自衛隊との連携についての質問ですが、自衛隊には任務を安全に実行するため、また、即応体制向上目的達成のため、多方面で支援を受けています。具体例としましては道路の除雪を行って車両の安全な環境を作ること、また、砲座においても安全性を見ていただくとか、そのような支援をいただきました。

質問D 155ミリ砲以外に、他の武器を使っての訓練はどのようなものを行いましたか。公開訓練の際につけていた胸の銃やナイフを使用しての訓練も行ったのですか。

ラングレー:155ミリ以外の使って訓練したかという質問なんですけれども、答えから申しますと、いいえ行っておりません。着用することも訓練の一環ですからつけていましたが、発射したということはないです。

質問E 日出生台での訓練は、どこか外国の特定の場所を想定しての訓練として行われたのですか。

ラングレー:次ぎの質問ですが、第3海兵遠征群・・我々の責任というのはアジア・太平洋における有事の対応でありまして、当然第1の任務というのは日本の防衛であります。しかし、先程も申しましたようにこの地域の有事に対応するよう求められております。

住民:特定の外国を想定した訓練を行っていませんか。
ラングレー:結論から申しますと、特定の想定国はありません。ただ、いかなる状況、気候とか厳しい環境においても対応することが求められています。

質問F 29日11時に黄色の回転灯をつけた車が入り、11時半終了のサイレンが鳴りました。その後13時に赤十字マークの車が入り、15分ほどして出て行きました。その日、いったい何が起きていたのですか。

ラングレー:黄色のライトというのはレッカー車だと思います。レッカー車が来たというのは車両がつまったとか、車両を排除したものと思われます。赤十字の車両、これは患者輸送の訓練であります。実際には患者は発生しておらず、非常に安全に訓練を終了しました。赤十字の車両が入っていたと思いますが、それはその訓練の一環で、例えばその場所から患者が発生した場合どれくらいの時間で戻って来れるか測定するものです。

質問G 日出生台演習場の地元3町と大分県より日曜日の砲撃について自粛要請が出されていましたが、米海兵隊はこの要請を聞き入れず、2月1日、日曜日に砲撃を行いました。福岡防衛施設局は、この地元から出された要請を「今回の訓練前に英訳し、米軍に渡した」と答えています。
・ この地元自治体からの要請の内容を承知していましたか。
・ この要請を無視して日曜日に演習を強行したのはなぜですか。
・ 受け取った文書のコピーを見せてください。

ラングレー:日曜日の射撃についてですけれども、これは、由布院町の佐藤町長と話しまして、町長の方から直接話がありまして、反対する方々がいること、また、残りの人々の安全も考えて、また観光客も含めているんですけれども、通常2月1日の日曜日には来られるので止めていただきたいと話しがありました。そして中佐の方からから回答したのは、それは難しいんですけれども全力をつくすということであります。なぜ難しいかと言いますと、それは先に申しましたように錬度のある程度の錬度まで達しなければいけないというからです。その背景には時間も余りないということです。しかしながら、我々は結果として、その昼間の射撃は中止しました。それは何故かと申しますと、錬度がかなり上のほうにありましたので、この昼間の方を取りやめても大丈夫であろうと判断したからです。ですかれどもそれは当然要請があったことを踏まえてのことです。ですけれども夜のほうは錬度がちょっとあまり高い状態にありませんでしたので最低限の数だけ撃ったということです。

住民:日曜日に撃たないでほしいというのは、佐藤町長から言われたのが初めてですか。

ラングレー:佐藤町長のほうから要請がありました。佐藤町長からは“自粛”というのがありましたが、“書簡”の方では“全くしない”というのがありましたが、私の方では運用とのバランスを踏まえた考えということが結果として表れています。

住民:その前に、防衛施設局を通じてこの要請、日曜日に撃たないでという要請がきていないか。
ラングレー:施設局を通じて地元の人々が夜間演習について懸念しているということは聞いております。当初の会議におきましては、夜間演習についいての話しはありました。しかし、実際問題としましては日数が限られていましたので夜間射撃をしました。そして、こちらに来たとき、地元の市長と協議したときに、日曜日の射撃についての要請について、どのような状況かということについては確信をもって感じたということがあります。

質問H 毎年、米軍演習終了後に行われてきた米軍の集団外出(研修)について、過去4回は報道機関にもその日程、行程を公表してきたのに、5回目となる今回は、外出情報を公開しませんでした。防衛施設局によれば、「これは米軍の意向」とのことでした。今回、外出情報を公開させなかった理由をお答え下さい。

ラングレー:ガイドについてですけど、こちらの方は新聞で読みました。そして、海兵隊に渡したのは私でありますし、私の責任であり申し訳なく謝罪したいと思っています。そして、ガイドの中でローカルネットが積極的に海兵隊の不適切な行為を探して追及するなどということについても、このことは申し訳ないと思っています。しかし、これは過去の資料からみて作ったものでありまして、私の意図したことは海兵隊に紳士的に振舞うよう、そして、海兵隊にとって責任ある振る舞いをすることを求めたものであります。それらのことは削除してあります。
 記者会見でも話しましたが、これは私の責任でありましてローカルネットが過去に海兵隊のことについて懸念していたことがあったということは、過去の資料からも、過去の資料をもとに作ったと思います。過去の資料をもとの作りました。そして、ローカルネットがしていないその行為について非難したとの文言については撤回しています。
 先程も言いましたように、ローカルネットが海兵隊の不適切な行為について自ら求めて、それを捜して新聞か何かに出そうとしているということについて、ということは撤回すると言うことですけれども、本来何を書きたかったかといいますと、先程申しましたように海兵隊にとって責任ある紳士的な態度で行動するよう求めた物で、今回のこの特定の団体の名前については出すべきではなかった。
 我々は地元の人々の話しについても、もし仮に現場で海兵隊員が問題を起こしておれば当然に私のほうに報告されるべきであり、報告されるべきだと考えています。ですけれども、私がしようとしているのはお互いに理解を深めることであります。それはあなた方が訓練に反対していることとは関係ないことであります。なぜなら、それは立場によっても、立場に拘らないかといいますと、それはあなた方は地域の人々の声であるからと考えています。我々は現在着ている征服を着るというのは人々、市民の権利と自由を守るということでありまして、その権利の中に主張などがあります。そして私が思うには、この主張ということはいいことだと思います。なぜなら、自由の国でありますし、懸念があればそれを言うことはまたいいことだと考えています。そして今回直接このように話し、懸念について聞くことができてよかったと考えています。これを踏まえまして、今後の司令官にも報告、そして現在の部下にも伝えます。

住民:今回外出日程を公表しないようにと言うのが米軍からの要請だったと聞いたのですが、どういう意味からか。

ラングレー:情報については6日に提供しました。何故6日かと言いますと、いつ海兵隊員がいつ出られるか決められる最後の日が6にちでした。その日まで確定できませんでした。何故かと言うとその日まで悪天候が続いていましたので、天候によっては輸送を取り止めることもありますので、確定ができなかったということです。昨日は晴れていたので輸送任務を行いました。もし仮に昨日も雪が降ったり天候が悪くなったならば、その輸送任務はおそらく中止してでしょう。ただ、結果的に晴れていたので輸送の任務を行っただけです。そしてまた、なぜ公表しなかったかということは、悪天候と言うことがありまして、また、その日に行うと確定しまして、その日に天気によって延期せざるを得ない場合、誤った情報を出したということになりますので、幅を持たせたと言うことがあります。そして、私の第1の任務というのが安全に物資を港に運ぶということでありまして、そういうことであります。
 そしてそのために第1の責任を全うするために輸送において兵、砲を動かすことは認められないと言うことがあります。それは例えば隊員の安全なんですけど、充分に休養を取っていないのに輸送の任務にあたって路上で事故を起こすことなどのことを避けることがありました。
 安全のことに関しましては
 私の個人的な考えなんですけど、日本はもっとも安全な国の一つと考えています。そして現実に局の方もいますし、また大分警察の方もおりまして、それが回ることによって海兵隊が誤った行いをしないことなど確保できております。その一方でまたあなた方のようなグループの方がおり、そしてその情報が入ってきますので適切な行動がとれるように更に対策が取れるようになります。

住民:だけど、自治体・地元の町には何日に外出しますという情報を流しており、この情報は公開しないようにという但し書きをつけて流している。ということは、既に確定、予定は確定していて情報をそこでとめたわけですね。

ラングレー:2月6日に町のほうに出して・・

住民:2月6日は報道機関では

ラングレー:報道の方々は、例えば特定の日を具体的な日を その日だと言うことで幅を持った形でなく、この日だと言うことを求めたのですけれども隊長のほうとしては条件があって、いろんな要因があって変更する可能性があるので、それはその日と言う特定は出来ませんでした。6日までには気候の条件が・・・何かを伝えなければならないと思い幅をもたせ、予定を連絡したわけです。そして、先程申しましたように昨日もし天候が悪ければ今日の自由外出はキャンセル、中止されたと思います。

住民:6日に流したのはマスコミに対して流したわけです。その前に自治体に対して流している。その時その文書に公開しないようにとしたのは今回が初めてです。

ラングレー:はっきりするまでは言わないでくれと言う但し書きをつけて知らせた。天候などの加減で変わる可能性がある。
 過去においては30日を越える滞在があったと言うことだが、今回は地元の懸念もありましたので滞在を短くした。短くしたことによって自由外出及び輸送業務を同時に行わなければならなくなりました。ですから、当然輸送業務の方に優先順位がありますので重点がおかれ、そちらを優先して行っているのです。
 市にも当然暫定的なものを渡してあります。受け取った市としても暫定的なものであることを理解しています。そして隊長の考えとしては先程もありましたように、暫定的なものであれば公表するのはよくない、先程も言った話しが違うと言うことになりますので、そして隊長の考えとしましては市には暫定的なものを渡した、それは市としても準備する時間が必要であろうと考えたからです。市としても先程言ったように幅があるということを、完全に決まっていないと言うことを理解した上でのことです。ですけれども、隊長の考えとしては一般にこの日であると断定してしまうのはよくないと考えて、確定するまで待ったほうがよいと考えていたのです。

住民:通訳の方に確認したいのですが、先程この文書の特定のグループを評価して、非難しているような部分については不適切であった、謝る。本来は賛成派であろうと反対であろうと意見を尊重すべきであり、この表現は不適切であった。というのは我々は住民の権利と自由を、その自由の中には表現の自由もあるのだから、演習反対という表現も含めて尊重されるべきだと言うことですね。

ラングレー:ローカルネットについては、何か不良集団のような表現のある部分は、自由の国において表現の自由と言う点からいえば、適切でなかった。それは削除されるべき表現であったということです。

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