今年も台風に祟られた

第8回(02年)飯田高原ブルーグラスフェス


今年のフェスは、またまた台風に祟られて、集会所でのインドアフェスとなりました。

これで5勝3敗です。うーん、勝率が悪いなあ・・・。

金曜(26日)の夜、台風の風が残るなか、わずかの期待を持って風の丘に向かいました。氷を買いに行ったり、看板を車に積み込んだり、バンジョー弦の交換をしたりしていたら、いつの間にか、9時半になってしまい、(ありゃ、これはまずいな)と思っていた矢先。亀田さん(風の丘のオーナー)から電話。「あれ、まだ家にいたの。早くおいでよ。作業ができん!」。

そうなのです、入場札に穴を開けて、紐を通すという作業があるのです。その札は、木曜の夜、阿部ちゃん(ログキャビン・ボーイズ、ドブロ)が仕事の後、深夜2時までかかって焼き印を押してくれたものなのです。

風の丘に到着すると既にみんな、宴会終わって一段落といった面もち。さっそく作業開始となりました。

紐通し作業も終わり、野外でやれるかどうかは、明日の天気をみて最終決定ということで、その夜は、ほどほどで就寝となりました(それでも、寝たのは、午前2時)。外は激しい風と雨の音が続いていました。

土曜(27日)の朝、相変わらず、風と雨の天気です。天気予報では午後には雨も上がるとのこと。しかし風が強いのはたまりません。9時半、最終決定は、インドアフェスとなりました。さて準備です。私は、いつものように案内板の設置です。作業の合間に少しずつ雨は弱まってきました。降ったり止んだりの不安定な天気。これでは野外では無理でしょう。

昼食のため、集会場に行ってみると、ぼちぼちと、出演バンドの方々が到着しています。久しぶりの再会の挨拶。懐かしい顔、顔、顔。毎年嬉しく思うのは、各地からやってくるバンドの方々との再会です。皆さん、それぞれ、親しく声をかけてくださるので、こちらも、「ああ今年も、やってきてくれたんだなあ」と、しみじみとした気持ちになります。同窓会のようでもあって、新たな気持ちで1年ぶりにそのバンドの演奏を聞かせていただくのは嬉しいものです。バンドのカラーというのは確かにあって、同じ曲でもバンドによってまるで違うアレンジでの演奏。そんなところを聞かせてもらうのも面白いものです。

午後4時、まだあまり人は集まっていませんが、定刻どおりのスタートとなり。演奏が始まりました。

聞きごたえのあるバンドが多く楽しめました。そして今年も、女性パワー爆発といった印象でした。若い女性のプレイヤーは出てくるのに、どうして男性は、若い人が出てこないんでしょうか。年々、みんな老けていくばかりです。これでは本当にいけません。若い男性プレイヤーの登場を期待したいところです。

で、フェスですが、インドアというのも、なかなか良いものです。とてもアットホームな雰囲気を感じました。そして、バンドも観客の皆さんも、実にマナーが良い。大したトラブルもなく、ほぼ定刻どおりにプログラムの進行が出来ました。トリのハッチャリーズの演奏では、カントリーダンスチームがステージの前で様々なステップを披露。会場は一体となり、異常な盛り上がり状態となりました。

終了は、既に午前0時に近かったのですが、熱気冷めやらぬ状態で、おきまりのジャムや宴会の輪があちこちに出来、この頃には雨もすっかり上がって、ときどきは星も雲の間から覗けるような状態となっていました。生演奏をバックに午前2時過ぎに、私も眠りにつきました。


今年のゲストバンド、TODAYはさわやかな印象を飯田に置いていってくれました。古里なおみさんの澄み切ったボーカル。そのへんのプロなど足元にも及ばないでしょう。From A DistanceやWater Is Wideでのしっとりとした歌声にはしびれました。

橋岡さんの、ツボを心得たようなドブロのバッキング。うちのバンドのドブロの阿部ちゃん、はっとした顔で聞きほれておりました。

辻さんのバンジョーといい、佐藤さんのマンドリンといい、うるさくないバッキング、それでいてはっきりとした音。うーん、これがなかなか出来ないんですよねえ。すごいバンドです。コーラスも実に綺麗にハモります。そして忘れてはならないのが、橋岡さんの娘さんキミちゃんのベースです。小学校6年生とは思えません。的確なビートでしっかりと音を刻みます。いやはや、なんともすごいバンドでした。

お馴染みの方々の演奏の、毎年の音の違いなどを聞かせてもらうのももちろん楽しいのですが、こうしてゲストバンドの演奏を聞けるというのは、九州近辺を離れると、ほらこんな音のバンドがいるんだよ、と教えてもらえるようで、たとえ赤字を出しても、ゲストバンドの招待はぜひ続けていきたいと思いました。


日曜の朝は、午前9時からのスタート。前夜の疲れが出るのか、土曜の夜に比べるとパワーダウンの感はいなめません。それでもトリのウィンディローズ。毎週かかさず練習している成果でしょう。とても良いステージでした。

午後2時前に無事、すべてのプログラムを終了。外は炎天下。暑さのなか、満足感と、ちょっとした寂寥感を感じながら、片づけ作業を終え、今年も無事に夏フェスを終えました。


参 加 バ ン ド
グラス・ランド        大分市

ホーミーズ        日田市

J.D.ハートフォード    滋賀県

REAL BAMBOO BROTHERS    名古屋

のはら・トッパーズ    九重町

オーロラ探検隊        鹿児島市

カントリーキッズ    長崎市

ウインディ・ローズ    大分市

グラスホッパーズ    長崎市

マンプレ・ファミリー・バンド 福岡市

ログ・キャビン・ボーイズ   九重町

ハマグラー     北九州市

トラベラーズ     山口市

サウス・バウンド 大分市

スティック・アラウンド 大牟田市

メンフィス     北九州市

アーリー・タイムス 大分市

デッド・ヒート     鹿児島市

ハッチャリーズ     久留米市

山口ブルーグラス・ファミリー 山口市

ゲスト TODAY      神戸市



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