第二回飯田高原ブルーグラスフェスティバル報告
麻生 弘
大成功で終了する事が出来た昨年のフェスのムードをそのままに、行け行けムードで迎え
た第二回飯田高原ブルーグラスフェス。今回は会場を「風の丘」という昨年の場所とは目と
鼻の先にあるロッジに変更して行われました。
考えてみると我々は実に会場には恵まれています。昨年の「カナディアン・ヴィレッジ」
も今回の「風の丘」も筆者のバンドメンバーの経営するロッジです。
風の丘のロケーションは抜群です。なだらかな草原の丘の上、ステージ後方には九重連山
の山並みが望まれ、ステージ正面の奥にはログハウスが二棟、その奥は森が広がっているの
です。とにかくブルーグラスフェスにこれほどぴったりとマッチした場所もそうそうあるも
のではないでしょう。
初日24日の午後4時スタート・・・、のはずが今年も準備が終わらずてんてこまい。
ようやく4時半頃キックオフ。最初は我がログキャビン・ボーイズ。ところがマンドリン
担当の長尾氏(前回の会場、カナディアン・ヴィレッジのオーナー)は時間ぎりぎりに駆け
つけ、ベース担当の亀田氏(風の丘オーナー)は姿が見あたらないのです。準備作業に追わ
れていた亀田氏をやっと見つけだし、チューニングする間もなくもう演奏は始まっていまし
た。結果はひたすら走りまくって演奏終了。あー恥ずかしい。来年のキックオフは別のバン
ドにしてもらいましょうね。
続いては、北九州市からの家族バンド「なごみの時間」。本間家のアットホームな雰囲気
がそのまま伝わってくるような、ほのぼのとした演奏。家族でやれるっていいですね。
日田市からの加藤&フレンズはメンバーが揃わず、加藤氏以外は寄せ集め。いつもの雰囲
気とはちょっと違ってジャムバンドの様相。来年はきちんとバンドメンバー揃えてね。
そして、子供たちのための時間。会場の子供達にもステージを開放して歌ってもらおうと
いう趣向。おじいさんの古時計のコーラスどうでしたでしょう?出来れば事前に時間を取っ
て少しでも練習をしておけば良かったでしょうか。でもなかなかかわいいコーラスでした。
続いての楽器ごとのピッカーズ集合の演奏。バンジョー、ギターは人数不足、はらはらと
させましたが(えっ、はらはらは私のバンジョーだけって。ほっといてください)、マンド
リン、フィドルには思いの外、人が集まりました。これも事前の打ち合わせがちょっと不足でした。
北九州市からのフォア・ローゼズ、熟年バンドの良さを感じさせてくれました。円熟した
演奏っていいですねー。
中島絵美&上尾光邦、絵美嬢のマンドリンに上尾氏のギターが絡む素晴らしい演奏。会場
も静まりうっとり。
そして福岡市の遠藤商会、メンバーが足りず助っ人が入りましたが、ベースの遠藤氏を中
心にいつもながらのよくまとまったプレイを聞かせてくれました。
さてさて、本フェスの実行委員長である山本氏のサウス・バウンド、昨年は山本バンドと
いう感じでしたが、今年はこれぞサウス・バウンドというようなバンドのカラーが出てきて
よく練習してるなーと思わせてくれました。
おまたせしました、中島シスターズです。新しいCDからのオリジナルを中心にしっとりと
聞かせてくれました。すごかったですね。
大牟田市からのスティック・アラウンド、ここは昨年以上にぐっと腕を上げコーラスも演
奏も申し分無し。選曲もいいですねー。
熊本からの東&江藤バンド。ブルーグラス・バンドばかりの間にこういう演奏が入ると実
にいいものです。コーラスも演奏も手慣れたもの、長年のコンビで呼吸もぴったり。
大分市のアーリー・タイムス。メンバーの転勤などでベースとマンドリンがなかなか固定
しませんが、不動メンバーの上尾氏(G)、伊延氏(Bj)のテクニカルなプレイに助っ人の本
間氏(Md)もなかなかのプレイを披露して会場を沸かせていました。
続いては飛び入り、福岡市のパーのお二人(パープルヴァレーのメンバー二人)。同じギ
ターとマンドリンでも今度はかなりジャズっぽい演奏。のりのりの演奏。なかなか良かった
です。
はるばる長崎市からのサウス・ウィンド。お名前を聞きそびれてしまったのですが、ギタ
ーとマンドリンのご夫妻を中心に優しい雰囲気が感じられるバンドでした。ステージのご夫
妻をじっと見つめている娘さんたちの姿が印象的でした。
久留米市からのハッチャリー・マシーン・バンド。相変わらずのパワフルなプレイ、よく
まとまったコーラス。40過ぎて19歳年下の奥さんを最近もらったというギター担当の富
松氏、今年のボーカルは力が入っていました。途中で奥さんをステージに上げて花束贈呈も
あり、やたらとヤジの激しいステージではありました。
そして、中島ファミリー・バンドです。何も申すことはありません。会場の観客も演奏に
ききほれていました。とにかくうまいの一言でした。もう、すごいんだから全く。
10時過ぎのフィナーレは「I wonder」と「Foggy 」のジャム。ステージが壊れそうな
くらいの演奏者が集まり、大盛況のうちに初日のプログラムは終了。
会場には深夜までジャムセッションの音や、宴会の嬌声が響きわたっていました。
明けて25日は朝9時半、まだキャンプサイトで寝ぼけ眼の人たちを尻目に定刻のスター
トとなりました。
アーリータイムス、東&江藤バンド、サウスバウンドと続き、ハッチャリー・マシーン・
バンドはメンバーが半分帰ってしまっていてアーリータイムスのメンバーが3人助っ人で参
加(ハッチャリー・タイムスですね)。それにしても上尾氏のマルチプレイヤーぶりには驚
かされます。昨年はサウスバウンドの助っ人でバンジョー、今年はハッチャリー・タイムス
でマンドリン、先日のミニ・コンサートではドブロ、メインのアーリータイムスではギター
と何でもやれて、しかもどれもうまい。こういう人っているんですよね。
続いての中島美砂バンド、大分ゴローショーといった雰囲気で会場は笑いの渦。サザエさ
ん、良かったよー。
名誉挽回の場を与えていただいた我がログキャビン・ボーイズ、昨日よりはましな演奏が
出来、一同ほっと胸をなでおろしました。今年から初参加のフィドル担当、平林直美さんは
フィドルを始めてまだ2カ月ですが、練習の成果を披露。今後が楽しみなメンバーです。
抽選会、子供のど自慢大会で昼のひとときのあと、中島ファミリーバンド、アーリータイ
ムス、サウスバウンドの3バンドが演奏。
フィナーレのジャムは「永遠の絆」。ステージ前で尻を振って踊る亀田氏の姿が会場を笑
わせなかなか愉快なフィナーレでした。
今回も地元、九重町の方々のご協力のおかげもあってこれだけのことがやれました。感謝
の気持ちでいっぱいです。
入場者は昨年よりやや少なく200人程度でしたが、フェスの形も出来上がってきたと思
います。来年はもっと多くのバンドの参加を期待したいところですし、本音を言わせてもら
えば2日目はもっといろんなバンドに残って演奏してもらいたいと思います。
また、バンド参加される方々はぜひ事前のエントリーをきちんとやっていただきたいと思
います。今年も締め切りぎりぎりになっても、エントリーがはっきりしないバンドが多く、
スタッフ一同苦労しましたので、その辺どうぞよろしく。
会場もとても素晴らしい所ですので九州内だけでなく、遠方からの参加をぜひお願いした
いところです。
来年も夏の高原フェスやりますので、皆さんまたよろしくお願いします。
この勢いで大分冬フェスの計画も進行中ですので、その際には皆さん参加をお願いします
。
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