支部長就任に当たって  
           (8765番) 加藤 英彦

 日本山岳会東九州支部は昭和35年に全国で16番目の支部として発足しました。その間20、30、40周年と回を重ね昨年11月に支部創立50周年の記念事業を成功裡に行ったことはまだ記憶に新しいところであります。

今日までの51年の間に支部長は 初代・永井清一氏(S35年〜S39年)、二代目・野口秋人氏(S39年〜S62年)、三代目・梅木秀徳氏(S62年〜H11年)と僅か3人の支部長の歴任をみてきたのであります。

しかるに 今回も梅木支部長が当然、終身支部長として読けていくものと思っておりました。

ところが 総会を前にして突然支部長を交代したいという申し出がありました。今回の役員改選を前に、私に次期支部長をという提案でした。まさに指名された事となりました。支部長という重責を引き受けるにあたって私より他に適任者がいるのではないか、諸先輩の方がいるのではないかと思いました。しかし指名されたものを断るわけもいかずに今回その重責を引き受ける気持ちとなりました。

昨年の50周年記念事業は支部が結束するに大変有意義な事業であったとおもいます。が、それでも正会員の45%に当たる30名の方は何の協力もありませんでした。

そこで会員の皆様への提言です。「自分はどうして日本山岳会に入会したのか」という事を問いたいと思います。

原点にかえって、入会当時を振り返ってみてください。入会するにあったては入会申込書に記名しその中に山歴を書き入れたはずです。紹介者2名がないと会には入れません。貴方の入会申込書には2名のかたの紹介者が書かれていたはずです。何よりも皆さんは希望に満ちてこの会に入会してきたはずです。一つの高尚な趣味の会の門をたたいたはずです。しかるにいまでもその当時の気持ちを維持できていますか。

要するに自分の山に対する気持ちをいまでも持ち続けていますか、ということを問いたいです。自分が会に入っている意義を問いたいのです。原点にかえって考えてみてください「自分がなぜ日本山岳会に入っているのか」を。

さて、現在会は大きな問題をかかえております。皆さん毎月届く会報「山」をご覧になっていると思います。

その1)会の法人化という問題です。3月12日行われた通常総会において会は「公益法人」を目指すという決定がなされています。新しい名称は「公益社団法人日本山岳会」として平成24年4月1日スタートすべく今後準備のための事務手続をすすめていく方針のようです。従ってその一支部である我々支部員もその趣旨にのっとる型での意識をもって行動したいと考えておいて下さい。会としての理念は変わらないと思いますが、変わっていく部分もあるところです。特に会計面で変わっていくようで現状での助成金制度も大きく変わっていくようです。詳細に渡っては今後の会合等で伝達されるものと思います。皆さんにもそのつど報告できると思います。

その2)「山の日」制定の件です。これはすでに各種山の団体とも連携をとって山の日制定プロジェクトを発足させています。国民の休日としての「山の日」制定に理解しその運動にすこしでも関わっていくことにご協力ください。

その他「会友制度」についても各支部で討論されているようで、本部でも統一された形が検討事項のようです。見守っていきたいとおもいます。

次に支部内部についてです。

梅木支部長におかれましては24年間という長い間ほんとうにご苦労さんでございました。そして支部長交代とともにコンビを組んでいました西孝子常任委員(事務局)も退任です。それと副支部長2名、監事2名という会のトップの役員の方々の大幅な交代です。西事務局長は梅木支部長より長く、三十数年という長い間の事務局のお勤めでした。まさに支部の生き字引といった存在でした。

そこで会の今後の新役員人事についてですが一任されて私なりに考えてはおりますが詳しくは次号の会報にて発表いたします。ただ常任委員(事務局)については会を熟知しており実績のある飯田勝之会員におねがいしました。

「月例山行」は従来どうりの形で続けていってよいとおもいますが、計画書を作っての山行を最低でも年1回は必要とおもいます。合宿形式の山行が必要でしょう。

「支部報」については内容は従来どうりでよいと思いますが、印刷・製本を外注にしたらどうでしょうか、予算との関係になると思います。

その他様ざまな問題が生じるとおもいますが、新役員にて会談をかさねながらの解決です。

さて今度の交代から最初に取り組む大きな行事のおねがいです。

第15回植村直己冒険賞を受賞された栗秋正寿さんの講演会を企画しました。こういった講演会はさきほど申し上げた本部のめざす「公益社団法人」の行事の一環です。7月9日(土)午後2時よりコンパルホール文化ホールを予定しています。詳細は後日お伝えしますが新体制になっての初めての企画です。みなさまのご協力、そして結束をおねがいします。

つぎに青少年登山教室です。これは従来どうりで7月24日(日)です。今年は10回目となります、何か記念となるような行事をとかんがえております。

支部の活性化についてはいろんな行事を企画することで参加者の増加を図っていくことで進めて行きたいと思っています。

まだまだ様ざまな事で会員皆様方へのお願いすることがあると思いますがそのつどご協力よろしくおねがいします。今後とも支部の活性化を図るとともに支部員1人1人の意識を高め支部としての結束をお願いするしだいです。

なにしろ24年ぶりの支部長交代です。なにもかもいたらないこともあろうかとおもいますが今後ともよろしくお願いします。

以上簡単ではございますが新支部長就任のご挨拶といたします。
 

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