海軍電測学校練習生始末記
矢野まさなお

いわゆる「戦史」と称する出版物で、「海軍電測学校」なるものが取り上げられたことを、私は見たことがない。そのような理由から、本書がこの学校の存在していたことや、草創期の実態を明らかにすることは、極めて意義のあるものと信じたい。
                     「出版にあたり」より抜粋

昭和十九年、神奈川県藤沢市に存在した海軍電測学校第一期練習生だった筆者の軍隊生活を記した作品。過酷な軍隊の実態と、そこに生きる若者達の青春を描く。特に昭和20年3月18日の第一回大分空襲の洗礼を受けた筆者が、体験者として大分県・市民各位にお伝えする渾身の報告書。価値ある一冊です。是非ご披見を乞う。

大分市の晃星堂書店で販売中
電話:097-533-0231

2006年8月25日発行
定価:2,500円+税
A5判:204ページ

  目  次
レーダーのメッカ、海軍電測学校誕生
食事報告の苦労ばなし
わが身に降りかかった災難!
砂交じりの危険な味噌汁
『これに絵を描いて見せてくれ』と画用紙を渡す花井教員
塊茎の恥を晴らす日が来た!
練習連合航空総隊の銃剣術大会出場選手選考
「新兵教育終了の合同演習は省略された」
陰湿な持ち物検査
新兵教育終了、即日第一期電測術練習生を命じられた
練習生教育始まる
練習生の一日は…
突然、惨劇は起きた
薪運搬の帰途で起きたこと
決死隊募集始まる
海軍電測学校藤空派遣隊に編成変え
秋の夜半に聞いた笛太鼓の音
卒業記念外出は鎌倉であった
最後の授業は北岡教員の担当であった
山中は消されたのか?
悲喜交々の配属先
最後の昼食は豪華であった
転勤者は本部前に整列せよ!
鬼の横空、蛇の二分隊
負けてたまるか吊床訓練
吊床でのレコード、二十八秒を出した
晴天の霹靂!大分航空基地への派遣
人事係分隊士の配慮に感謝
信濃路は雪景色であった
宇佐駅で途中下車…
大分駅前広場には二本の楠木が待っていた
日直士官が雷を落とす「貴様たちは何をしとったか!」
あかずの厠の怪談を聞かされた…
大分川をわたる風に乗って、起床ラッパが聞こえてきた
大分航空基地の状況〈横空派遣隊と分遣隊〉
公用外出で大道工場へ
新年祝賀式の上空を敵B29一機が基地上空を旋回
基地に来て初の自由外出
思いがけない母と弟との邂逅
母が餅と干し柿で兵隊らを歓待してくれた
分遣隊長の基地葬がおこなわれた
陸軍特攻隊にも事故が発生した
電探攻撃訓練も熾烈化
古賀さん一家との出会い
小峰兵曹が着任半月で転出
慈母のように優しいクマ母堂
栄養不良の少年兵が死亡
少年兵の通夜不寝番に立つ
痩せている訳は…
母が二回目の面会に来てくれた
小沢兵曹が藤空に転勤
『クソ遠慮する人、大嫌いよ!』恵美子さんの言葉にショック
転勤者が大挙してやって来た
『私が悪かったのね!』恵美子さんはご機嫌斜め
基地は禁足令で緊迫!
大分初空襲の機運が高まった
午前七時ごろ、空襲が始まった
グラマンによる第三波空襲
稲藁小積から機関砲をぶっ放す搭乗員
林二等兵曹がギターを爪弾く
『海軍のバカ!』少年の石礫が軍靴の踵にカチリ
空襲直後の基地の状況は…
万寿寺境内での炊飯風景は…
昭和二十年四月五日夜、横空本隊復帰命令が来た
『矢野には十七歳の彼女がいる!』嘘をでっち上げる長尾兵曹
別れのセレモニーが行われたが…
昭和二十年四月七日〇八・三〇、万寿寺を出発
八日正午京都に到着、岡口上等兵から酒造場を営む伯父さん宅訪問に誘われた
再び電測実験室に配属された
横空秘話『呆れた下克上』
この日は進級式当日であった
『俺は日本一の大馬鹿者だ!』 と喚き、バッターなる凶器を持ち出す須山兵長
一等兵と上等兵の差は歴然
外出帰隊時間一分前、危うくも間にあった…
屈辱!エーコン管で長尾兵曹が嫌がらせ
大串が松根油採取の為、栃木の田舎へ派遣された
ドラム缶を車に積み、海水を汲みに走る
「戦いはこれからだ!」厚木空のゼロ戦が飛来、抗戦ビラを撤布
マッカーサー元帥の厚木上陸に備えて兵力の引き離し措置
八月二十八日午前九時ごろ漸く小倉に到着した
母に心配と迷惑をかける親不孝の闘病の日々
思い出を検証する


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