ベストパートナー
ベストパートナー   ベストパートナー、下ちゃんと

  祖母山・天狗岩で宴会


       '98年11月14日
    私、人間がワガママなもので、行動はいきおいソロ主体となる。
  たまにグループで山など出かけても、次は一人で行こう、などと考えてしまう。
  そんな私が約5年間行動をともにした相棒、それが下ちゃんである。
  (私の先輩でもある。本来なら下**さんとお呼びしなければならない。無礼のほどひらに
   ご容赦。)
  彼は私の会社に派遣されたコンピュータ技術者である。
  単身赴任のようなもので、気分転換にとキャンプに誘ったのがきっかけとなった。
  山や渓流釣りの経験はなかったが、適性や素養があったのか既にベテランであるかのよう
  な立ち居振る舞いを見せた。例えば渓流釣り。竿と仕掛けと餌を渡すと、ああ、わかったと
  あとはもう彼一人で勝手に遊んでいる。手がかからないし、気を使う必要が全くない。
  二人で出かけても一人でいる時と変わらない訳で、私にとってこんなありがたいパートナー
  はいない。
  人柄もいい。不平不満、愚痴、自慢、弱音、人の悪口等一切口にせず、いつも飄々としてい
  る。人間に裏表がなく、そのまんまの人である。
  さらにそのタフネスぶり。あてにする訳ではないが非常に心強い。
   ある年の2月、彼一人で祖母山〜傾山を縦走したのだが話を聞いて舌を巻いた。
  延岡市から自転車で傾登山口まで行き、その日は九折小屋で泊。翌日祖母山まで縦走し、
  九合目小屋で泊。3日目は取って返し九折小屋で泊。最終日は傾往復後下山し、自転車で
  延岡まで戻ったと言う。齢50である。ちなみに祖母〜傾は距離20km、所要10時間と言う
  コースである。
  一緒に山に行っても彼を先頭に立たせるとあっという間に取り残されてしまうので彼の体力
  は理解しているつもりであるがそれにしてもすごいと思った。
  そんな話を近くのコンビニに買い物にでも行ったような調子でするところも彼らしくて好きだ。
   彼は時々、もっと早く私と知り合っていれば良かった、と口にする。
  私とても同じ思いである。もっと早く下ちゃんを知っていれば、楽しい経験が数多くできただ
  ろうに。
   2年前、下ちゃんは九州での仕事を終え、神奈川に戻っていった。
  出張時、たまに彼と会って酒を飲む。いつも決まって、あの時は楽しかったなー、と言う話に
  なる。下ちゃんは私のベストパートナーである。