トップページへ
Aster(ver1.05)」雑誌付録レビュー

はじめに


泣きゲー
「加奈〜いもうと〜(ボイスなし)」で泣けなかったせいか
約7年間生きてた飼い猫が死んで、泣いたせいか知らないが、とにかく
「泣きゲーで泣きたい!」と強く思い、手を出したのが本作品。

「そのときのあなたを客観的に見つめてみるの」
という他作品の台詞がある(
「MOON.」ドッペル郁未の言葉より)
「選択肢なし完全一本道」なので(ヒロイン選択除く)
客観的にシナリオを進めることになるはず。

それでも
「沙耶は好きになったが沙希は普通」という筆者の主観があるので
このレビューは「沙希ファン」には要注意の内容かもしれない…

それにしても、
起動して真っ先にすることは
キャラ毎にいちいち音量調節しないといけない」という地味な作業とは…
なぜ一括で変更できないのかが謎である。

ジャンル説明

公式のゲームジャンルは「ドラマティックノベル」だけど
分かりやすく言えば
「学園恋愛物」に「泣きゲー」や「欝ゲー」が混じったもの。
さらに主人公が4人も登場する
ので「群像劇」でもある。

ゲーム性は皆無。だけどバグは多い(修正版のver1.05だろうがバグが目立つ)

そのバグとは…

一番嫌だったのは
「ロードするとたまに強制終了になる」というもの。
セーブした後頻繁にロードしていたので、この「ゲームが落ちる」というのが…

興を削がれる。

しかも、「既読文章」「登録CG」がセーブされないまま終了って…(泣)
おかげで
オールクリアしても登録されてないCGが一枠あって
「なんで一本道なのに登録されてないんだ!?」と思い、少しやり直してCG回収。

他にも…


誤字脱字が多いが、
「最後」が「最期」となってるとこが意外と多い。
真面目なシーンで「最期」となっていると台無しである…

既読
スキップはたまに止まる。使いにくい。
Ctrlキーなら快適だが、未読部分も飛ばしてしまう。

日付が変わるときとかに
BGMがフェードアウトするが音が割れる。耳障り。
BGMが
最初から音割れすることも割とあるのでセーブ&ロードで対処していた。

夜にヒロの家から出て、沙希と外でお別れするはずの場面の背景が
「ヒロの自宅内のキッチン」になっていたことがある。背景ミス。
(ちなみに修正前だと、雨空だろうが夜だろうが青空が表示される事があるらしい)

本作は10種類の物語によって構成されている。

沙耶ルート
美幸ルート前半
美幸ルート後半
雛ルート前半
雛ルート後半
はるなルート前半
はるなルート後半
沙希ルート前半
沙希ルート後半
最終シナリオ


説明


沙耶ルートは「最初から」を選択して読む一番最初の物語。最後にムービーが流れる。
ムービー終了後タイトル画面に戻され、美幸/雛/はるなルートのどれかを選択する。

3ヒロイン全て読み終わると沙希ルート解禁。
読み終わると各ヒロインのアフターストーリー(話の後半部分)解禁。

4ヒロインのアフター終了後に最終シナリオ
「Aster」登場。これで最後のシナリオとなる。
全て読み終わるとスタッフロールが流れ、タイトル画面が変化する(BGMも流れるようになる)
これでオールクリアとなる。ちなみにクリア後サウンドモードで新たに3曲聴けるようになる。

しまった、
今回は真面目に書こうとしている…砕いた書き方をしなければっ!

京ちゃんが「論理的に」おもろいよぉ♪暴力的だけど…(汗)

「子供向けのキスから老人向けのキスまであるのか…」
京次、キスを語る。

本名は「小田巻 京次〜かつての苗字を捨てられて幸せだ〜」である(長いがな!)
雛ルートの主人公。
4人の主人公の中で一番個性的なオトコッッ!!(byせいじろう)

夢は絵本作家。点字の勉強もする(雛のために)絵本の内容は…雛アフターを見てのお楽しみ♪
京ちゃんのために雛が「くねくねダンス」を披露する。左向いたり右向いたりと忙しい。
京次がしゃべる時計を雛にプレゼント。何かの複線か?…と思ったら別にそんなことはなかったぜ!

雛ルートで聴ける、喫茶店「ハカランダ」の店長・
航太の長台詞は必聴!謀ったなぁ!!
(店長役は
山口勝平氏…偽名使用せず!←「クロスチャンネル」とは違うw)

そして…(下ネタなので反転)
性知識が皆無で、そこらへんの童貞も裸足で逃げ出すほど純真無垢。
汚れてスッキリした下着を赤面した姉に洗わせているっっ!

だけど真の主人公は「榊 宏(通称ヒロ)」なぜか苗字も名前も一文字。

最初から「友達があまりいない」設定。竹本に感謝したくなるほど。
口が汚い。誠意がない(幼なじみの双子とバイト除く)
中盤なかなか沙希と分かり合えない。
そんな彼も成長はするが「後半にやっとマシになる」ため、それまではイライラするぞぉ!
(それが欝ゲーだから)
気をつけろょ!

かわいい隣の幼なじみが朝起こしにくる。

まきいづみ(修正前はスタッフロールで「いずみ」扱いだったらしい)はいいよなぁ。
最初リトバスEXの小毬で知ったんだけど…沙耶にも合ってました♪

声優のボイスは残念ながら
音量の強弱が激しくて聞きづらいけど…(困)
(特に一色ヒカル氏の若菜の声が小さくて残念だった)
ヘッドホン付ければ良かったのだろうか…

最初は沙耶とイチャイチャ。なかなか両思いにならない。
シナリオ進めるのが苦痛…
ようやく告白があった日はキスシーンもあり。
描写が濃厚だった(丁寧で長く感じた)
ちなみに沙耶がカゼひいてようがキスをしたのだった。
それからは毎日キスをしまくるようになる。手は後から繋ぐようになる。

そして18禁恒例のシーンがあるのは、トゥハートで言うところの
「(夜)俺の部屋来るか?」である。
選択肢は勿論ないが。
ちなみに1回しかなくて、
他のヒロインはアフターまでおあずけ。
はるなだけには2回あるが、
2回目は物凄く短いやっつけ仕事なので期待してはいけない。

両思いで結ばれたヒロと沙耶。そんな二人に永久(とわ)の別れが訪れる…!!


それは雨の日。
「あれ?初めて雨が降ったぞ?なんで?」と、
ただの天候の変化ぐらいにしか思わなかった筆者。
その後で(少しだけ)驚くことになる。いや、沙耶が死ぬのはもう知ってたから…(滝汗)

さきは ヒロにでんわをかけ 死の宣告をつかった!
さやは しんでしまった!


王様「おお沙耶よ、死んでしまうとはなさけない…。
   所持金は半分になったが、これからは気をつけるのじゃよ。」

無論そんな展開があるはずもなく…

ルイーダ「誰を仲間にするの?」
みゆき
ひな
はるな


だからゲームが違うっての!…でも一応、次はこの3人から選んで進める。

「山吹 美幸〜諸悪の根源〜を進めると…(酷い名前だなオイ)

大葉「へっへっへ…見つけたぜ山吹の嬢ちゃんよぉ」
美幸「ひっ!!」
京次「雛の目を見えなくした奴か…同じ目にあわせてやるっ!!」
美幸「ひっ!!」
正人「待てーっ!!」
二人「誰だ!?」
正人「俺は小田巻正人!美幸は俺が守るっ!!」
美幸「正人さん…♪」

こんな展開はありません(笑)


美幸の親友の唯が最初あまり好きでなかったが(アホすぎて)
暗い展開になった後は良いキャラだと思えるようになった。

美幸が自殺しようとするのはまるで「全てから逃げる」みたいな感じがした。
正人が
フェンス越しの美幸をどうやって助けたのかが分かりにくい(一瞬で助かるし)
自殺を正人に止められた後は立ち直りが早い。

美幸はもっと(正人と共に)謝罪してる場面があったほうがいい。
謝罪シーンはだいぶカットされている。シナリオ担当が蛇足と感じたのだろうか…

このルートはやや短かった(アフターは普通)
でも
初めて泣けた!母の美里が死ぬとこで。あんなベタな展開に弱いことが分かった(TT)
ついでに
アフターで登場する「美里の手紙」でも泣けたあぁ…!

「小田巻 雛〜ツンデレツインテールロリ〜」
を進めると…

京次と雛が寄り添って飲んだ牛乳がおいしかったのです。
ご馳走だぁ!
小鳥さんにもお酒のかわりに牛乳をもらって飲んで婚約♪

全盲になった雛に泣けた。CGの見た目が「レイプ目」みたいなのが視覚的に辛い…
複線は
「映画が暗くてよく見えなかった」「ケーキ見てたが一瞬真っ暗になった」が用意されている。

京次の過去に泣けた。
おばさん「じゃあね、ガキ。」
父が借金も女も作って逃げる。
お母さん「アンタのようなゴミ産まなきゃよかった!」京次「ごめんなさい…お母さん…」
かわいそすぎる…

個人的には
絶対に雛の盲目が治ってほしい!」と強く思ってプレイしていたが
その期待は打ち砕かれることになる。
〜つづく〜

「姫萩 はるな〜スローな喋りがプレイ時間を引き延ばす〜」
を進めると…

自らの運転で美幸を避けたがために
沙耶をひき殺し、雛を盲目にさせた張本人。
その名は「萩原 さつき」。
主人公の一人・睦月の母親である。

でもあまり過去が描写されてないので、主人公にしては感情移入しにくい。加害者側だし…

そんな母親は、
己の犯したを自らのによって償うことになる…美幸と違ってガチで死ぬっ!
…正確に言うと、
沙耶をひいたまま自らも後を追うようにして死んだのであった。

交通事故、ああ交通事故。全てはここから始まる…
ちなみに沙希は、沙耶が「危ないっ!」と必死に庇ったから無事で済んだ(詳しくは最終シナリオで)

この話もやはり欝だった。

笹岡てめぇ!!

ぶつかってくんじゃねーよ!チビ言うなよ!足をひっかけて転ばせるなよ!殴るなよ!靴隠すなよ!
僕の机に
「人 殺 し」と書くなぁー!!…というように「いじめ描写」があるので苦手な人は注意。

だけど本当は「被害者の沙希が悲しんでいる」から代理で加害者をいじめてただけ。
後で沙希に注意された後に謝るので、笹岡ホントは悪くない奴。
ちゃんと謝っている描写は間接的にしか見られないが…(「ちゃんとあのチビに謝ったっ!」と言うだけ)

はるなと家族になった故の弊害

はるなと暮らし始めると、
食事がいつも「おにぎり」と「味噌汁」になる(?)ので…飽きそう(泣)
睦月の裸をはるなに見られる場面がある。
唯一の裸差分CGだっ!

気になること


立ち絵として、はるなの髪の毛の量がすごく多いとか
沙耶とかの髪が常にふわっと浮いてるような感じなのが気になった。
(柚月姉妹ははるなや睦月とあまり会っていないが)でもゲームを進めていくうちに慣れた。

竹本「睦月は立ち直ったようだな」
沙希「後は…アイツだけね」

アイツ(ヒロ)の話へとつづく。

「柚月 沙希〜猫舌〜を進めると…

「沙希の慟哭」が名シーンらしいが、泣けなかった。
でも
青山ゆかり氏の演技が上手いので、見れて(聴けて)よかった♪

沙希ルートのヒロは
最初
「沙耶が毎朝起こす」
「沙耶と中庭で食事する」
「沙耶は長期入院している」
「双子といっしょに食事する」
…と、現実逃避している。

沙耶の死を絶対に認めないっっ!!…後で認めるけど。

それまでのヒロは「凄く嫌な主人公(へたれ)」だったりするので
筆者はプレイしながら

「なんで沙耶の後を追わないんだ?」

と不謹慎なことを考えたりもするほど…
とにかくヒロが嫌いだった。

沙希に辛く当たるわ、約束をすっぽかすわ…
途中までは最低最悪な主人公だった。
こんな主人公が出るゲームは初めてやったわ(欝)

(「ホワイトアルバム」もやったが、冬弥のほうがマシなへたれだったかも)

このルートは途中でやめると欝入るので一気にクリアしたほうが良い。
(ヒロが嫌な奴になったら、ちゃんと更生するまで。少なくとも「沙希が泣き喚く」まで)

そして4人の「EDのようなCG」を見終わったら「18禁になった」アフターへ…

アフター簡易説明
(これまでにも説明してたりするので)

美幸をずっとストークしてきた大葉がいい奴になる。
京次、(美幸を庇う)正人を殴る。
はーちゃん=はるな、むーちゃん=睦月。
成長したヒロがクリスマスイヴに沙希を待ち続ける。


詳しくは各アフターのプレイを。そして…

〜つづき〜雛の盲目は??

雛の目を治さないと
京次が美幸を許さないらしいので
「これからに期待している」と京次が言っても、医者になっても、全盲のままだと…(怖)

雛アフターEDでは妊娠して幸せそうな二人のCGが出てくる。
しかし雛はやっぱりレイプ目治らないまま終了(泣)
正人と美幸は医師の道を歩んでENDだが、雛と関わらないし…

絶 望 し た !!

でもまだシナリオが一つある!
きっと今までの主人公が全員登場する総決算なんだ!!
(…そうだといいなぁ〜)

最終シナリオ「Aster」

短い。死に際の沙耶はよくしゃべる(泣いた)が、それでも短い。
主人公はヒロしか出てこず。残念。

何度墓参りに行っても
流星群が見れず、最後は雪が降り
「雪が星に見える!」と言ってるのがこじつけみたいだ…(綺麗だけど)

そしてスタッフロールへ。
クリア後はちゃんとが見れます。しかも沙希が髪を切っている(過去だから)

最期に

ヒロインが
死んだあとから本格的な物語がスタートして
長々と続くのは珍しいと思う。しかも良い結末だし(「AIR」と比べると面白いかも?)