基礎温泉学講座  編集部
3.温泉の分類
 温泉は、泉温や化学的性質、産状などによって以下のようにいろいろな分類がなされている。

 1)泉温による分類 
 日本の鉱泉分析法では冷鉱泉(25℃未満)、微鉱泉(25℃〜34℃未満)、温泉(34℃〜42℃未満)、高温泉(42℃以上)に分類している。

 2)水素イオン濃度による分類
 この分類法でほ強酸性泉(PH2未満)、酸性泉(PH2〜4)、弱酸性泉(PH4〜6)、中性泉(PH6〜7.5)、弱アルカリ性泉(PH7.5〜9)、アルカリ性泉(PH9以上)に分けられる。このうち、強酸性泉には物質が溶存しやすいので、成分的には温泉法に該当しやすいが、アルカリ性泉は物質が溶存しにくいので温泉法に該当しにくい。

 3)化学組成による分類
 重要な陰イオンにより、重炭酸塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉に大別し、さらに主要な陽イオン含有量により11泉質に分類し、療養泉の判定に資している。それによると、泉水1kg中の溶存物質総量がガス成分を除いて1gに満たないものは単純温泉とし、それ以上のものは各種成分の多寡によってさらに細分化されている。

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