連載「基礎温泉学講座」   編集部
2.温泉の成分
 溶存する主要成分は、陽イオンとしてナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、第1鉄、アルミニウムなど、陰イオンとして塩素、硫酸、重炭酸、炭酸などがあり、このほかメタ珪酸、メタ硼酸、硫化水素、二酸化炭素なども含まれる。

 温泉の本質的な成分は塩化ナトリウム(食塩)であるといわれ、海水と温泉は成分的にかなり類似している。しかし温泉は相対的にリチウム、フッ素、珪酸、硼素に富み、カルシウムや特にマグネシウムに乏しい。

 また温泉の成分を塩として表現し泉質の名称にも用いている。塩類としては塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸カルシウム(石膏)、硫酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム(重曹)などが一般に含まれる。
                (ブリタリカ国際大百科事典より 一部改変)    つづく

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