日本リーグ審判員 Vol.8
『2013年1部第1節 鹿児島霧島大会』
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2013年シーズンの最初の派遣は4月27日(土)・28日(日)に開催された1部第1節鹿児島霧島大会となった。
今回の派遣で一緒となったのは、大阪の水野直輝氏と地元鹿児島の櫛下町晃氏。また、日本協会審判委員会の大橋健吾副委員長も派遣で来られていた。
去年の後半戦から3回連続で九州内への派遣となったので、今回も自家用車での移動となった。自宅から熊本経由で3時間ほどで霧島市に到着した。そして市内にある鹿児島空港に大橋副委員長と水野氏を迎えに行き、宿舎となるホテル京セラに到着した。このホテルは航空会社のパイロットやキャビンアテンダントも利用するホテルで、ロビーは天井まで吹き抜けになっているとても豪華なホテル。当然宿泊費も普通のビジネスと比べるといいお値段だった。ただ、ゆっくり休むことができ、試合に備えることができた。
翌日、大会会場である国分球場でなつかしい方にお会いした。リーグ審判員の先輩である小牧司氏だ。小牧氏とは1年目のシーズンのご一緒にさせていただいた。一緒にさせてもらったといっても、新米は2部からのスタートなので1部を担当するベテランと一緒の派遣になる機会はなかった。しかし、研修会で同じ部屋だったので色々とアドバイスをもらい、体験談も聞かせてもらいとても参考になっている。
そして、鹿児島名物であるウォーミングアップが始まった。ランニング・体操に続き声だし・基本動作の確認と続く流れは他と同じだが、そこからが独自のもの。審判員それぞれが実際の球場の各ポジションにつき、ピッチャーサークルに立つ、九州協会審判委員長でもある田中久仁審判長の号令でシチュエーションを想定し、合図に合わせてローテーションや動きをするというもの。まさにエアーローテーションである。しかもローテーションだけでなく、内野ゴロやキャッチャーからの牽制球などさまざまなバリエーションがあった。
アップが終わり、第1試合の太陽誘電vsSGホールディングスグループ佐川急便の試合で球審を担当。1塁審は水野氏が担当した。3年目のシーズン最初の試合であったが、2つ大きな失敗をしてしまった。まずは、キャッチャーフライ。捕手が打球と反対方向に体を反応したため、自分の中で一瞬反応が遅れてしまった。慌てて上を見上げたが、太陽が目に入ってしまい打球を見失ってしまった。捕手を見つけた時はすでに捕球直前であり、しかも背中越しという最悪な状況であった。ここは、1塁審の水野氏がコーチャーズボックスの本塁側辺りまでカバーに来て判定をしてくれたので助かった。そしてもう1つ。1アウト満塁からのセンターフライで3走者と2塁走者が共にがタッチアップするケース。センターは3塁に送球したが、3塁走者に気を取られたため、3塁へのカバーリングが遅れてしまった。本来はダイヤモンド内で判定をしなけらばいけない場面だが、ファウルライン付近で判定をしてしまった。際どいプレイであれば、間違いなく監督から見る位置についてクレームをつけられたはずだ。
試合は、太陽誘電がサヨナラ勝ちし、試合のスピードアップも若干はできた。試合後の反省会では、大橋副委員長と田中審判長から厳しい指導をいただいた。3年目となり変な意味での慣れが出てきていたのかもしれない。
続く、第2試合のシオノギ製薬vsトヨタ自動車の試合では櫛下町氏が球審を務め、1部デビューを飾った。
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大会2日目は、第1試合のSGH佐川急便vsシオノギ製薬・第2試合のトヨタ自動車vs太陽誘電でともに1塁審を担当した。特に第2試合は全勝チーム同士の対戦であり、初めてトヨタ自動車の試合を担当した。この試合は終盤までもつれる接戦であったが、球審の水野氏はさすがの試合運営であった。
今回の派遣では自分自身の未熟さを痛感させられた。今年の開幕節には同期が2人召集されており、自分も取り残される訳には行かない。シーズンは始まったばかりなので、次回の派遣までに地元でできるだけ準備をして望みたい。
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