小説 IN SIDE WATCH

第 9 話 真夜中の看病、悲しみの記憶

修一が、かけ付けた時は、楓が倒れていた。幸い雨の中だったから、カッパを着ていた

しかし、体温がかなり下がっていた。このままでは、危険な状態に落ちる事に

修一:楓ちゃん。しっかりして!とにかく、部屋へ運ぼう。このままでは危険だ!

修一は、楓を背負って、自分の自宅へと運んだ。余りの寒さに修一も震えた。

修一:楓ちゃん。凄い熱!一体どうしてこんな事に。とにかく薬を!先に用意してと

修一は、こう言う時の為と思って、以前先生に調合してもらっていた、万能薬を探していた

修一:これこれ!これがあれば大丈夫。私が、凄い高熱の時、この薬で助かったのよ。

修一は、この薬を、楓に飲ませた。効き目が強いので、すぐに熱が下がる事を願って

部屋を後にした。タオルを持って来て、部屋へと戻る修一。真夜中の看病が始まる

修一:夜の0時30分か。少し冷え込んで来たな。部屋を温かくして置かないと

部屋の暖房にスイッチをいれる。修一。27度に設定して、温かくして置く事にした

修一:・・・・・楓ちゃん。多分、真剣無理をしていたのだろうな。あれだけ

今年のエクストリーム、出場を決めていたのに。まさか、こんな結果になるなんて

思っても見なかったよ。私が、出来る事なら変わってあげたいよ。本当に

修一が、真剣に看病する。その姿は輝いた。真剣な眼差し。人を助けると言う本能

楓は、眠りに付いたまま、静かに眠りについていた。

楓:此処は何処?夢の中?先輩???誰も居ない。私、どうしたのだろう・・・・。

楓は、夢を見ていた、それも、かなり過去の夢になっていた。

???:そうやって、いつまで耐えられるかな!この俺の、この攻撃に

???:黙れ!いくら貴様でも、これだけは許せない!!!絶対に許さない!!!

???:ではこの場で、消えて無くなるが良いわ!覚悟しろ!これで終わりだ!!!

楓:これ!まさか!!あの時の記憶!!!でも、どうして・・・・。

???:!!そこで何を見ている!一緒に地獄へ行きたいかな???

???:止めろ!その子には手を出すな!やるなら、俺をやってからにしろ!!!

???:この子が可愛いか?ならば一緒に道連れに、送ってあげるよ・・・ハハハ

???:貴様!!もう許さない!!!

楓:あの子が、狙われたのを、彼が救おうとしている。でも、あの形では

???:もう少しだったのに。そんな傷だらけで俺を倒すとは・・・・。

女の子:しっかりして下さい!!!救急車を呼んで、すぐに病院へ!!!

???:こんな身体では、もう・・・・動く事も出来ない・・・。手をくれに近い。

いいか良く聞け。生きろ!生きて生き延びるのだ。自分の夢に向かって・・・・・。

女の子:そんな、悲しい事言わないで。

少女の目に涙が写った。そして、命を落とした

楓:私は、誰も守る事が出来ない。強くもなれない。どうしたら良いか、解らない・・。

修一:楓ちゃん。夢を見ているのね、それも自分が辿って来た、自分の過去の事を。

悔やんでいるだろうね。目の前で無くなった人の事を考えると。それは私も同じだよ

楓が、夢から目が覚めて、気が付いたらベッドの上に横になっていた事に気が付いた

修一:ああ。楓ちゃん。良かった、心配したよ。大丈夫???

楓は、悲しみの余り、涙目になっていた。想像以上の悲しみに耐え切れなかったと思う

楓:・・・・・先輩・・・・・。私・・・・・・。

修一:解っている。もう大丈夫。大丈夫だよ・・・。

今でも、泣きそうな楓を、優しく抱きしめる修一。安心感があった事か、気を抜いている

楓の姿に、この子だけには、危険な思いをさせたくない。そう願う修一

真夜中の看病が終わり、時計は夜中の3時20分を指していた。

楓:先輩、そばに居て下さい。1人では恐くて・・・・。

修一:うん。解ったよ、楓ちゃん。そばに居るよ。

2人の時間は凄く長く感じた。修一も、ホット一息を付いて、安心する

次回予告
真夜中に交わされる、2人の思いが交差する。この気持ちどう応える???

NEXT お互いの気持ち

それでは、次回をお楽しみに♪眠りについて!待機せよ!!

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