IN SIDE WATCH 横の腕時計で

第 82 話 更なる刺激を

修一と楓は、色々な事を話しながら、お互いに刺激が走った

絆を深める意味でも、この会話は大切と感じる事ができた

歩く道は、人それぞれ違う。だが、1つの事を順に追ってやってみると

何かと、やってみたい事が、見つかる事は、誰にでもある

実行する判断力と、精神力が物を言うとは、まさしくこれの事である

修一と楓は、静かに眠りについた。その光景は、日当たりの良い木の下で

眠ってるような感じであった。安らぎを求める。それが、楓が求めていた物

悲しさに、耐えられない事が多数ある事から、精神的にも無理が走っていた事は

修一は、分かっていたのだが、言葉には出来なかった。言葉にする事もなかった

この状態で、言葉を言ってしまったら

楓がまだ沈んでしまう事を、恐れていたからであった

これ以上、精神的にダメージを負わせてしまうと。手の施しようがないからだ

黙って静かに見守る事に。それしか出来ないのであった

一方、インフルエンザで、学校が休校になって、1人自宅で勉強をする美紀

何やら、色々考えているのであった。

美紀:修さん。明日が、トーナメントの開幕戦だったわね

トレーニングは積んでると思うけど、何だか心配だわ。

私も、学校では、男子生徒が束にかかってきても、叶わない実力はある

でも、今はそれを出す事ができない。危険と思ったら大丈夫だけど

楓ちゃんは、開幕戦は勝ち抜いた。あとは、準決勝と決勝戦

修さんは、去年の雷門トーナメントの覇者。だから、大丈夫と

私は、信じたい。負けたら全てが終わる。そんな感じがする・・・・。

楓ちゃんは、去年のエクストリーム2006の王者。負けられない事は

私にも伝わる。動きは確かに硬かったけど。勝ちに行く!その気持ちは忘れてない

私も、いつしか、そんな事もう忘れてしまったのかな。

深い考え事だけど、自分の事や、人の事を心配するのは、楓と変わらない

どこかで、心配になってしまう。それだけ、重要な人物と感じていた

美紀の母:美紀。コーヒーが入ったわよ。入るわよ。

どうしたの?浮かない顔をして。美紀がそんな顔をするなんて

美紀:あ。お母さん。うん。ちょっと考え事してたの。

修さんが明日試合でしょ。何だか心配になって。

美紀の母:修一君に取っては、今回の試合は、かなり力入れてるからね

あの子だったら大丈夫よ。そうでなければ、今頃挫けているはずよ

あの子の目を見てると、真剣さが、感じるのよ。何事も真剣に

トレーニングも、休まないで、去年大会にも優勝をしてるからね

それだけ、結果を残して来てるのだから。これで終わりと言う言葉は

修一君には無いと、お母さんは思うわ。

美紀:そうよね。確かにそうだった。同じクラスになって

こんなに、格闘技が好きな男性がいたって。だから、尊敬されるのね

楓ちゃんや、浩二君とか。色々な人に。超えてみたい。

その気持ちは、楓ちゃん。忘れてなかった。目を見たら分かる

2人には頑張って欲しい。応援して行きたい。

私には、それしか出来ないから。

美紀は、自分の表情に嘘を付く事は出来なかった。自分の中で

何かが閉ざされたような。そんな感じがした。

自分に必要な物は何なのか?分からなくなってしまっていた

美紀の母:美紀。今晩。修一君の自宅に行ってみたら

あの子だったら、美紀に刺激を与えてくれるかも知れないわよ

楓さんに、あれだけの刺激を与えて来たのですもの。

お母さんは、構わないから。今日は、付き添ってあげなさい

美紀:うん。夜にでも行ってみる。

美紀は、今日の今宵に、自分に足りない物を、刺激を求めて

修一を訪ねて行く事にした。自分を変える意味で

時間は、13時40分。少しずつ時間は経っていく。

浩二は、自分を鍛える為に、走り込みをやっていた

浩二:トレーニングも必要だけど、走り込みでスタミナを付けないと

とても先輩には追いつかない。目標にしてるから。

それにしても、良い天気だな。少し休むかな。

休憩を取る浩二。汗を流しながら。タオルで汗を拭く

黒田:走り込みとは、元気が良いな。そこの君

浩二:え?僕の事ですか?

浩二の前に現れたのは、修一を助けた、正宗だった

黒田:そうそう。走り込みをして体力を付けるなんて関心だ

格闘技が好きな事に変わりないな。新田と同じだね

浩二:先輩を知ってるのですか?あ、僕。矢吹 浩二と申します

黒田:黒田 正宗だ。同じ学校の生徒さんだったのか。

新田は、数日前、夜の公園で、何者かに襲われている所を助けたのだ

その時に、何が起きたかは知らないが。トーナメントを降りろと脅迫してきた

浩二:先輩にそんな事を。で、怪我はなかったのですか?

黒田:重傷を負っていたが、すぐに手当をしたので、大丈夫だった

けど、あれだけ打たれても、立ち上がってくるあの姿勢は、俺は気に入った

あの男は筋金入りだな。ああ言う人間と、本格的に戦ってみたい

浩二:先輩がそんなに凄いなんて。思って見なかったです。

そんなに傷ついても、立ち上がってくるなんて、僕にできないです

修一の意外な行動に、浩二も驚きを隠せなかった。

正宗の話を聞いた途端に、表情が一転して変わった

普通だったら、精神から落ち込んでしまい。立ち上がれないほど

苦悩に落ちる事もあるが。修一はそれに耐えている。何故?何の為に??

正宗:出来ないことはない。気力と精神力が、あいつを、奮い立たせている

俺でも真似はできない。けど、あの姿を見たら、誰でも刺激が走るぞ

超えてやろう!と、思う気持ちになるのは、無理はない。

浩二:(この方が、これだけの事を言う事は、間違いはないと思う

だとすれば、この方も、いづれは戦う事があると思う。)

浩二の心の中では、正宗の言う事が、間違って無ければ

恐ろしい相手を、する事になっていると思った。

正宗:さて、俺はそろそろ行くけど。新田に会ったら言って置いてくれ

トレーニングがしたいなら、いつでも相手になるとな。

浩二:分かりました。確かに伝えて置きます。

こうして、正宗は、浩二のそばをあとにした。

意外にも、こんな事を聞いた浩二は、身震いするほどの刺激が走った

恐怖感なのか?それとも・・・。

そして、修一と楓は、まだ、眠りについたまま。楓の小さな左腕に

修一の腕に包まれるようにして、安らかな表情をしていた

安心して、気を抜く事ができる。このひと時が、喜びに繋がった

時計は、14時40分が回った。もうすぐ夕方になる。

楓:ん・・・先輩の手・・・・暖かい。こんなに

人の事を心配になるなんて。先輩の中では、自分よりも

他人の事を思いやる。私には分かる。そうでなければ

私が、倒れていた時。寝ないで・・・私を看病してくれた。

ずっと・・・そばに居てくれた。

楓が倒れた時の事を、記憶に少し残っていたのだった

眠ったままで、何も覚えてないけど、修一が寝ないで

看病して、回復するのを見守っていた、楓は、修一の目を見ていた

楓:先輩?どうしてですか??どうしてそんなに

自分より・・・・人の事を心配されるのですか???

修一:自分よりも、人を大切にする事は、自分を大切に出来るから

他人にも優しくなれる。自分が悪人になったら

人を、優しく接する事もできない。大切な物を守る事も出来ないからだよ

と、修一は、寝言を言うように言葉を発した。

楓:・・・・。私には、出来ないです。

それだけ私は、弱いですよね。誰かに頼ってばかりで。

でも、先輩に出逢って、色々な事を聞いては、教えてもらって

今の私が居ると、正直思ってます。

これからも、一緒に行動したいです。そして、先輩を超えて見たいです

これは、変わらないです。もっと、色々な事を教えて下さい。

 

次回予告

修一を超えてみたい。楓はその新しい目標に向かって。美紀は刺激を求める

NEXT 始まりのスタートライン

それでは、次回をお楽しみに。眠りについて!待機せよ!!

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